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英語塾に6年通学した生徒の成長記録

■僕が働く意味=「生徒の選択肢を広げること」

それは生徒からもらった1通のお手紙が象徴してくれています。
お手紙をくれた生徒は、K・Iさん。この時は小学5年生10歳。※本人からの掲載の許諾済み。

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6年間通学した生徒からのお手紙

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内容を読んで、「報われた」ただただそう思いました。

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全部で5ページ。きれいに書いています。しかも全部英語。

では1ぺーじずつ和訳付きでご紹介させてください。

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Dear さいとうさん 

何から伝えるのかわからないけれども、最初にまず、6年間ありがとうございました。私はまだ体験レッスンをした最初の日を覚えています。私はその時10歳だったことを信じられないぐらいです。英語が理解できずまた話せなくても、他ではなくここに行こうという直観みたいなものを感じて、エベレストに通うことを決めました。6年間を振り返ると、私にはたくさんの良いこと悪いこと双方の思い出があります。6年前と比べてエベレストと私は大きく変わりました。エベレストは100名以上?ワオ!(彼女が入学したときは数名しかいなかったので)

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でも1つだけ変わらないことがあります。それは私とエベレストの間に創られた関係です。エベレストは私が100%私で居られる、私の気持ちや意見を表現できる場所でした。学校生活で大変なことがあっても、エベレストのおかげでサバイブすることができました。毎週土曜日が私の中で一番楽しみな日で、それは6年間変わることはありませんでした。私はいつも冗談でエベレストが私のすべてを変えてくれた。と言っています。でも、文字通りそうなのです。エベレストは、教えてくれました。間違えることは良いものだということ、失敗の乗り越え方、懸命に努力し続けること、自分自身を大切にすることを。そして、私に世界へのたどり着き方を。

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わたしは時々思うのです。もしエベレストに通っていなかったら、どうなっていたのだろうと。そしていつもこう結論づけてしまうのです。私の人生はもしかすると、つまらなくて、無意味で、楽しみの少ないものだったかもしれないなと。私は、英語だけでなく、出身、肌の色、個性、性格に関わらず、自分自身に向き合い、他者を理解しようとすることが大切だということを学びました。私は、エベレストの存在とそのコンテキストで楽観的になれたような感覚を持っています。私の視野が広がったことで、多くのことを吸収できたし、広がったと思います。私はエベレストは典型的な英語塾にならなかったと感じています。

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それはエベレストの旅路で初めから今まで変わっていない、あなたの強い信念よってもたらされています。私は時々、エベレストのことを考えて、ひどいことを言いますが、あなたの情熱、信念、そして生徒を信じること、常に生徒自身の10年後を見ていること、そして更に良い場所にしていこうとして努力しつづけていること、すべての講師、スタッフ、そして生徒たちのために。私はあなたの信念や想いが、これからも変わりないことを期待します。でも、どうか休んでください。健康に気遣い、よく食べて、よく寝てください。

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この状態がずっと続けばなと思いますが、そろそろ私が慣れたこの場所から飛び出して、知らない世界を探って、実生活から世界を見るときが来たようです。私がどんな風に感謝しているのかを言葉では表現できないぐらいです。

再度になりましたが、6年間本当にありがとうございました。私をより大きな世界へいざなってくれて。更に進んでいきます。

たくさんの愛をこめて

K・Iより

(2021年8月28日)

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なぜ突き刺さったか。
・これまで自分が信じてきたことと費やしてきた6年間に意味があったと実感できたからだと思います。そして、もしかするとこの手紙をもらうためだけに頑張れてきたのかもしれません。

後から前職の先輩に聞いたことですが、前職の社員の皆さんは全員僕が失敗すると思っていたようです。成功の定義は人それぞれですが、こんな手紙をもらうことなど、会社員時代にはなかったことです。そして未だに課題は多くとも、生徒の成長に少しでも貢献できているという実感を持てているということは、本当にいい時間を過ごさせてもらえていると思っています。

■成長過程

英語で文章を書いてくれていますが、初めからできていたのでしょうか。それは違います。本人はアルファベットもわからなかったと言っているぐらいです。

これが彼女が初めて書いたライティング。30分以上かけて英語がわからない中でも、どうにか書いてくれていました。(当時は日記形式:Kaguyaは偽名に変えました。)

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そして、こちらがコミュニケーションにおける初めてのレッスンでの動画です。読みながら話していますし、流暢には読めていませんね。

