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息子に言いたいこと

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なかなか連絡してこないので、息子に言いたいことをここに書きます。
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#海外生活

電気料金の請求書に驚いて思い出すこと

初めて電気料金の請求書がきて一瞬ええええええ!と驚いた。 Mensalidades €11,409 Consumos €9,984 月に300万円近いなんておかしい!と一瞬目を疑う。あ、そうだ、1000を区切るのはポイント(ピリオド)で、小数点はコンマだったんだった。小数点以下 に3桁あるのは心臓に悪い。初めてヨーロッパで働いた時にDecimal separatorに混乱したのを思い出した。 が、一瞬驚くけど困ったことはない気がする。 銀行から送金する時には間違った

日曜日の午後

日曜日の午後 ランチに焼き魚が食べたくなったので、お魚の美味しそうなレストランをネットで数軒探して目星をつけ12時ちょっと前にふらっと出かけた。 閑散としている日曜日の午後を歩く。静けさと乾いた空気の土ぼこり感とくっきりした空と建物の土色とちょっと貧しげな感じのせいか、アディスアババで住んでいた家の近所を思いだした。日曜日の午後になると強い日差しのなか土埃のまう道を息子とぶらぶら歩いて、近くの路上で売ってるスイカを買いにいったんだった。(エチオピアのスイカはなぜか巨大でお

赤の広場と萎びたきゅうり

リスボンは観光客が多い。街のあちらこちらで観光客が長い列をつくっている。たぶん観光名所に行くトラムの駅とかたぶん有名なレストランとか、たぶんなにかがある所は観光客で長い列だ。 たぶんとしたのは、自分が知らないからです。いつも多くの観光客が並んでいるトラムの駅が近所にあり、ある日の朝に誰も並んで待っていなかったので「どこに行くトラムなんだろう、乗ってみよう」としたら「犬は乗れない」といわれて諦めたので、いまだにどこに行くトラムなのか知らない。 ここ数日の日中は暑いのだが、今

お札が紙切れになる前に

どんどん円安になるので、最近クレジットカードを使う時に「日本のクレジットカード使おうか。日本円が紙切れになる前に使っちゃったほうがいいよね」と冗談のつもりで息子と会話する。ずっと冗談でありますように。                 * その国を出たらその国のお札なんてトイレットペーパー以下(お尻すらふけないから)という国はたくさんあった(ある)。その国を出る前に使わないと、たとえ万万万が一国外で換金できたとしてもすごく低いレートかトイレットペーパー以下なので使いきって出

住んでみたいって言い続けてたら

ブリュッセルからもどったらこれから2年間ポルトガルに住むためのカードが届いていました。 ポルトガルに住んでみたい。(定年も近い)今なら仕事辞めて住めるんじゃないかと思いたって1年が経ってみると、一人と1匹でリスボンに住み始めてそろそろ5ヶ月目にはいるという状況になりました。 なんだできるんじゃん。 「ポルガルに住みたいって言い続けてたら現実になるだろうか」とか書いたりしてたのが1年前ですが(上記)いろいろしてたら結局は住む事なったので、やりたい事はやりたいって言い続けて

選ばなかった道の先には何もない

この年になっても、というかこの年になったからかな「もしもあの時」と考えることがよくある。とくに昔の同僚や同級生と話したあとに感じて、そしてなぜかなんだかちょっと落ち込んでしまう。 「もしもあの時上司にさからわなければ」「もしもあのとき自分のくだらないプライドに固執しなければ」「もしもあの時腐ったりしなければ」「もしもあの時にあんなに無知じゃなかったら」「もしもあの時もっと我慢していたら」、、、 「もしもあの時もっと大人だったら」 「もしもあの時」の後に落ち込んでしまうの

ジャカランダ・シティ

4か月して戻ったらジャカランダの季節になっていた。 ホテルから歩いて30分ぐらいのショッピングモールで食料を買って、ジャカランダを見ながら戻った。 そしたらなぜかものすごく自由な感じがして、2年前にいなくなった両親の事を急に思い出した。私をこんなに自由に生きられるようにしてくれた父と母を思い出した。東京で一人暮らしの大学と大学院の10年近い教育は相当お金がかかったはずで、いろんな事を我慢したんだろうと思う。でもそのおかげで世界に飛び出せて、いまこんな自由な気分でジャカラン

