人生は旅
これまでも何度か、いろんなことが行き詰まると突発的に遠出するということを繰り返してきたのだが、今回も函館生活が限界を迎えてそういう時期にさしかかったらしい。以前は七飯、鹿部、厚沢部など車で日帰りできる距離だったのが、今回は札幌をめがけて突発的に出かけるという深刻なものだった。しかし雨が降っており、高速で車を走らせて1時間ほどしたところで「あ、これ無理だ」と思って長万部で高速を降り、さりとて引き返すのも面倒で、ホテルのある東室蘭まで行ってしまうことにした。
室蘭も函館からは車で2時間半ほどのまあまあ遠いところにあるのだが、途中仙台からの移住者が作った町の伊達市もあり面白かった。伊達政宗は三日月型の前立の兜が有名だが、成実は毛虫の前立で、その兜のオブジェが展示されていたりした。伊達氏の一族が北海道にやってきたのが伊達市だということは知っていたが、思っていたよりも立派な堀と城門があり、相当な規模の勢力があったことが推察されるものだった。公式の歴史では隠されている事実が山のようにあるのだろう。
東室蘭にホテルを取って2泊し、地球岬・白鳥大橋の景色を眺めて、街をぷらぷらしながら道の駅でラーメンと焼き鳥丼を食べて、あとは温泉に浸かっていた。
室蘭は製鉄の街で、海沿いにもうもうと煙を立てながら稼働する工場が延々と続いていく。ホテルにはアジア系も白人系も外国人も多く来ており、道にはひっきりなしにトラックやバンが通る活気のある街だった。
室蘭で二泊したあとはそのまま札幌に向かった。室蘭からは1時間半ほどで着き、ようやく函館から札幌に車で行くというミッションを達成した。
函館に約2年住んだあとに行くと久しぶりに大都会に来たという感じで、非常に面白かった。セコマが山のようにあるし、夜9時でも店が開いており外を人が歩いている。うろうろしていたら2万歩ぐらい歩いていて、特に名所っぽいところに行ったわけではなかったが街に妙に活気と勢いがあって良かった。
クルマで行くと、当然のことながら自分で運転しなければいけないわけだが、電車や飛行機で行くときに比べたメリットもいくつかある。ひとつはスーツケースや荷物を手で運ぶ必要がないということで、旅先でいろいろおみやげやら追加の服やらを買ったとしても問題ない。またホテルの駐車場に停めたクルマの中にすぐ使わないものは置いておけるし、チェックアウト前にどこかで時間を潰さなければいけないときもクルマで過ごすことができる。また道中で寄り道することもできる。今回は札幌から函館に帰る途中で4箇所くらい道の駅に寄れた。
室蘭も札幌もホテルの部屋が夜意外と寒く、パジャマも特に持っていかなかったため札幌の最終日ではちょっと風邪を引いてしまった。雪が降る前にもう一回札幌に来るかどうかはわからないが、今度は毛布とスウェットをクルマに積んでおこうと思う。こういうのも電車や飛行機だと難しい。
旅行中も時間を見つけて記事執筆の仕事は続けていた。動画も出先で編集して字幕も付けられる。別に外国のクライアントにとっては私が日本のどこにいようがかまわない話なので、今後も函館でくすぶりそうになったらすぐどっか出かけていこうと思う。
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