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雄大な自然とユニークな芸術、流刑植民地の歴史に溢れるタスマニアの旅

みなさん、こんにちは。
メルボルン大学トリニティカレッジのイブキです。

タスマニア島に行ってきた

大学のテストも終わったということで時間が出来たので、学校の友人とタスマニア島(アボリジニ名:Lutruwita)という場所に行ってきました。

「世界一きれいな空気と水」で有名な自然豊かな島、タスマニアですが、他にも、美術館やイギリス植民地の歴史など、見どころ満載の観光地としても知られています。

6月でも雪が降る!?雄大な自然

タスマニアに行って一番驚いたことは旅の途中に訪れたMt. Wellingtonという山の頂上で雪が降っていたことでした。

バスの運転手さんの手元の温度計によると、この時の気温は摂氏マイナス0.6度、風速は100km/h。体感温度としてはマイナス16度ほどに感じる寒さです。

頂上から見える島全体の景色はとても綺麗でそれはそれは楽しかったのですが、、、手袋を忘れた友人と私は10分も経たない間にたまらず乗ってきたバスに帰還。かじかむ手を暖房のきいた車内で温めていました。

ちなみに、このMt. Wellingtonのおかげでタスマニア島に西側から流れてくる多くの水蒸気は停滞。結果的に山の東にある州都、Hobartという街はAdelaideに次いでオーストラリアで2番目に乾燥した街となっています。

6月なのに(日本では梅雨のはずなのに)毎日、唇が乾燥して大変でした…。

世界は昔からグローバル?イギリス流刑植民地の歴史

個人的に興奮したのは、タスマニア島でイギリスから流刑されてやってきたConvicts(受刑者)たちによってに建てられた多くの建築物を見ることが出来た点です。

滞在した街、Hobartでは19世紀中期に建てられた歴史的な建物を多く見る機会に恵まれました。またHobartから車で30分ほどした所にあるRichmondという小さな町では実際に使われていた留置所(Richmond Gaol)の中に入ることが出来ました。

思ったよりも小さな留置所です。
試しに刑務所にある1人部屋に入って扉を閉じてみて…
真っ暗な中、1人時間を過ごしてみましたが…

想像以上に孤独な環境だったので、たまらず友人にすぐに扉を開けてもらいました(取っ手がなく、部屋から見たら引き戸なので中からは開けられないようになっている)笑。

今回の旅で知れて良かったのは、タスマニア島に送られてくる受刑者たちは必ずしもイギリスから来ている訳ではないという点です。植民地時代のアメリカやカナダ、南アフリカなどが独立戦争や伝染病の広まりにより入植が難しくなり、何人かはオーストラリアに送られてくることがあったという話を聞きました。
イギリス植民地の規模の大きさ、19世紀当時の航海技術の高さに驚かされたのを覚えています。

今回いけなかったタスマニア島の名所

今回は訪れることが出来ませんでしたが、タスマニア島にはPort Aurthurという人里離れた場所にある大きな留置所が存在します。

周りはサメにあふれる半島で、脱出不可能な監獄として知られており、タスマニア島では最初に作られた留置所の1つです。

Hobartからは車で1時間、フェリーで2時間ほどかかる距離にあったので時間の都合上難しかったものの、次回は国際運転免許証を持ってリベンジしたいと思っています。

ユニークな芸術

タスマニア島にはMona(Museum of Old and New Art)というユニークな美術館があります。国からの支援は受けずに個人の財源で運営されているため制約を受けず、表現の自由を体現した他の美術館とは一味違った芸術を楽しめます。

個人的には、この美術館によって考えの幅が広がったというか、「あー、こんな考えもアリなんだな…」と思わされることが多々ありました。
日本に関連した作品で言うと、カミカゼや広島原爆など戦争にまつわる作品が多かった印象です。

刺激的で度が過ぎるほどの作品に溢れていて、強いインスピレーションをもらえるはずなので、一度機会があればぜひ訪れてみてください。


メルボルンとはまた異なる街並みと自然、あまり日本では知られていない植民地時代の深い歴史をもつタスマニア島。

ですが、こうした有名どころだけでなく、島中には先住民(アボリジニ)と入植者たちに関連した文化や歴史がいくつかあることも事実です。正直、今回の旅ではあまりこうした先住民の方に関するものを見聞きする機会には恵まれませんでした。

もしタスマニア島で「アボリジニに関して、こういう経験が出来るよ!」とご存じの方がいらっしゃれば是非教えて頂きたいです。次回以降の参考にさせて頂きたいと思います。

何はともあれ、かなり無鉄砲なほぼノープランの旅でありながら、とても楽しむことが出来たので、行ってみて本当に良かったです。

本日のブログは以上になります。
読んでいただき、ありがとうございました。

また次回の記事で!

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