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「覚悟とタイムリミットを決めて、自分の道を切り拓く」人気料理家・SHIORIさんに聞いた自分らしい仕事のつくりかた

人気料理家のSHIORIさんをゲストにお招きし、SHIORIさんのコンテンツづくりやキャリアの切り拓きかたを伺うトークライブを行いました。

22歳で出版したレシピ本『作ってあげたい彼ごはん』シリーズが累計370万部を超えるベストセラーとなったSHIORIさん。仕事のオファーが引きも切らない頃に、「このままアウトプットをし続けていては干からびてしまう!」と、ヨーロッパやアジアなど世界各国の料理学校に短期留学を繰り返し、料理修行に励みます。その後、代官山にスタジオを構えて料理教室を始めたり、飲食店をオープンしたりと、仕事の幅を広げてきました。

現在はお子さんの療育と仕事のバランスを取るために、オンライン料理教室『L’atelier de SHIORI Online』に集中していらっしゃいます。そんなSHIORIさんの根底にある考えとは?

この記事では、トーク内容の一部をダイジェスト形式でお届けします。トークの全貌は、YouTubeよりご覧ください。聞き手はスープ作家の有賀薫さんです。

SHIORIさん流 コンテンツのつくりかた

コンテンツつくりかた

コンテンツに必要な「自分らしさ」の見つけ方(31:07-)

SHIORI 自分らしさって、自分と向き合う中で見つけていくもので、もうすでにあるものだと思うんですよね。丁寧に向き合って、言語化していくステップが大事なのかなと思っています。それには、自分らしい視点を持ち、そこにストーリーを掛け算することが必要

自分らしい視点って、「なぜそこに着目したのか」ということですよね。そして、そこまでのストーリーを皆さんに開示していく。

── 着目って、たとえば何に着目することでしょうか?

SHIORI レシピでいえば、「なぜそのレシピを選んだのか」もそうですし、「なぜこの素材を使うのか」にも自分なりの理由がありますよね。レシピ本で、そういうことってわざわざ言わないじゃないですか。でも、レシピがものすごく溢れている中で、自分がなぜこれを選んで、このレシピに辿り着いたのかを丁寧に伝えていくっていうのは、すごく大事なんじゃないかなと思っているんですよね。


自分らしさに想像力を掛け合わせる(36:24-)

SHIORI とはいえ、いきなり自分らしさ全開にしても、相手はなかなか受け入れてくれないじゃないですか。自分らしさをを活かすためには、想像力もすごく大事だと思うんですよね。

どうやったら受け入れてもらえるかなっていう、相手に届けるための想像力を掛け合わせることを、わたしはコンテンツづくりで意識してますね。


飽きさせない工夫をしよう(37:11-)

SHIORI 私のレッスンは2時間半くらいあるんですよ。相当長いですよね。ショート動画で5分で一品を紹介する時代に、私は一品に60分くらいかけるんです。なので、やっぱり生徒さんを飽きさせない工夫が必要だなと思っていて。

途中でこういうフリップを入れ込んだり、たまに私が仮装をしたり、小道具を使ったりとかもします。

手づくりフリップ
オンライン料理教室で活用している手書きフリップ 「言葉で説明するよりもイラストで見せたほうが、頭に入っていきやすい」

受け手は「変化」を求めている(48:09-)

SHIORI みなさんがコンテンツにお金を払って、その先に求めるものって、自分自身の成長だったり、暮らしの変化だったり、体調がよくなることだったり、人間関係がよくなることだったり……。何かしらの変化を求めているんじゃないかなって思うんですよね。

コンテンツをつくるときは、そのコンテンツによって「相手にどんな変化を受け取ってもらうか」を考えて設計するようにしています


自分の実体験を元にゴールを設計する(51:44-)

── ゴール(変化の先)を見せてあげるというときに、そのゴールが多くの人に刺さらなきゃいけないわけですよね。SHIORIさんはそれをどうやって見つけるんですか?

SHIORI やっぱり実体験が一番強いと思うんですよ。

ごはんがおいしいとみんなが笑顔になって、会話が弾んで、人間関係がよくなって、そうすると「明日も頑張ろうかな」って仕事が頑張れたりとか、新しいことにチャレンジしたりとか。気がつけば食卓から暮らしが豊かになっているなっていうのを、私自身がすごく痛感しているからこそ、その実体験をもとに設計してますね。


SHIORIさん流 自分の仕事の切り拓きかた

自分の仕事の切り拓きかた

覚悟を決めましょう(56:33-)

── 自分の仕事をここから切り拓いていきたいというときに、「自分だったらこれをやる」ってことはなんですか?

SHIORI 覚悟を決めましょう。一番はそこかなって思うんですよね。私は20歳のときに『作ってあげたい彼ごはん』を世の中に出して、若い女の子にもっともっと料理の楽しさを伝えて、広めていくぞっていう覚悟を決めたんですよね。その覚悟があったから、ブレずにやってこれた。

迷いがあるうちって、絶対に人の心って動かないんですよ。迷っている人の言葉に魂は乗らないと言いますか。

── 自信を持って伝えることもできないしね。

SHIORI だから、迷いがあるうちは勝負のときではないっていうのは、後輩とかにもアドバイスしてるんですよ。

有賀薫さん・SHIORIさん

迷いがあるときは、不安要素を一つずつ分解しよう(59:33-)

── 不安や迷いがあるときは「今じゃない」という一方で、迷って迷って、迷ったまま踏み出せない人もいるじゃないですか。こういう場合は、どうアドバイスしますか?

SHIORI 何に迷っているのかっていう不安要素をぜんぶ分解して、一個一個、潰していくしかないと思います。なんとなく漠然とした不安を抱えているケースが多いと思うので。

お金が心配、とかいろいろあるのを書き出して、一個一個消していくという作業を私ならするかもしれないですね。

── そうすると、最終的に一番迷っているのはここだな、っていうことが見えてきますよね。

SHIORI それが明確になると、その先どうやってアプローチしようかという道が拓けてくる。


覚悟を決めたら、タイムリミットを設定しよう(1:02:12-)

SHIORI 覚悟を決めたら、「いつまでにやろう」っていうのを考えるといいと思います。覚悟を決めるくらいだから、その人にとって一大勝負だと思うんですよ。

人生を変えるかもしれない一大勝負に出るときって、全力の努力が必要だと思うんですよ、生半可じゃなくてね。でも終わりのない全力の努力って、大半の人はできないですよね、私もできない。

でも、2年とか3年とか、終わりが決まっていて、この3年で自分の人生が変わるかもしれないって思うと、ちょっと頑張れませんかね。

2年でって決めたら、どうやったら達成できるかっていうのを逆算して分解して、細かいステップにしていくんです。そうすることで小刻みなステップになっていったら、下から登っていくと、一歩ずつ夢に近づいてるっていう実感が持てるじゃないですか。それでやる気を維持できる。

noteやTwitterに寄せられた感想


「コンサルタントかな?」と思ってしまうほど、的確なアドバイスや考え方を教えて下さったSHIORIさん。仕事で自分の道を切り拓きたいと思っている方、自分の仕事や想いを発信していきたいと思っている方、みなさんに参考になる金言がたっぷりの配信でした。SHIORIさんの仕事の心得がつまった新刊『おいしい仕事術 料理で幸せを届け続けてたどり着いた』も、ぜひチェックしてみてください。

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