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新型コロナとビジネススクール~サーキットブレイカー中のシンガポールで思うこと【3】

こんにちは、在シンガポールの中村です。4月中旬ぐらいまでは、目の前の仕事で精一杯でしたが、少し心と時間に余裕が出てきたので、出身校のWebinarに参加を開始しました。この「Webinar」は元々行われていましたが、新型コロナの影響が深刻化したここ2・3か月で急速に一般化したと思います。コンサルティングファーム等、ナレッジ系の業態を中心に毎日のようにWebinar情報が回ってきますが、このタイミングではビジネススクール主催のWebinarに参加し始めました。

1.シンガポール国立大学ビジネススクールのWebinarシリーズ

Webninarなので、本来は居住地関係無いのですが、まずはNUS(シンガポール国立大学)ビジネススクールのWebinarから参加を開始。ホスピタリティ、グローバルサプライチェーン等々、業界や旬なビジネステーマ別に30分でコンパクトに構成されているので各界の概況が掴めてGood 👍 毎週2-3回あり、殆どが13時からなので、スケジュールもしやすい。ある意味、在宅勤務中のペースメーカー的な役割も果たしてくれています。このシリーズが開始されてまだ約1週間程度ですが、域内のハブであるシンガポール発であることから、北米や欧州また同じアジアでも独立して扱われることの多い日本とは異なる切り口で、今回のパンデミックでアジアパシフィックがどのように変わっていくかを考えていく一助にしたいと思います。

2.UCLA Anderson School of ManagementのWebinarシリーズ

そしてようやく!昨晩(北米との時差のため、シンガポール深夜2時〜。眠い😅) UCLAビジネススクールのDean's Town Councilに参加。新型コロナ禍が北米のビジネススクールに及ぼしている影響が臨場感を持って理解できました。リモート授業への全面切り替え、それに伴う授業料変更の有無、在学中の留学生へのケア、難航極めるサマーインターンと就活、本来この9月から開始の新入生対応・・・等々、わずか約3週間でとにかく善後策を纏め上げて実行に移していったとのこと👏 

シンガポールに移ってからは、それまで公私ともに関係の深かったアメリカと疎遠になっていたので、久しぶりにアメリカ色満点の1時間で新鮮でした。アメリカスタイルが常に何でもベストとは思わないですが、こういった危機的な状況においてはアメリカ人の「Goal Oriented」な姿勢と決めた以上はとにかく「合理的に」物事を進めていくスタイルは、そもそものGoalを決めるまでに非常に時間が係る日本と比べ、学ぶべきと再認識しました。そして、甚大な影響を受けている母校の在学生に対して、もし自分という一個人で出来ることがあれば、ぜひ何か応援したいと心から思いました。

3.新型コロナで変わるビジネススクール

ビジネススクール以外でも保育園から大学まで、あらゆる学校教育の現場で「リモート」がキーワードになっています。ただ、それはZoomを使って遠隔授業をするという単純なことだけでは無く、そこから生まれる新しい商機があり、そういった商機をいち早く形にしていく機動力が求められると思います。

今後の「教育モダリティ」そのものが変わる変曲点において、良い点があるとすれば、従来型(オンサイト)では難しかった物理的距離を超えた「コンテンツ流通」が加速すること。例えば、今までは「会場に来れる人だけ」が教授やゲストスピーカーでしたが、オンラインでは世界中から参加が可能なので選択肢が格段に広がります。当日その授業の日程で学校に来れる人が議論するテーマにとって最適なゲストで無い場合もあったと思います。従って、様々なビジネステーマにおける「第一人者」の定義も変わっていくと思います。

一方、生徒側も同様で、既にMBAを持っている人でも卒業後の居住地を問わず、最先端の授業を科目ごとに聴講できるようになる等、学校側にとっては新しい収益チャンスとも言えるでしょう。既に多くのトップスクールが行っていますが、一気に浸透すると思います。実際に会うことにはビジネスネットワーキングの意味も当然ありますが、仮に「Social Distancing」の観点からそれが無理であれば、ヴァーチャルで緩い繋がりを創っていける人で無いと、極めて狭いビジネス世界に留まることになります。

UCLAでも来週から、業界テーマ別Webinarが本格化するとのことなので、NUSと併せて視聴し、Key Takeawaysをプチサマリーとして共有していこうかなと思っています!

ビジネススクール以外にも多数Webinarが出ていますが、皆さんは、どのように活用されていますか?ぜひご意見いただければ嬉しいです。

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