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隠れ家の不良美少女 49 プリンちゃんが来た!

翌日の日曜は気持ちの良い青空だった。
「おはよう新くん」いつもの席に手を振った。
「おはよう新さん」希和はまたゆる〜い笑顔をした。
「仲がいいねえお二人さん」新くんは含み笑いをしている。
「希和ちゃん、遂に同棲が始まったねえ」綾乃さんが微笑む。
「は〜い」希和はさらにゆる〜い笑顔を披露している。
「私も初めは新さんの別荘に押しかけて同棲したのよ」笑っている。
「そうなんですか?」希和は新くんを見た。
「ああ、頼って行くところが無いからって強引にね」笑っている。
「友希さん、希和も頼っていくところが無い」またゆる〜い笑顔だ。
「寝言は寝てから言うもんだぞ!」
希和は頬をふくらす。

ランチを食べているとプリンちゃんが匠真くんと奏太くんも一緒にやって来た。
「こんにちは、先日は尋ねて頂いてありがとうございました友希さん」
「こちらこそ、お世話になりました」
「プリンさん、この前はありがとうございました」希和は嬉しそうに手を振った。
「新さん、どうもご無沙汰してます」プリンちゃんはペコリと頭を下げた。
「おや?……髪がプリンちゃんに戻ってるね」
「はい、実は今匠真さんと知り合った頃の事をドキュメンタリー風に撮影してるんです」
「また二人でユーチューブをやる事になって、それのプロモーションなんです」匠真くんは恥ずかしそうに言った。
「そうなんだ、それは楽しみだ」新くんは微笑む。
「初めまして榊奏太です、いつも新さんのことは二人から聞いてます、宜しくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします」新くんは握手をした。
「初めまして」綾乃さんも紹介された。
奏太くんは美人の綾乃さんにびっくりして言葉を無くす。
それを見たプリンちゃんはクスクス笑っている。

「そうだ、奏太くん、実はキナコの歌う動画を撮りたいんだけど……」俺は聞いてみる。
「えっ!マジですか?それ是非俺にやらせてもらえませんか?」
「お願いしたいんだけど……予算が……」頭をかく。
「無料でいいです、タダでいいのでやらせて下さい」頭を下げる。
「無料では申し訳ないよ」俺は驚いた。
「あのう……無料の代わりに、最後に俺の会社、ウイングの会社名を入れさせてもらえませんか?」
「それで良いのかい?」
「はい、今キナコちゃんは注目が集まっています、そのキナコちゃんのプロモーション映像を撮ったらきっと仕事が増えると思うんです」
「なるほど」新くんが頷く。
「希和、お前はどう思う?」
「友希さんがいいと思うならいいよ」
「じゃあお願いしようかな」
「ありがとうございます」奏太くんは強く握手して来た。

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