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母は偉大なり

1回/1ヶ月×12ヶ月× 20年 = 240回

今、母が70歳。あと20年元気に生きたとして1ヶ月に1回会ったとしても、あと生涯で会える機会を計算したら240回でした。

約半年、私は母と同僚でした

考えてみてください。自分の働いている職場に毎日母がいる。もちろん、家族経営をされている方もいらっしゃるでしょうが、同じルーム内少し先の視界に入る場所に。百歩譲っても「いぇーい。」にはならないですよね。
 
 職場に一人欠員が生じましたが採用に苦戦。そこで白羽の矢?消去法?で決まりました。当然、個人的に猛反対。母が同僚になるのが嫌だったのは、「一緒に働くなんていやだぁ!」はともかく別の理由です。雰囲気の良い今の職場に親子がいることで、職場の皆さんに気を使わせるのが一番嫌でした。

 一方で、母がくることを仕方なくも受け入れた自分がいます。短期間の採用期間と、期限付の求人で確実にこなせる方が来てくれるかは難しい。母が今年古希になるとはいえ、間違いなく現場の即戦力であることは同業種が故に分かっていたからです。子供の気持ちを掴むのが早い。寄り添える。ただし、我が子の気持ちに対してはどうだか知りませんが。

で、よく動く。よく食べる。よく働く、そしてよく呑む。

 一方で親が年を取っていくという実感にもであいました。
 冒頭に書いた通りです。90才まであと20年間母が生きてその間に1ヶ月に1度会ったとしても、あと240回しか会えないわけです。にも関わらず100日近くも毎日顔を合わせて元気な姿がみられるのは幸せでした。私が小学生の時から母は働いていましたし、中高になればほぼ別々の生活あとは迷惑をかけていたのみですから、今までで一番濃密な過ごし方をしたかもしれません。

 年度末に退職しましたがその後速攻で次に引っ張られていきました。息子としては退職して老け込むよりも、これまで通り動き回ってくれるかと思うととてもありがたいことです。私は、そんなあの人を敬意を込めて「素敵なシルバー人材」と呼んでいます。


「息子なんてもんは、みんなマザコンなのよ。」

と酔っ払ってぼやいていた意味が少しわかります。それがまた悔しいわけです。

親と離れて暮らしている方、長いようで短いかもしれない、そして当たり前すぎる存在である親との時間を大事にしてみてはどうでしょう??
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