初回:4/11/2015

1年後:6/11/2016

少しずつ、少しずつ、毎週1つ1つできることを増やしていく。

2年後:6/7/2017

徐々に、自分の考えを伝えられるようになってきています。

3年後:3/10/2018(プレゼン大会にて)

自分が決めたテーマに対してリサーチをして、それをまとめて人に伝えることができてきています。

4年後:4/26/2019

6年後:4/24/2021:ビジネスコースプレゼン大会

この時期は、すでに英検準1級を取得済み、エベレストとしても英語の使い方を学ぶというところから、英語で〇〇を学ぶ。ということで、ビジネスを英語で学んでもらって、自分のビジネスプランを発表してもらっています。

プレゼン後の彼女の感想

「これまではビジネスということは客観的にしか見られなかったけれども、自分が主体的に社会のために何ができるのかということを考える機会になってとても面白かった。学校で学ぶコンテンツとは違ったので、毎週積み重なっていくことがとてもよかったです。また各分野の実践でやっている方がゲスト講師できてくれたことで、現場のリアルな視点で物事を教えてくれたので、教科書と現場の声と両方の視点で学べたことが興味深かった。」

■僕が創業した理由

理由①
自分の人生でかじ取りをしたい(主体的に生きる)
人に評価されたり、評価を期待したり、その評価で一喜一憂したり、評価はされるも実益が無かったりと、会社員時代は色々と上長との相性でいろいろと苦労しました。悪い面で言えば、週末に何度も電話がかかってきてどやされる。完全に無視されて、重要情報が来ないために会議で十分な提案ができないなど。パワハラ、いやがらせは色々とありました。もちろん相性があって尊敬できる上司ももちろんいたので、その時はいくらでもこの人のために頑張ろうと熱量高く仕事ができていました。ただ10年以上、経過して振返ったときに、今後もこれまでのように振り回されることの無いよう、自分の人生は自分で舵をきっていきたいと考えるようになっていきました。

理由②
お客様に会いたい(リアルを求めたい)
リアルでお客様に会いたい。前職はオンラインで英語のソフトウェアを販売するウェブマーケッター。自社チャネルも含めて、各販売チャネルでの売上を追いかけていくことが仕事。多くの広告ベンダー様のお力を借りながら、認知、商品理解、購入までいって僕の仕事は評価される。売上が想定通りであれば何も言われない。下回れば、代替案の提出、突かれまくりの日々です。

残念だったのは売り切り型だったため、その後の「成長」を十分においかけられなかったこと。教育産業においては一番重要ではある成長の部分が、プロダクトの販売だけで終わっていた。成長して、その人がよりHappyになる瞬間には居合わせられなかった。

製品の対象年齢は子供から大人までだったが、当時の大人が身につけたい技能は英会話が男女とも毎年ランキング1位。ここまで英語を使えず苦しんでいる現状があるのだということを目の当たりにして、最後までそれをおいかけられないところにもどかしさを感じていたのだと思います。どうしてもリアルでお客様にお会いしたいという想いに駆られるようになりました。

理由③ たまたま。
僕はシェアハウスに住んでいました。そのシェアハウスの隣にシェアオフィスができたのです。そしてオーナー代理から一言、「スペースあるから、Tさん(私)も何かやってみたら。」

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日本に戻ってきてから、大人が英語力不足で苦しんでいる状況をたくさん見てきました。次世代の子供たちをそんな状態から解放できないか。僕でも少しは改革できるんじゃないか。僕のようにキャリアや人生に迷える大人にならないように、子供たちの10年後のために、僕がいまできることをやろう。

そして、最終的にこれからの時代を担う、子供たちのために英語塾を立ち上げることとなりました。

■生徒の10年後のために

立ち上げからずっと、変わらない思いがあります。それは、現場で使えない英語は意味がないということです。一時的にテストの点数を上げることや英検を取得するための場にはしたくなかった。

実際に留学していても、学校で使う英語とも少し違って、外資系会社でうまく英語で伝えられずに、もしくは聞き取れずに恥ずかしく、同時に悔しい想いをしてきたことが僕の中の憤りでもあった。

正しいやり方さえ伝えていけば、必ず使えるようになる。僕でも少しは使えているのだから。同じ恥ずかしい思いはさせてしまってはならない。そんな思いで、生徒たちの10年後を考えていく場所にしていきたい。そんな想いだけでこれまで走り続けてこれたと思っています。

微力ながらも英語教育に携わってきてよかった。少なからず彼女を含めた一定数の生徒たちの選択肢を増やすことができた。彼女は自分で留学することを決め、ある程度自分で物事を考え意思決定をしている。どんな選択肢であれ、自分で情報収集をして、できる限り話を聞きに行って、意思決定をしていることが誇らしい。

■今のK・Iさんは?

