わたし、ホワイトチョコ苦手なんです

新宿、まだ21時半、3軒目

夕方から飲み始めて、ふらふら流れ着いたバーで目の前に座る後輩が「甘いのがいいです！」とチョコを頼む。斜め前に座る先輩は「チョコ頼むなら・・・」とウイスキーを。わたしと、わたしの隣に座るいつもの飲み友達はお腹もいっぱいなのでライトなビール。

まだそこまで遅くない時間のバーの二階。ほぼ満席でどの席も盛り上がっている。

待ちくたびれる直前に来たチョコは、白とピンクと茶色の三色。小さなキスチョコ。

「わたし、ホワイトチョコ嫌いなんですー」

と茶色ばかりを口に運ぶ後輩。

おい、なんでキスチョコにしたお前！

罰として白とピンクだけを彼女の皿に置く。

やだーと騒ぎながらニコニコする後輩。結局わたしはほぼ白とピンクしか手にできないのだった。