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【ルフィの夢の果てとは】piece.04〜兄エースがルフィの夢の果てを見たかった本当の理由〜

当noteの考察内容は、コミックス派へのネタバレは含まれませんので、安心して下さい。
もしも、このnote内にネタバレがあるとすれば、それは私の考察が当たっていた時です。
その時は、ごめんなさい。


ルフィ、エース、サボは血の繋がりはありませんが、幼少期に盃をかわして兄弟の誓いを立てています。

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ルフィ、エースには身寄りがなく、サボは貴族に生まれながらも市民を蔑む汚い性格の親を嫌い家出をして、3人とも山奥の女山賊に育てられました。

ちゃんとした親の愛を受けられないなか、3人は仲を深め本物の兄弟以上の絆で結ばれていきます。

そんな関係を加味すると、エースが弟の"ルフィの夢の果て"を見たかったというのは当たり前のことの様に思います。

ところが、エースの「生い立ち」を読み解くと、それ以上の理由が見えてくるのです。


エースの「生い立ち」

エースは、世界的大犯罪者と言われる海賊王「ゴールド・ロジャー」の息子として産声をあげました。

しかし、その時ロジャーは既に処刑されており、母親も自分が生まれた時に亡くしてしまいます。つまり、親の顔を見たことはありません。

また、世界的大犯罪者の息子である事実が知れると世界政府に消されてしまうので、そのことは隠して育ちました。

世間は、ロジャーを恨んでいます。

なぜなら、全世界が注目する処刑時にロジャーが放った一言が起因となり、今なお続く大海賊時代を到来させ、人々を海へ駆り立て、その結果悪い海賊達が各地で暴れるようになったからです。

つまり、その被害を受けた海賊でない人達は、「全ての元凶はロジャーにある」と思っているのです。

そのような世の中でエースは常に「父ロジャーを良く言う人」はいないのか探していた節があります。

こちらは、エースが処刑台でその事を思い返すシーンです。

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また、「もしロジャーに子供がいたらどうなるか」も、頻繁に聞いていたようです。


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しかし、誰一人自分の求めているような"答え"を返してくれる人はいませんでした。

そのような理由から、父ロジャーを憎むようになり、以下のような疑念を幼少期から死ぬ間際まで抱え続けてきました。


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エース「おれは.........生まれてきてもよかったのかな...」


間接的にではありますが、幼少期から「自らの存在価値を否定される」という常人では計り知れないほど辛い思いをして育ったことが分かります。

また、「もし仮に"友達"が出来たとしても、自分の親の名を知られるようなことがあれば、自分の居場所はない...それどころか消されるかもしれない...」そんなことを思いながら生きてきたと想像できます。

このような生い立ちから、エースは常に自分の存在意義を探してきました。

そしてその想いは、「自分の存在を知らしめて認めさせてやる」という方向に強く働くようになったのです。

エースが夢を語るシーンでは、それが示されています。

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エース「最高の『名声』を手に入れる!!それだけがおれの生きた証になる!!!」


このようにエースの中の価値観は形成されました。


死を目前に知った、名声でははく「本当に欲しかったもの」

白ひげ海賊団 vs 海軍本部の頂上戦争で「それ」に気が付きました。

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自分の身勝手で処刑台に上ることになったにも関わらず、白ひげ率いる47隻の海賊艦隊と弟ルフィが自分一人のために命を賭して助けに来てくれたことに涙します。

このあとエースは処刑台からは救われましたが、逃げる道中に弟ルフィを守るため身代わりとなり、瀕死の状態となってしまいます。

そして、死に際にルフィに抱きかかえられながら絞り出した言葉がこちら。


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エース「...おれは『生まれてきてもよかったのか』欲しかったのは...その答えだった」


つまり、エースは今までずっと自分が生きていていいのかも分からず、迷いながらも虚勢を張って生きてきたけれど、自分一人の命の為に駆けつけてくれた全ての仲間達や弟を見て、やっとの思いで自分の存在価値を見出すことができたのです。


しかし、その「答え」が見つかってもなお"ルフィの夢の果て"が見れないことが唯一の心残りだと言います。

このことからエースの生い立ちを加味して考えると"ルフィの夢の果て"は、


世界的大犯罪者の血を引いて生まれ、世界に嫌われるエースには叶えられない夢


だったのではないかと私は仮定しました。

もしそれが当たっているとするならば、エースが"ルフィの夢の果て"を見たかった本当の理由が導き出されます。それは、


「ルフィの夢が叶うことでその果てに訪れる、自分のように"虐げられる人がいない世界"を見てみたかった」


このように結論づけられました。


つまり、ただ自分の弟の夢だから果てを見られないことが心残りなだけでなく、ルフィの夢はエースも叶えたい「エースにとっての夢」にもなっていたのではないかと推察しています。

それでは、またpiece.05でお会いしましょう。


【    索引 】

piece.01 〜ルフィの性格〜

piece.02 〜「世界を買う」が"夢の果て"ではない理由〜

piece.03 〜「世界の王になる」が"夢の果て"ではない理由〜 

・piece.04 〜兄エースがルフィの夢の果てを見たかった本当の理由〜 ←今ココ

piece.05 〜「大宴会をする」が"夢の果て"ではない理由

piece.06 ロジャーが夢を語ったシーンに隠された重大な鍵〜

piece.07 〜ONE PIECEの世界に潜む根深い社会問題〜

piece.08 〜ルフィが敵と戦ってきた動機は夢に繋がっている〜

final piece 〜"ルフィの夢の果て"は諸悪の根源を立ち切り、世界を救う〜

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