2021年8月末、エベレスト退塾。2021年9月上旬、オーストリアへ留学。

留学前にTOEICも中間テスト前でゼロ勉で受験しましたが、それなりの点数がでていて驚き。やるな!

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9月上旬に旅立ち。およそ1か月後にメッセージがきました。

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「本当に英語で世界と議論できています」。。。涙ちょちょぎれます。

そして、現地の双子のホストブラザーとシスターとの写真を共有してくれました。初めの1週間はホームシックで泣きまくっていたようですが、すでに楽しそうです。

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■後輩からの質問

エベレストの一人の後輩からどうしても聞きたいことがあるということで、後輩から弊社のスタッフを通じて、留学先のKさんに質問をしました。

帰ってきたのがこちらの3ページ。なんという後輩思いというか、スタッフ側もここまで熱心にアドバイスできただろうかという寄り添った内容で、感動。旅立っていった先輩たちの経験が次の生徒たちのモチベーションになっていくいい循環ができ始めています。

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■受け身→主体的へ

僕の社会人人生における初めの10年はどちらかと言えば受動的でした。声の強い人の指示で会社が動く。エンドユーザーのためになるのかの議論の前に、社内政治の方針で動く。仕事のための仕事?何のための資料作成?そう思うシーンは多々ありました。責任を任されてやりがいもあったが、精神的にしんどい時間も多かったと思っています。

そしてそれはすべてではないものの、自分の選択の甘さ。生き方の弱さ。受け身で動いていた部分が起因していたのではないかと今となっては思えてきます。そこまでの実力もなかったので、学ば差せてもらっているのでそれはある意味仕方のないことだったかもしれません。

ただそういった経験をして、従業員として働くことと、個人事業主として働くこと、経営者として働くことそれぞれやってみて感じられることは、これからの生徒たちには、やりたいのであれば是非、受け身でなく、主体的に生きてほしいとういことです。僕の場合はその手段が経営者だったというだけです。

理由はそのほうがのめりこめる、楽しいから。実体験に基づいての個人的な主観でしかないです。責任は伴うが、それは会社員でも同じこと。それなら自分で意思決定をして自分で後悔したほうがいい。そう思います。

主体的に生きるには、自分の選択肢が多いほうがいい。1つしか選べないより、いくつかの選択肢から、自分はAを選択する。ほうが納得感が生まれるので、他責にせずに、自責で行動できるし踏ん張れる気がします。

そして英語の教育事業をしている以上、選択肢を増やす1つの手段として英語を学んである程度ものにするというのはまだ日本では差別化になり価値がまだあります。Google翻訳もかなりすすんでいるがぎり追い付かれてはいません。

リアルでのコミュニ―ケーション、そこでのエネルギー交換にはまだまだ価値がある。僕の事業では、規模の利益は追及できないかもしれないが、生徒一人一人の人生に向き合う時間は創っていける。それを大切にしていきたいと考えています。

■これからの私たち

一人の生徒の選択を見届けて、今の生徒たちの成長をみていきたいと思っています。人生は壮大な思い出作り。僕が働く意味は、エベレストを通じて、生徒の可能性を広げること。価値ある情報を届けて、彼らの選択肢を増やすこと。そして彼らを応援し続けたいと思っています。

そしてこれからは、エベレストという枠組みにもこだわってはいません。

やりたいこと×英語(手段)=世界とつながる

生徒が何に時間を通して、誰のためにどう生きていきたいか。答えは多様です。そのための情報機関として、学校を創ることも計画中です。どんな手段にせよ、次の世代に何かを残していくことで、関わる生徒たちの支えになることができれば本望です。

そして今度は、私ではなく、社員や講師たちがこんな手紙をもらえるような組織にしていきたいと考えています。生徒の成長を信じて全員で親御様とも協力しながら、生徒を支えていきたいと考えています。

英語で世界と議論する。

英語塾エベレスト 塾長 齋藤


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