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【Beat】ジャストとは

今回はメトロノーム練習をされる際に役立つような話です。

皆さん、メトロノームでの練習はお好きですか?

僕は大好きです。練習の際はいつも使っています。ただ、レッスンで人に教える時にいつも使っているかというと全くそうではありません。むしろ結構後回しにしています。

それはなぜか。

いいリズム感で演奏できていればメトロノームに合わせるのは容易いからです。

逆に、リズム感が未完全な状態でメトロノームに合わせようとしてもなかなか難しいし、もしできたとしてもほぼ意味がありません。なぜなら本番ではメトロノームが鳴っていないからです(同期演奏やレコーディングは除く)。

ノリとは

よく「ノリのいい曲だね」とか「もっとリズムにのって!」とか「ノリノリだねー!」などの言葉を聞いたり使ったりすると思いますが、そもそも「ノリ」って何でしょうか。

いろんな意見があってよいかと思いますが、私は言葉のイメージとして「波に乗る」に近いものを想像しています。波を乗りこなすサーファーのような。

前回までの記事で「拍感とはアップダウンである」と述べたようにリズムを感じることと一定の間隔で揺らぐことはとても似ています。その揺らぎに身を任せつつ自身をうまくコントロールしていくという「乗る」という意味での「ノリ」ではないかと考えています。

「メトロノームを聞く」ではない

昨今では電子メトロノームが主流ですが、「ピッ、ピッ、ピッ」と等間隔で鳴り続けるものをただ聞きながら練習するのって何が楽しいんでしょうか(笑)

ここでは少しでも楽しくするために2つのステップを紹介します。

1.メトロノームのテンポに合わせてアップダウンで動く

頭を揺らしたり、腕を振ったり、地面を踏んだりどんな動作でも構いません。そしてどんな揺れ方でもOK。その揺らぎの周期をメトロノームと合わせていきます。

2.ダウンの時にカウントする

4拍子ならば「1,2,3,4」とカウントしていきます。ダウン側をクリック音に合わせればノリのいい音楽を聴いているような状態と同じ「メトロノームに乗る」ことができるようなります。

つまりメトロノームに合った演奏をするのであれば「メトロノームを聞きながら演奏する」ではなく「メトロノームに乗って演奏する」という認識を持ちながら取り組もうということです。

慣れてきたらアップ側にクリック音を持ってきたりポリリズムで乗ったりできるようになってきます。これらは「メトロノーム遊び」と呼んでいます。

ジャストはどこ?

さていよいよ本題です。しつこくなってきましたが拍感が「アップダウンの揺らぎ」とするならば、ダウンのどの瞬間がクリックに合うべきなのでしょうか?

落ち始めたとき?
落ちてる最中?
落ち着いた時?

私は「落ちる感覚」そのものが拍感であると捉えています。つまり「どこでもいい」あるいは「そんな厳密に気にしない」ということです。そもそも狙い撃ちするような行為はリズムではない。リズムがあるならば次の拍は予測できるものなので身を任せてればいいと考えています。

私自身を観察してみると着地感があって反発するときに発音してました。本人が気持ちいいタイミングでよいと思います。人によってノリ(乗り方)が変わるってことなんでしょうね。

ジャストとはリズムに上手く身を任せれたタイミング

だと思うようにするともっと自分のリズムを信頼できるようになるはずです。ジャストの逆「ハマってない」というのも自分で判断できるはず。そうなればテンポキープやリズムの練習にも一つの方向性が示せますね。

自分のリズム感を信じればリズムも安定する

波に乗るように、リズムの流れに身を任せる

この2つができていればメトロノームに合わせて演奏することは容易です。

メトロノーム練習は大事です。でもそれが最初ではなく、自分を信じれるまで、身を任せれるようになるまで自分のリズム感で取り組む。普通の演奏であればメトロノームはテンポキープの最終的な確認作業で十分。

そしてメトロノーム練習がさほど重要に感じなくなる頃には演奏が激変しているでしょう。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

次はサブディビジョン編の予定!

EXIT DRUMLESSON


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