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☆決断力の基...

お手伝いをさせていただいているワタミ㈱創業者の渡邉美樹氏を塾長とする経営者養成塾“渡美塾”では毎回塾生の皆様からの質問にすべてお答えすることをモットーにしています。

そんな中で毎回必ずされる質問テーマに「決断力」があります。

今回も

「経営者として大切なことの一つに決断力があると思うのですが塾長が決断する際に大切にされていることはありますか?また決断力はどうしたら養えるのでしょうか?」

渡美塾生からの質問

という質問がありました。

それに対する渡邉さんの回答は

「あらかじめ決めておくこと」

渡邊塾長からの回答

というものでした。

私はその回答を聞くたびに納得し共感するのですが
その答えだけではピンとこない塾生も沢山いらっしゃるように感じました。
その意味を深掘りしてみたいと思います。

○方針を決めておく


「あらかじめ決めておく」と言っても未来の出来事を予測してすべてを決めておくことはできません。
これを言い換えれば決断の方向性である「方針を決めておく」ことではないかと思います。

私は個人の生活についても必ず方針を決めます。

例えば子育てについては「自由、自立、素直」という方針を夫婦で共有しました。
自由に生きるためには自立する必要があります。
成長するためには他者を受け容れる素直さが必要です。
そして人生は思った通りに自由に生きるものだと思います。

進路も塾通いも就職も結婚もすべて子供たちの選択に任せ一切口を挟まない代わりに大学を出たら家を出て自立するのが約束でした。
そして常に素直であり続ける人で在って欲しいと願っています。

その他、自分の生き方を取り巻くすべてについて方針を決めておくことによりこの数十年「迷い」とは無縁なだけでなく家族や親族間の意見の「相違」も乗り越えてきました。

これは経営にも当てはまります。
経営者の示す明確な経営方針が経営者自身の決断に一貫性を持たすと同時に組織の芯となる方向性と共感性を育てるのです。

○プライオリティ・マネジメント


そして「方針を決めておく」こととは自分に関わる全てのことについて「自分の価値観に照らしたプライオリティを明確にしておく」ことではないかと思います。

プライオリティを決めておくとは「自分(自社)が何を目指し、何を大切にし、何を優先させるかを決めておく」ことですからこれが明確であればすべての課題について迷わず決断を下せるのです。

これはタイムマネジメントの基本でもあります。

自分の大切にしたいもの自分が大切にすべきものの優先順位が決まっていれば「やりたいこと」と「やるべきこと」と「今現在していること」を常に一致させることができるのです。

ヒトの最大のストレスは「やりたいこと」と「やっていること」が不一致であること、そしてさらには「やりたいこと」が不明のまま「やり続けること」なのです。

○価値観の整理

さらに「プライオリティを明確にしておく」ためには「経営者自身の価値観」を整理しておくことにより「会社として持つべき価値観」を明確にしておくことが必須であると思います。

この会社として持つべき価値観を「経営理念」と呼びます。

理念経営は経営者個人の人生理念を基盤にして会社の経営理念が作られ、その経営理念から逆算した価値あるビジョンが掲げられ、それが目標達成の仕組に乗って実現されていくという太い幹により貫かれていなければなりません。

経営者として一番大切な役割の一つである「決断」とは
経営者個人が真摯に対峙した自分自身の価値観から削り出した「人生理念」を基盤にして、自らの生き方の方向性を示すプライオリティ・マネジメントから産み出された
経営者の「在り方の選択」にほかなりません。

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