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噤みの午後 News

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2017年6月の記事一覧

ビートルズ Sgt Pepperアルバム発売50周年記念、リバプール市のイベントに詩を寄稿しました。

ビートルズ Sgt Pepperアルバム発売50周年記念、リバプール市のイベントに詩を寄稿しました。

Sgt Pepper Lonely Hearts Club Bandのアルバムが発表されたのは1967年6月のこと。今年の夏はその50周年にあたる。それを記念して、英国リバプール市が音楽、映像、そして詩を織り交ぜたマルチメディアなアートフェスティバルを開いた。

詩に関しては、このアルバムに含まれた13曲それぞれについて、世界各地の詩人13人が書き下ろしの作品を寄稿している。かく云う僕もそのひとり

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時里二郎 詩書月評「口語自由詩の《自由》について」:現代詩手帖6月号

時里二郎 詩書月評「口語自由詩の《自由》について」:現代詩手帖6月号



日本での発売からだいぶ遅れてミュンヘンに届いた「手帖」の6月号、僕も寄稿している大岡信の追悼特集なので、珍しく最初から一つ残らず順繰りに読んで行って、ようやく最後までたどり着いたところで、時里二郎さんが月評の冒頭に我が『単調にぼたぼたと、がさつで粗暴に』と『小説』を取り上げてくださっていることを知った。

『単ぼた』の時里評、実に的確で、とりわけ「彼」という作品が天皇制を主題としていることを、

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野村喜和夫による『単調にぼたぼたと、がさつで粗暴に』書評(公明新聞 2017年5月15日):怒り、光晴、そして辻井喬

野村喜和夫による『単調にぼたぼたと、がさつで粗暴に』書評(公明新聞 2017年5月15日):怒り、光晴、そして辻井喬



この書評のなかで野村喜和夫は僕の詩集『単ぼた』についてのキーワードをふたつ見事に言い当てている。「怒り」と「金子光晴」だ。

『単ぼた』に収められている作品の大半は、2015年の冬から夏にかけてほとんど一気に書き上げた。折りしも戦後70周年を控えて首相が「談話」を準備したり、安全保障法案をめぐって連日デモが繰り広げられたりと、近年にない政治的な季節だった。

海の向こうのドイツから、デモに駆け

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水無田気流+四元康祐+宗左近=あっと驚く三人英訳詩集 by Leith Morton!

水無田気流+四元康祐+宗左近=あっと驚く三人英訳詩集 by Leith Morton!

詩人にして翻訳家、日本に延べ20年にわたって在住し東京工業大学で教鞭をとっていたリース・モートンさんから、先日小包が届いた。発送地はオーストラリアのシドニー、モートンさんの故郷だ。中をあけると派手なコケシのカバーのペーパーバック、なんと表紙にはこんなタイトルがあるではないか!

Poems of
MINASHITA KIRYU
YOTSUMOTO YASUHIRO
& SOH SAKON
Tra

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