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【全受験生に告ぐ】「定員緩和」について

SNSや掲示板で今月になってから「今年は定員緩和だし、合格最低点下がるんじゃないの?」という投稿が目立ちます。

Q. 大学一般入試は再び易化するの?
結論からいうとトータルでは易化しません。繰り上げ合格が減って、最初から正規合格の割合が高くなるだけです。

入学定員110%未満ではなく、収容定員440%未満(但し過年度生[留年生]は除く)にするということです。合格を出しても何人入ってきてくれるかは人間相手ですからだいたいの予測はついても精確には不可能です。110%を超過すればペナルティで、99%になると定員割れとマスコミに騒がれてはたまったものではありません。そこで、収容定員ベースで計算し、取りすぎたら翌年は少なめに、逆の場合は多めに調整できるようにするのです。

例を出します。A大学の一般入試での入学定員は100人です。ゆえに、110人になってしまうと1.1倍を超えて従来の基準で違反になります。ですので、補欠合格を100人も出してチビチビと入学者を100~107ぐらいにしようとしたわけです。
数字でイメージを書くとこんな感じです。
2022年 志願者数1000 正規合格200 補欠合格100(繰上50) 入学100
2023年 志願者数1000 正規合格250 補欠合格20(繰上0) 入学100
総合格者数はいずれも250人、入学者数はいずれも100人ですから難易度は変わりません。

万が一、大学側の予測が外れて偶然その年だけ120人入学しても違反にはなりませんが、次の年も120人、また次の年も120人・・・となると入学定員ではなく収容定員(4年制の大学の場合は入学定員の4倍)をオーバーすると違反になります。ゆえに多く取りすぎた年の次の年は難化、またはその逆の現象が多少起きる可能性があります。

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