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Apollo Twin USBに電源アダプタiFi-Audio iPower Ⅱ(12V)が使えたので報告


 こんにちは。イーヴィルな斉藤(@evilsaitoh)です。
 今回は標題そのままなんですが、Universal AudioのAppolo Twin USBに外部のアイソレート用電源アダプタiFi-Audio iPower(12V用)が使えたよ、という話です。

「何言ってんだオメェ」と思うかもしれないので、もっとわかりやすく言うと「オーディオIFの電源に高品位な電源アダプタを使えた」というだけの話です。

1 iFi-Audio iPower Ⅱとは

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公式HP

 言ってしまえばただのノイズフィルター付き電源アダプター(スイッチング電源)です。
「軍事用レーダー技術を流用したノイズカットを利用して~」などと色々と理論はあるようですが、大事なのは「音が良くなったかどうか」ですよ。
 オーディオオタクからは大層人気で、「低音がくっきりするようになった!」「S/N比が上がった!」「音が進化した!」と夢を見ている途中かよというレビューが上がります。

 いやまぁ、「そも可聴域のノイズが出るようなアダプタ使うなよ」とは思いますけど、何に金をかけるかと内心の自由についてはケチをつけることはできませんので言わないでおきます(言ってる)。

2 音はどうなったのか

 聴こえ方は違います。ちょっとだけ高域が出るようになったような。
 ただ、ハッキリ言って音量を0.5dB上げた方がよっぽど変わります。
 体調の良し悪しとか酒飲んだときの方がまだ聞こえ方が変わると思いますね…。

 また、ノイズ感については変わりません。
 たぶんこのアダプタは内部の電気的なノイズについて言及していると思いますが、それよりも窓の外の鳥が鳴く音とか車が走る音の方がデカいです。仮に聴感上でノイズレベルが元々-60dBだったものが-62dBになろうが「だからどうした」というレベルの話。
 この程度のS/N比の向上を感じる人は芝刈機の音なんか聞いたらどうなるんでしょう。耳から血を出しそうです。極小路秀麿かよ。

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男塾 - 極小路秀麿が300kgの塾旗を上げたシーン。耳血が出とる。


 また、オーディオIFはパソコンに繋げる都合上、ファンの音がどうしても入るので、たぶんヘッドホン越しのわずかなファンの音の方が大きいと思います(それか元の電源アダプタがよほど低品位か)。

 じゃあ、斉藤は不満かというとそんなことはないです。
 まず潤沢な電源を供給できること。基本、電源はある程度多い容量を持った方が余裕を持って駆動でき、電源が長持ちするのですが、元々のアダプタが最大12V×1A=12W、iPowerは12V×1.8A=21.6Wとかなり余裕があることがわかります。
 また、Apollo Twinを繋がないとConsole(ミキサーソフト)が使えないためDACとしても使っているので、電源容量が大きい方が安心です。

3 注意点

 iPowerの極性はセンターがプラスですが、Apollo Twinはセンターがマイナスです(少なくとも自分が買った時期の機種はそうでした)。
 このため、アタッチメントの「極性反転プラグ」を使用してください(中古品を買うときはついているかを確認した方がいいです)。
 ちなみに、極性を逆に付けるとスイッチを入れても反応しません。保護回路があるとは思いますが、故障の元なのであまり試さない方がいいでしょう。

4 最後に

 そもそも、私は電圧による音質の違いを認めており、ヘッドホンアンプやマイクプリに120V昇圧トランスを挟んでいます。

 全体的に押し出しの強い、低域がピタっと止まる音になるのを感じており、今のところ100Vよりもあらゆる面で優れているように聞こえています。
(お試しの際は、お持ちの機器の定格を確認してください。大体マニュアルの一番最後の表に書いてあります。私は保証できません)

 私の気のせいと思われるかもしれませんが、せめてもの抵抗として言っておくと、よく歌手が「海外のスタジオは同じ機材を使っても音が良い」と言っていたり、海外からギターアンプを輸入した人が「100Vだと音が細い」と言っているのを見かけますね。
(日本のスタジオでも「まず120V電源の工事をしろ!」と言っているところもあります)

 ただし、電源アダプタで動く機材は120Vに繋いでもあまり変化を感じませんでした。
(そりゃ、入力電圧がいくらであろうが18Vなどに変換しているのですから、当然ですね)
 そのため、「なるべく良い電源を使ったら変わるのかなー?」と期待したんですが……正直なところ、聞き分けられるような優位差はありません。

 残念ですが、オーディオにはよくある話。
 しっかり諦めていきましょう。 

ちなみに

 昇圧トランスをお試しになりたい方は、東京興電 JP-60FPあたりだと3,500円くらいで試せます。
 ただ、出力が60Wと少なめなので、真空管アンプとかは動かせないかもしれません。

東京興電 JP-60FP


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