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結婚式は3回?!日本の田舎の長男と結婚した外国人妻の結婚事情

こちらの記事でもご紹介した通り、私は留学で中国から日本に来て、その後就職先で出会った日本人の夫と結婚し、今も日本に暮らしています。

今は会社を経営していますので、普段1人の社会人として普通に仕事をしていますので、外国人をほとんど意識していません。でも、言われてみれば、「外国人妻」ですね(笑)。今回は表題にある通り「結婚」をテーマにして、文化の違いや難しさを、おもしろいエピソードと共にお伝えしていければと思います。

聞いてびっくり!「御見舞わせ」というしきたり

表題を見て、3回?と驚いた方もいるかもしれませんが、私は同じ夫と一回しか結婚していませんが、結婚式やそれに準ずる儀式を、3回経験やりました。

まず1回目は、いわゆる一般的な結婚式、つまり「自分たちのやりたい式」、青山のおしゃれなレストランで開催しました。中国から私の両親も来てくれて、とても楽しい結婚式になりました。ここまでは普通の幸せなカップルですよね。

でも、結婚式の余韻を楽しんでいる時、義実家から「さあ、今度は茨城で」という話になったんです。何も聞いていなかった私は「え?」と頭が真っ白に。
なんと、茨城の夫の実家で「御見舞わせ」という結婚の挨拶回りをする習慣があります。

ここで少し補足すると、私の夫は、茨城の田舎の出身で、3人兄弟の長男です。夫の実家は兼業農家で、周辺は昔ながらのしきたりを重んじるエリアにあります。このエリアでは結婚をしたら、特に長男が結婚をした時、「篠原家に嫁にきました」ということを地域の皆さんにお知らせする文化があったんです。それが「御見舞わせ」といいです。

当日の朝は5時に起きて、お着物の着付けからスタートします。(もちろん夫は寝ています)着付けが終わると、本宅の長男の嫁が私を連れて、ご挨拶と粗品を持って、「篠原家の長男の○○の嫁です。これからよろしくお願いします」と言いながら、町内の家を1件1件回ります。

ただでさえ着慣れていない着物で、しかも裏山があるような斜面の多い田舎道を歩くのは本当に大変でした。

おまけになんとその日は台風並の強風の日。そう!私は、そうのを呼び寄せる不思議な力を持ってるんです(笑)
セットした髪の毛もぐちゃぐちゃになりながら歩いていると、一緒に回っていた義理の姉のコンタクトが飛ばされるという事件も。笑。
それでも一旦家に帰って、メガネに変え、続行する姿には驚きました。
さすがに強風すぎて危ないという判断から、途中で義理のお父さんの車での御見舞わせとなりましたが、それでも最後まで全ての家を回りました。

そんな中、疲れて家に帰ると、旦那は普通に朝ご飯を食べているのを目にした時は、初めて「離婚だわ」と思いました。まだ結婚して3ヶ月も立ってなかったです。笑

地域のみんなで宴会?冠婚葬祭ホールでの結婚式はカラオケでした。

しかも、ここで終わりではありません。

帰って落ち着く間もなく、午後からは地域の冠婚葬祭ホールで町内の皆さんとの宴会が始まるのです。

もちろん着物での出席で、各テーブルを回ってお酒をついで、、、といういかにも古風な日本的妻の役割をなんとか演じきりました。

後半にはお酒が入って、おじいちゃんとおばあちゃんのカラオケがはじまりましたが、そこでもひたすら作り笑いをがんばり、ヘトヘトになって1日がやっと終わりました。

9世帯での食事会

さて、ここまでが2つめの結婚の儀式でしたが、これだけでは終わりません。冒頭にあるように私は3回経験しているのです。

その記念すべき3回目は、義理のお父さんの兄弟家族との食事会でした。
義理のお父さんは9人兄弟の末っ子です。親族のほとんどが高齢で、青山の結婚式には来られなかったという背景がありました。

私の実家では、父方の兄弟も、母方も遠方だったこともあり、親戚付き合いがほぼなかったため、より一層その数の多さに驚きました。

しかも結婚の儀式はこれで三度目。さすがに心が折れて、「なんてところに嫁いでしまったの?!」と悲観したほどです。(もちろん今ではいい関係性が築けているので、別記事でご紹介しますね!)

幸い、今回は式というほどのことはやらずに、みんなが集まっての食事会だけでした。

ちなみに、私は中国では結婚式をあげていません。こんなおふざけな結婚記念写真を撮っただけです。

すでに日本で3回もやったのでもうさすがにいいかな、とめんどくさくも思っていました。そのため、中国の友人たちにはシングルか未婚の母だと思われているくらいです。

外国人妻×田舎の長男の夫

結婚して10数年経ちましたが、その中では、結婚式3回事件(笑)のみならず、さまざまな葛藤や悩み、難しさもありましたが、今ではお互いの違いを受け止め、日々穏やかに過ごしています。

次回以降もそんな違いやおもしろいエピソードをお伝えできればと思いますので、楽しみにしていてくださいね!

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