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執着が生むもの

あの靴が欲しい。

温めに温め続けた、あるハイヒールが
セールになり徐々に値段が下がっていく。

どのタイミングで踏み切ろうかと
決めあぐねていた一年前。

そうだ!子どもの卒業式だ!
それを理由に買っちゃおーっと♪

最安値のタイミングを見計らうあまり
な、な、なんと自分のサイズが売り切れに。

オーマイゴーですわ、、、

23.5はどのサイトを
片っ端から探しても見当たらず。

ただ、時は過ぎゆく、
卒業式はすぐそこに。

うーん、仕方ないと
その靴の欲しさあまりに24.0に手を出すことに。

まー0.5くらいなら
中敷とかでなんとかなるっしょ?

あの靴を手に入れることがゴールなあまり
履き心地なんぞ、どこへやら。

なんとか卒業式に間に合った到着した靴を
早速履いてみるものの

どう考えたってスポスポ脱げて
歩ける気がしないのだ、、、

うーん、、、
卒業式まで時間がない。

中敷&かかとの靴擦れ防止クッションに
爪先に入れて調整できるクッションの

サイズ調整三種の神器をセットし
もう履いていくしかないのよ。

いよいよ卒業式当日
足を入れてみる。

うーん、
いけそうな気がする。

学校までは徒歩で10分ほど、
玄関を一歩踏み出したその瞬間

あかーーーーーん
これは無理や、、、

一歩、また一歩と歩を進めるごとに
かかとが脱げて歩けやしない。

いけるか?いけないか?いけないか?いけない!
100m程考えてみたが、無理と判断。

晴れ舞台の日に一年生の頃からを思い出して
話に花を咲かせながら一緒に歩くはずの

旦那と娘に別れを告げて
母急いで靴脱いで家へとダッシュ!

靴を履き替えて
急いで卒業式へと向かったのだった。

そして今
その靴を履こうとしている、わたし。

今回は職場の新年会に
駅近の会場、行き帰り5分は歩くだろう。

5分、、、
いけるだろうか?

近くのスーパーまで試し履きしたものの
無理、、、あえなく断念、、、無念、、、

この靴を自分への戒めのために取っておくか
手離して生まれる自責の念で律するか

決めきれぬ週末の、わたし。


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