いよいよポルトガル

いよいよポルトガルに行く事になった。したい事があって、ゆっくりでもそっちの方に向かって進んでいくといつかは出来るようになるもんだな。 いろいろする事があるが、まず日本に戻らないといけないとかやることが山積みなのはいいが、決心しなければいけない事がおおいのが大変。決められた山積みの仕事を片つけるよりも、決めるほうがエネルギーを使う。なにかを決めるのには精神のエネルギー(気力)がものすごく必要だから、まだエネルギーがあるうちでよかった。 (老人になると気力がなくなって、何かを

こっちの飴の方が美味しい

美術(絵画の良さ)がよくわからないという劣等感がある。いろんな場所に住んだので、多くの美術館に行ってみたのだが、なんかこう有名だから行ってみた的なところがあり、ほんとに芸術(美術?)を楽しみに行った気がしない。あ、この絵は有名だなとか、絵なのに写真みたいだ、とかいう低い次元の見方しかできない。美術鑑賞というのをどうしていいかわからない。育ちのせいなんでしょうか。 子供が4歳ぐらいかな、サンフランシスコのMOMA(現代美術館)に行った時に、飴が小山のようにこんもりとあちこちに

リタイアアーリーのもったいなさとびっくり箱

そろそろ(昔働いてた企業の)年金もはじまりそうな私がFIREとかリタイアアーリーというのもあれなんだけど、FI(経済的自立)はおいといてRE(リタイアアーリー)について考えてみた。 私が今おもう面白くて凄い経験の数々、世界にちらばってる凄い知人や友人達の多くは40歳以降の仕事で得られたもので、もしかするとその半分以上は50代になってからだったりする。40歳以降に入った複数の組織と、そこでした仕事で得られた経験と、そしてそこで知り合った人々が今の自分の世界や考え方を作ったのは

レイシャルプロファイリングの悲しみ

数日前に南アで友人に会った。彼とはもう10年以上の付き合いだ。 彼は博士で大学教授で研究者でものすごく優秀で英語もフランス語もペラペラで、京都の有名な大学で客員もしていた、”典型的なアフリカの容姿”と認識されるだろう人だ。私が彼の研究分野でわからない事がある時は、最初にまず彼に連絡をとる。                 * その彼と食事をしている時に、彼が『航空券にSSSという印字をされる事がよくあって、特にアメリカに入国の際には非常に屈辱的な扱いをうける』と言い出した

Been there Done that

息子の大学を決める時に、昔どこかの国際機関で偉かったおじさんとか著名人を特任教授や講師に据えて、彼らの「ゆるい昔話」を「(例えば)グローバル人材(ってなに?)になるための講義」とかなんとかいって学生に聞かせる授業を売り物にするような大学に行かせる気はなかった。 「こんな有名な人、偉かった人、が先生になってる大学」として選ぶ親や子ももいるのだろうか? 某大学でそんな感じの講義を頼まれたことがあって、私はとにかく「今」を話すようにしたつもりだったが、講師の一人(有名な経済関係

「こうあるべき」という根拠の危うさ

箸の持ち方が変な(というか違う)人をみて「親の顔が見たい」とか「小さい頃からの躾がされていない」とか「育ちがわかる」とか、まるで嘲るように、鬼の首をとったようにいう人が嫌いだ。 箸の持ち方だけで、まるでその人の親のことから育ちから、どんな人生を送ってきたかまで、すべてわかったかのようにいう人がいる。そういう人が実はたくさんいる。そういう人々に共通の特徴は「自分の箸の使い方が正解」と思っていることだ。 箸だって、世界中には違う種類の箸があって違うマナーがある。 この社会で

重い犬

これから出発ですが心が重い。犬が重い、とにかく飛行時間が長い、心がざわざわする事が起きるといやだなあ、予期しない問題がおこるとやだなあ、とか考え始めると、それはそれは心が重い。トフは初めての飛行機だけど、頑張れるだろう。飛行機酔いしないだろうか。 ふう、、、でも、こういう時にすることは二つ。 ジョギングとか水泳とか掃除とか荷造りとか、とにかく体を動かす。 実現する可能性が高い楽しい事だけを考える。(例 インジェラを食べるよお、とか、飛行機の中でどの本を読もうかな、とか)