作品としての子どものお絵かき
オンライン会議などをしていると、色んな方から、僕の背景に飾ってある絵画作品に関心を示していただきます。
これとか、これとか。
あんまり自覚なかったのですが、どうやら良い絵らしい。もちろん良いと思ってはいたのですが、我が子の作品ですから、第三者の方からみても良いというのはちょっと驚きでした。
良い作品とは何か?
この作品の「良さ」はいくつかあるように思うのですが、一番はスケール感と、作品として定着できていることだと思います。これはもちろん美術作品としての評価とは異なるものです。
例えば、以下の作品はまだ制作途中という感じがします。作品としての完成(定着)ができていないのだと思います。(これはこれでなかなか味わい深いけど)
余白があるから未完成ということでもありません。作品としての定着ってとても難しい作業です。これはつまり何を持って作品を完成させるかというものです。作家として活動をされているのであれば、その方の判断があるのだろうと思いますが、子どもたちの場合はどうなんでしょう?
表現活動における大人の役割
子どもの活動の場合には、その子の能動的な活動が大前提でもっとも重要なのは間違いないと思うのですが、同時にその子どもが知らないであろう領域を、大人が感じさせてあげることも、あって良いのではないかと最近感じています。
それは例えば、道具の使い方、絵の描き方、プロセスの設計の仕方…というものになってくるのだろうと思います。一例を示すのであれば、例えば、一度描き終わった作品の上から絵を描いても良い、というようなことです。
ただし、急に言ってできるものでもありません。子どもたちが絵を描くプロセスの中で適したタイミングで適したコメントをしてあげることが良いのだと思います。基本的には小さなステップを重ねていって、終盤で自由な活動につなげるようなイメージです。
こう文字にしてみると大人がコントロールしているようでもありますが、そうではないと考えています。あくまでも子どもが主体的になるように進めます。
たくさんの子どもの表現行為を見てみたい!
これをたくさんの子どもたちとできないかと考えています。同じプロセスでありながら、結果がどのくらい異なるのかというのをみてみたいのです。似たような事例はたくさんあると思います。ワークショップを実施されている方もたくさんいらっしゃるでしょう。ただ、自分がみてみたいという衝動に近いです。
子どもが、限られた時間の中で行っていながら、子どもの絵画表現という枠を超えるようなものとして、作品を作ることは可能か?
そんなことにこの春はチャレンジしてみようかなと思います。準備ができたらまたお知らせします。
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