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OODAループ


先行き不透明な時代、「計画ありき」の実行が必ずしも適さなくなってきた。より俊敏な意思決定が必要とされている。



〈目次〉
1.はじめに
2.OODAループとは 
3.OODAループの各プロセスについて
 ①Observe(観察する)  
 ②Orient(方向づける)
 ③Decide(決断する)
 ④Act(実行する)
4.OODAループを活用するメリット  
5. まとめ
 

1.はじめに
一般的によく知られている、PDCAとは「計画ありきで実行しながら成果を確認しつつ改善していく」ことである。

一方、近年において、機動力重視の「OODAループ(ウーダループ)」という方法論が、一部の企業で活用されて始める。

今回は、この「OODAループ」の概要と活用するメリットについて、解説していきたい。 


2.OODAループとは
OODAループは、「Observe(観察する)」「Orient(方向づける)」「Decide(決断する)」「Act(実行)」の4つの頭文字から名つけられた。

元々、アメリカ空軍の戦闘機パイロットであるジョン・ボイド氏が航空戦での体験をもとに体系化した理論である。

戦場で導入されていたフレームワークだけに、最適で迅速な意思決定を行うことができる。この利点から、一部の企業で活用されて始めている。

3.OODAループの各プロセスについて
OODAループの各プロセスは次のとおり。

①Observe(観察する)
意思決定者が直面する、外部の状況に関する「生のデータ」 を収集する。

周囲の状況をよく観察することが大切である。

②Orient(方向づける)
「情勢への適応」あるいは「状況の判断」のこと。Observeのフェーズでデータを収集後、めざす「方向づけ」を行う。 

③Decide(決断する)
計画を実行するためのフェーズである。計画を実現するため、最適な方法や手順について、あらゆる角度から検討し、選択と決定を行う。 

④Act(実行する)
Decideのフェーズで決定した方針に基づき、実際の行動に移るフェーズである。

実行後、Observe(観察する)フェーズに戻り、行動の結果を判定してOrientのフェーズへと続けていくことになる。

つまり、[データ収集→方向付け→方針を決定→実行]を、改善を加えながら繰り返していく。 


4.OODAループを活用するメリット

まず、PDCAとOODAの最大の違いとしては、PDCAサイクルは、「Plan」から始まり、万全の計画を立ててから行動しようとする。

それに対して、OODAループは「Observe」から始まるため、まず外部状況を観察してから判断、実行する。

仮に指針があらかじめ決まっていなくても活用できるため、実行までを素早く行える。

つまり、OODAは、外部の状況に合わせた臨機応変な対応ができるため、機動力が高いというメリットがある。 


5.まとめ

OODAループは、最適で迅速な意思決定を行い、実行に移す際に、最大限に力を発揮してくれる方法論である。

先行き不透明な時代、「計画ありき」の実行が必ずしも適さなくなってきた。そのため、企業のビジネス展開において、OODAループを活用することは、とても有効と考える。


以上

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