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M-1漫才文字起こし-オズワルド

冬休み暇なので、M-1グランプリの漫才を文字に起こしてみました。今回は今年準優勝、ファーストラウンド1位のオズワルド(ボケ:畠中さん、ツッコミ:伊藤さん)の1本目です。

ちなみに、会場のウケを ○→小笑い
◎→大笑い ☆→拍手笑い
判定は独断ですが書いてみました

オズワルド「友達」
2021年 ファーストラウンドネタ

伊藤:はい、えーお世話になってます
  伊藤と畠中でオズワルドですお願いしまーす

畠中:あのー
  こないだ本当参っちゃったんだけどさ

伊藤:うん

畠中:友達と渋谷のハチ公前で
  待ち合わせしてたのよ

伊藤:うん

畠中:で、待っても待っても全然友達来なくて

伊藤:うん

畠中:で、2時間ぐらい待ったとき気づいたんだけど、俺友達なんていなかったんじゃないの

伊藤:何何何何何?え何何何?

畠中:え何が何が何が?

伊藤:お前は違うお前は違うよ

畠中:え?ん?え?

伊藤:一回落ち着けってちょっと
  え、結局何が言いたかったの

畠中:あ、友達が欲しいなって話をしたかったの

伊藤:ちょっとキモターボ強すぎて分かんなかった


畠中:ああそう

伊藤:畠中友達ゼロなの?

畠中:まあ近所に何でも話せるお地蔵さんがいる

伊藤:まあゼロだな


伊藤:俺友達ゼロの人ってよく分かんないからさ

畠中:ああそう
  てことは君は友達いっぱいいるって事?

伊藤:まあ俺はこう見えて
  割と友達多い方だと思うけど

畠中:へぇー、
  じゃあもし良かったらでいいんだけどさ

伊藤:うん

畠中:今度、君の友達俺に1人くれないかな

伊藤:ん"? 

畠中:ごめんごめん、もちろんあれだよ、
  君の中で、1番いらない奴でいいからさ

伊藤:ああー、これが「ゼロ」かー


伊藤:いやいや俺が友達あげられないよお前

畠中:え?えーっ?笑、へっ?笑、え何で?


伊藤:お前どの感情で喋ってんの


伊藤:そりゃあげらんないよ友達は

畠中:だったら
  俺のお気に入りのズボンと交換しない?

伊藤:あんまナメんなよお前


伊藤:何で俺が自分の友達とサイズの合わない
  ズボン交換しなきゃいけねーんだよ


畠中:それが嫌だったら俺にあげる友達1人選んで

伊藤:お前にあげる友達なんて選べないって

畠中:だったら俺が選んであげるね

伊藤:は?


畠中:1番足が遅い奴にしよう

伊藤:何だって?


畠中:君の友達全員を一斉に
  グラウンドに解き放って

畠中:その5秒後に俺が追いかけるから、
  最初に捕まった奴が友達な

伊藤:もう人間の話じゃねーよ!


伊藤:俺村人が頭抱える妖怪と喋ってんのか


畠中:そろそろ、お別れの準備はできた?

伊藤:それ出棺のときのセリフだよ?


伊藤:てかさ、そこまで友達が欲しいなら
  もう俺がお前の友達になってやるよ

畠中:あーそういうのじゃない
  そういうのじゃない、君だけは無いから


畠中:ちょっと待って下さい、
  この子めっちゃ面白くないですか?

伊藤:ぶっ飛ばすぞお前


伊藤:何で俺がゼロに断られなきゃいけねーんだよ

畠中:君だけは絶対友達になれないの

伊藤:上等だよタコ、もうこっから先は
  俺のことでっかい中指が立ってると思え


畠中:だとしたら爪長すぎるだろ

伊藤:どこの話してんだそれ


畠中:君とかじゃなくて君の友達の中の
  いらない奴をちょうだいって

伊藤:だからいらない奴なんていないっつってんの

畠中:頼むよ、何か双子の友達とかいない?

伊藤:双子はダブってるからあげるとかないから


伊藤:俺の友達に双子もいない

畠中:じゃあ君他どんな友達がいんの?

伊藤:お前には言わねーよ

畠中:ところで北林は元気?

伊藤:ヤマカンで当てにくんなよ

伊藤:北林もいない

畠中:じゃ藤林は?

伊藤:藤林もいない

畠中:大林は?

伊藤:林の一点張りやめろお前


伊藤:こんなもんで当たるわけねーだろ

畠中:じゃ小林は?

伊藤:小林はお前…

畠中:ミイツケタ

伊藤:こえーよ!


畠中:ジュルルル…

伊藤:ジュルルルジュルルルじゃなくて
  ちょっとやめて

畠中:俺にもっと小林について教えてよ

伊藤:お前に小林あげないって
  言ってんじゃんずっと

畠中:小林は地元の友達?

伊藤:ちげーよ

畠中:じゃバイト時代の友達?

伊藤:違うって

畠中:大学時代の友達?

伊藤:違う

畠中:大学の友達なんだー

伊藤:脈測られてるんだけどー!


伊藤:離せよ気持ちわりーな

畠中:小林ちょうだいよ
  俺もう小林以外考えらんない

伊藤:お前まだ小林の名字と
  最終学歴しか知らねーだろがお前

伊藤:小林も俺といた方が幸せに決まってるから

畠中:そんなことないから

畠中:じゃあ例えば小林が詐欺で捕まったとき、
  君なら友達として何ができる?

伊藤:そんなもん友達として
  もう二度とすんなって叱ってやんよ

畠中:小林は詐欺なんてしない

伊藤:話がちげーじゃねーかよ!


伊藤:俺詐欺の話で詐欺にあってるじゃん

畠中:君全然小林のこと信じる気ないじゃん

伊藤:違う違う小林って男はな、元々借りた金も返さないし嘘しかつかないし詐欺師って言われても仕方がねえ男なんだよ

伊藤:小林いらねーな!!


伊藤:何だこのクズ
  俺何でこんなクズと友達なんだよ

畠中:俺の友達をバカにするな

伊藤:まだおめーのじゃねーよ


伊藤:そんな奴と友達になるなら絶対俺と友達になった方がいいだろ

畠中:だから君はダメだって

伊藤:だから何で?

畠中:だって君は親友だから!

伊藤:おい親友だってさー!!!


畠中:俺のことはでっかい人差し指だと思って

伊藤:人差し指?

畠中:(体を左に傾むける)

伊藤:ビッグピースじゃーん!


畠中:そんな親友になる小林くれるね?

伊藤:いや結局それかい
  一旦やめさせてもらいます

考察

拍手笑いは9、10回くらいでした。

序盤から終盤まで満遍なく拍手笑いが起きていて、しぼんだ時間が無かったのが高得点に繋がったのでしょう。

塙さんが評していましたが、「畳一枚でできる話芸」という点ではオズワルドはトップクラスに面白い。終始立っているだけの「会話」でここまで笑いをとれるのは、それだけ「漫才の喋り」が上手いということ。

プラス、畠中さんのサイコなキャラが立っていて、昨年巨人さんと松本さんから声量に対して真逆の評価をもらった伊藤さんも、メリハリの効いたツッコミで見事壁を乗り越えた、という印象。

納得の1位通過でした。


得点は665点(10組中1位)

審査員の点数は
巨人さん  94点
富澤さん  95点
塙さん   95点
志らくさん 96点
礼二さん  96点
松本さん  96点
上沼さん  93点

文句なしの点数でした

動画

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