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一瞬の素敵さといったらない

フランス語のレッスンというか会話の時間を1ヶ月に一回だけとっている。いまはポルトガル語を勉強しなければいけないのにまだほそぼそとフランス語も続けているのは、仕事で使えるようなレベルではないとはいえせっかくDALF C1が取れたのでこのまま忘れてしまうのはもったいないと思うからだ。もう何年も同じ先生のレッスンを受けている。

そのフランス語のドミニク先生が以前「外国語を勉強するのには音楽を聴くのがいいよ」といってシャンソンをいっぱい選曲して紹介くれたことがあり、その中で耳障りのよい曲を選んで少しでも歌えるよう頑張ったことがあった。

その先生に今はポルトガル語を勉強してるといったら、こんどはポルトガル語の曲を選曲して紹介してくれた。ドミニク先生はブラジルにすんでいるのでブラジルポルトガル語の曲だったのはいいのだが、どうもブラジルのヒゲのむっちりした男性歌手はマスキュラン(masculine)すぎて好みではないなあと思っていたところ、先日YoutubeでOs Quatro e Meia ( 4 と1/2)  というポルトガルの音楽グループを見つけた。男性の歌手としてはこのくらいのフェミニン感が心地よくて、音楽も静かで、ただようインテリ感も好きだなと思っていた。

(インテリ感があるなあと思ってWikiで調べると、コインブラ大学の学生が結成したバンドで、バンドは副業で本業があり、3人は博士、1人はコンピューターエンジニア、1人はシビルエンジニア、1人は音楽教師だという。インテリ感どころかとてもインテリだ。)

                *

前置きが長くなりましたが、このグループのことを書くのではなく、メンバーの1人(おそらくRicardo Liz Almeida)がコンサートでA Terra Gigaを歌っている最中にゲストシンガーのBarbra Tinocoにした優しいウインクにどきっとしたことを書きたかったのです。

    はじめて聞いたOs Quatro e Meiaの曲 A Terra Giga 

         これも素敵な曲 Na Escola

味音痴の顔バージョンみたいなものかもしれないと思っているが、私は顔音痴というか美形とかハンサムとかよくわからない。女性が美しいというのはわかるが男性の顔となるとなんだかよくわからなくなるのに、それでも一瞬のまなざしとか一瞬のにはどきっとすることがある。

たとえばLord of the RingsのTwo towersでHelms deepに向かっている途中でWargsに襲われた時、Aragornが戦いに向かおうと馬を翻しながらEowynに向けた一瞬のまなざし。ジブリの映画「ハウルの動く城」のハウルの声はクリスチャンベールなのだが、彼の「I'm your escort tonight. I'll be your escort this evening.」といった時の声。一瞬ってどうしてこんなに素敵なんだろう。

長く生きるのは大変で面倒だけれど、生きてるといくら年をとってもどきっとする素敵な一瞬があって、それが心の中に溜まっていく。


追記

そういえば片目をつぶる行為(ウインク)が魅力的になるのは不思議だ。たまに耳が動かせる人がいるが、その人が片耳をぴぴっと動かしてみてもウインクの魅力はないし。