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マーケティングにおける効率の罠。”高速で走り回る”カメのようなマーケターを目指せ。

私はEXIDEAというグロースハックカンパニーを10年間経営しています。
経営者として今まで数多くのマーケターを見てきました。

その結果分かったのは、器用なマーケターほど陥りがちな罠があるということです。
その罠とは最短で効率良く成果を出そうとするあまり、最初から商品を売る方法ばかりを考えてしまうこと。私はこの失敗パターンを、ウサギとカメの童話になぞらえて「ウサギの失敗」と呼んでいます。

このnoteでは、「ウサギの失敗」とは一体何なのかを掘り下げたいと思います。

1 楽をするウサギの失敗。当てずっぽうの施策と生煮えの結果。

ウサギのようなマーケターは、楽をして最短最速で成果を出そうとして失敗します。

効率良く成果を出そうとするあまり、机の上だけで仕事を終わらせようとします。
「どうやったらPVが伸びるのか?」や「コンバージョンを上げる方法は?」といった問いの答えをパソコン画面だけから得ようとするのです。

当然商品やユーザーへの理解は深まらず、思いつく施策も雑多で質の低いものになりがちです。極端な言い方をすると、ほぼ当てずっぽうと言ってもよい施策が出てきます。

当てずっぽうなので失敗しても成功しても理由は分からずじまい。次の施策に活かすことができません。またそれ以前に、成功したのか失敗したのかも判断がつかず、ずるずると効果のない施策を打ち続ける生煮えの状況になることもよくあります。

2 目指すはカメのようなマーケター。本質に”狂う”探究者。

カメのようなマーケターは、商品の売り方を考え始める前に、まず商品とユーザーを深く理解することからスタートします。

例えばウォーターサーバーという商品を売るにしても、
・そもそも何でウォーターサーバーという商品が世界に存在するのだろうか?ペットボトルの水の定期購入ではだめなのか?
・海外のウォーターサーバー市場はどうなっているのだろうか?
・ユーザーがウォーターサーバーに本当に求めているものは何だろうか?
などを徹底的に調査し、思考をめぐらすのがカメのようなマーケターです。

また調査方法も、パソコン画面とにらめっこするだけでなく、自分でウォーターサーバーをいくつも利用してみる、ユーザーや生産者にインタビューをするなど、あらゆる方法を使います。

その歩みはウサギより、遠回りをしているようにも見えますが、結果として大きな成果を早く出せるのはカメのようなマーケターです。
実際はカメといっても、仕事が遅い訳ではなく、本質的な思考と探究を高速で走り回りながら行っているのです。

カメの仕事の仕方は、マーケティングの本質にかなっています。
マーケティングの本質とは、ユーザーが本当に求めているものを洞察し、ユーザーにどうすればサービスが届くか探究すること。
ユーザー自身も気づいていないようなインサイトを掘り出すためには、本質を探究する”狂った”情熱が必要なのです。

そのようなカメのようなマーケターの考える施策の裏には、常に商品やユーザーに対する深い洞察と仮説があります。
そして深い仮説を元にした施策の多くは、その結果が大成功か大失敗に大きく分かれます。だからこそ明確に次の打ち手を考えることができ、生煮えの状況にはなりません。

深い仮説をもとに改善を繰り返した結果、最終的にカメはウサギより早くゴールに到達するのです。

私の経営するEXIDEAは、カメのような”狂った”探究者が集まった組織です。
実際にユーザーのインサイトをつかむことで、市場のゲームチェンジをいくつも起こしてきました。もし興味のある方がいらっしゃれば、詳しくお話するのでお声かけください。

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