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蝶を救って一生分の功徳を積んだかもしれない

ついに中国行きのビザが出来上がり、受け取りに行こうと道を歩いていた。
長いみちのりだった。

ふと見ると、1匹の蝶がゴミ集積所にかけられたネットに遮られて飛び立てず、バタバタと出口を求めてもがいていた。

私は虫が大嫌いだ。
虫ならば小さな小さなクモから蝶や毛虫、大きな虫に至るまで全て苦手。それはもう、遠く離れていても虫だけは見分けがついてしまうほどの虫嫌いなのだ。そんなわけでおそらくこの日も目についてしまった、というのがおそらく正しい。

一瞬、(見なかったことにしようかな…)と思ったが、なんとなく見過ごせずにそっとネットを手繰り、蝶を巻き込まないよう注意しながら出口を作った。蝶はすぐにネットから逃れ、そのままフワリ、と風に乗って飛んで行ってしまった。
こんなちょっとした行動でなんだか一生分の功徳を積んだ気になり、ウキウキした気持ちでその場を離れた。

その日はビザセンターで混乱に巻き込まれることなく無事にビザをゲットできたし、前回食べ損ねた気に入りのトンテキ(数量限定なのだ)と絶品プリンも食べられた。さらに最後に”おまけ”とプチシューに買ってきたばかりのイチゴとおいしいホイップクリームを挟んだサービスまで頂いてしまった。

家についてメールを確認すると、会社から予想外の支給金があるという情報があり、チャイムを聞き逃して受け取り損ねるところだった荷物もギリギリのところで受け取れた。セーフ!

あれ、私なんだかツイてる・・・?

それもこれも、一生分の功徳を積んだからに違いない。
いやあ、ありがたやありがたや。

そういえば、蝶には魂が宿るとか、神様のつかいだとか聞いたことがあった気がするな。ふと思いついて調べてみた。

蝶は神様のつかいだとか、吉兆のしるしだとか仏様のつかいだとか、とにかく縁起がよいらしい。また海外では生と死、復活の象徴だったり、変化の象徴としてあらゆるモチーフに用いられている。そういえば女性のタトゥーでもよく見かけるような。アゲハ蝶や黒い蝶は特に縁起が良いとされているようだが、今日見かけた蝶は何という名前なんだろう。羽のふちに青い線がある、割とよく見かける蝶だった。

調べてみるとどうやらルリタテハという種類のようだ。このルリタテハは幸運の前触れ、運気上昇の前触れとされているようだ。

これ以上運気が上がったらハッピーすぎないか…?

とらぬ狸のなんとやらでひとりニヤニヤする妖しい人物は私です。
ああ、今日も良い日だったな。

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