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アブダクション・アブダクション

 腕の筋肉から血液が出ていく。代替血液が入り込む。混濁していた意識がハッキリし、眼前の異星人が見えた。

 奴らがPMCの装甲車を横転させたとき、アリョーシャは抵抗した。すると腹が爆発し、気づいたら施設にいた。ゲリラの黒幕は異星人という噂があったが本当らしい。

 異星人は白衣をまとっている。体つきからして女。後ろに固まっているのは耳が長い男たち。女は上級職だ。体に感覚が戻る。

 アリョーシャが右腕のプラグを引き抜く。大量の血が培養液の内部を舞う。内部から彼は拳を叩きつけた。硬い。

 後頭部に接続されたプラグから、ペナルティとしての電撃が体を走った。アリョーシャは失神した振りをして衝撃をこらえる。既に改造された体はでかい。頭も足もでかい。電気が収まると再接続用のプラグが伸びる。弱点はプラグの根本、施設と繋がっている部分。いままさに彼の精神を改造する。そこをぶち壊して逃げる。女は人質にできる。

 いまだ。

【続く】

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