PLC(Programmable Logic Controller)とは
機器や設備などの制御に使われる制御装置(コントローラ)
〈目次〉
1.PLCとは
2.PLCが使われているもの、場所
3.PLCの仕組み(構成)
4.まとめ
1.PLCとは
「PLC(Programmable Logic Controller)」とは、機器や設備などの制御に使われる制御装置(コントローラ)のことです。
例えば、製造業の工場では、ベルトコンベアやセンサー、ロボットやモーターなど様々な機器が稼働しています。
PLCがなかった時代は、各機器にリレー回路などの専用回路を用意し、次の機器、次の機器へと信号を送るといった調整をしていました。
PLCは「シーケンス制御※」考え方をもとに、機器や設備の順序動作を記憶し、稼働を制御します。PLCによって、機器や設備の制御が容易となり、より複雑な制御が可能となっています。
※ シーケンス制御とは「あらかじめ定められた順序または手続きに従って制御の各段階を逐次進めていく制御」のことです。
2.PLCが使われているもの、場所
PLCは、様々なもの・場所で使用されています。
・工場の工業用、産業用機械
・エレベーター
・自動車
・信号機
・電子レンジ、冷蔵庫、エアコンなどの家電
エレベーターの場合、ボタンを押したら扉が開き、行きたい階のボタンを押せば扉が閉じてエレベーターが動き到着します。これらの動作を制御するのがPLCです。PLCによる自動制御は多種多様な機械の制御を支えています。
3.PLCの仕組み(構成)
PLCはコンピュータと類似した基本構造で、よりシンプルな点が特徴です。PLCでは、入力装置から外部信号を受け取り、CPUなどの演算装置でシーケンス制御を実施します。PLCを構成する主な部分は下記の通りです。
・入力装置 : スイッチやリレー回路など外部情報を入力する部分
・出力装置 : コンダクタやランプなど外部に情報を出力する部分
・演算装置 : CPUなど制御や演算を行う部分
・記憶装置 : メモリなど情報を記憶する部分
・電源装置 : PLCの電源を司る部分
なお、PLCには、上記のようなハードウェアに加え、シーケンス制御を管理するソフトウエアが内在しています。
(参考)
・「シーケンサ」とは、PLCの商品名の1つであり、呼び方が異なるだけでシーケンサもPLCであることに変わりはありません。
4.まとめ
・PLCとは、外部の機器を自動的にコントロールできる制御装置のことです。
・PLC導入で制御盤の小型化や回路設計の容易化が可能となり、コスト削減につながります。
・PLCは扱いやすさから工業用・産業用機械や自動車、家電製品など、様々な機械の制御に使用される制御装置です。生産性を向上できるという点でもPLCにはメリットがあります。
現在は、IoT技術を活用して、PLCから実績データや不良データを生産管理システムに連携し、リアルタイムでの実績把握が可能となるなど、PLCの活躍の幅が広がっています。
以上
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