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なぜイヤな奴ばかり上司になるのか?中小企業の役員のオレが説明しよう

昔から不思議に思っていた。
「なんでイヤな奴ばっかり上司になるんだろう?」と。

自分が役員になり、偉くなって、その理由がわかった。
そう、たまたまイヤな奴が偉くなるのではなく、そうせざるを得ない理由があるのだ。

ということで今日は、なぜイヤな奴ばっかり上司になるのか、説明しよう。

前提は「みんな仕事が好きじゃない」

まず、イヤな奴を上司にせざるを得ない「前提」がある。

それは、ほとんどの人は仕事なんか好きではない、ということだ。

仕事大好きな人が集まる珍しい業界、会社、あるいは例外的な人を除けば、正直なところ仕事なんて好きじゃない人が大半ではなかろうか?
仮に宝くじで7億円当たったら、さっさと仕事なんて辞めるのではなかろうか?

「自分は仕事が好きだ!」という人がいたらあれだが、オレの感覚だと9割以上の人は仕事が好きではない。

このことがイヤな奴が上司になる前提なので、覚えておいてほしい。

いい人では仕事が好きじゃない人たちをまとめられない

この状況で、仮にいい人が上司になったとしよう。

部下は根本的に仕事が好きではないので、あわよくばラクをしようとばかり考えている。
なので、いい人が上司になると「これ幸い」とばかり、不平不満を言ってくる。

「自分は忙しいから手伝ってほしい。」
「あの人ばかりラクしてずるい!」

そして、「あぁしたほうがいい」「こうしたほうがいい」と、会社のためにならない、ただただ自分に都合のいい提案ばかりしてくる。

いい人はいい人なので、そういった言うなればただのワガママにも付き合ってしまう。
結果として、彼の部署は全くまとまらず、仕事も進まなくなる。

イヤな奴が上司だと、とりあえずまとまる

イヤな奴が上司ならどうか?

イヤな奴は概して怖いので、みんな言うことを聞く。
ワガママをぶつける奴も減る。
というか、言ったら返り討ちにあう。

結果として、いい人が上司をするよりは、イヤな奴が上司になったほうが、部署としてはまとまりが出る。

ただ、あくまでイヤな奴はイヤな奴なので、自分勝手に仕事を進めてしまうこともある。
会社のためにはならない方向にね。

それを含めても、いい人に上司をやらせるよりはマシというのが、役員であるオレの実感だ。

いい人で、上司ができる人は、めったにいない

本当は性格が良くて、かつ言うときには言う人が上司になるのがベストだ。
だがそういう人はめったにいない。

いい人は、上司をやるには優しすぎてしまうことがほとんどだ。

会社としても、本来は性格が良くて、言うときは言う人を出世させたい。
だが見合う人材がいない。

結果として、イヤな奴を偉くせざるを得ないのだ。

ということで、イヤな奴ばかり上司になるのは、上司になるべき器の人がほとんどおらず、いい人にやらせるよりはマシだからということなのだ。

会社側の立場も、多少なりご理解いただけると幸いである。

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