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憧れのヨーロッパに半年住んでみた所感

こちらに来て半年が経った。色んなことがありすぎて、なんかnoteを更新できなかった。

でもとにかく、一言で言うと本当に「来てよかった!」しかない。
人も、仕事も、旅も、家も、ほとんど全部順調で、とにかくいつも私は周りの人に恵まれている。
これは私の唯一の自慢と言っていい。人に恵まれた人生だ。

ある意味で言えば海外で暮らすことで、視野が広がり、余計私の「もうなんでもいいや」が強くなったように思う。東京で感じてた階級意識やキャリア形成のあれこれなど、東京の、何なら23区内の、山手線内だけの話だった。こちらに来てたくさんの人種の人と出会ったけれど、傾向として思うのは、「日本人が一番焦っている」。こちらの人たちは、いい歳してどうとか、そういう世界観があまりない。日本のエイジズムは過激なのかもしれない。会社員は殆どみんなマスターを取っているから30手前なんてめちゃくちゃ若者扱いだし、高齢出産の人も多い。
そして、同性婚も出来るし休みは取りやすく、金曜は15:30にはオフィスに誰も居なくなっててビックリするし、なのに給料も高いし昇給の幅も大きい。赤ちゃんがバスで泣いていたら知らない乗客があやしにいったり、子供を産むと人数に応じてまあまあな補助金が貰える。ピルとコンドームも無料で貰える。
この社会の自由さは、日本がこの先何十年かけても手に入れられるものだろうかと思う。
その代わり、バスを1時間半待つこともあるし移民が増えすぎて病院や保育園不足、家不足で基本シェアハウスだしお湯も出ない時あるしストライキで飛行機キャンセルなるし街も汚いし大麻臭い。
日本が戦後やってきたことは、良い意味でも悪い意味でも「最低限の生活」を守ることであったのかと改めて実感する。社会における優先順位が全く逆で面白い。大きな悪より小さな不快が許せない国民性、なんてジャニーズの会見の時言われてたけど、本当にそうだと思う。
再開発でどんどん綺麗になっていく街、2分遅れたら謝罪する電車、安くて美味しいご飯、ワンルーム、24時間必ず出るお湯、移民を受け入れないことで保たれる治安。
この日本の良いところが勿論恋しい。けれど日本のニュースを見ると帰るのが惜しくなる日もある。
あと来ないバスにもシェアハウスにも、慣れた。慣れは最強。
どちらの良い面も悪い面もあるし、どっちが良いかなんてわからないけれど、
それより今思うのは、どこで暮らしても結局、慣れてしまえば、仕事して家帰ってご飯作って、休日友達とカフェ行って男とデートして、旅行行ってという「私の」生活は変わらない。ということを、何より理解したように思う。
これが、本当に良かったことだ。どこにいても、まあ先進国であれば、雑に言えば生活は一緒なのだ。
そのことは、希望だ。
それは、21世紀だからかもしれない。ありがとう、現代。

何か夢の理想郷がヨーロッパに行けばあるような気がするけれど、それは半分正解で半分間違っている、と現時点で私は思う。



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