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ユーカリについて#3 収入と幸福度


(#2から続きます)

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心理学者 ダニエル・ネトル
『目からウロコの幸福学』を読んで
衝撃を受ける


2007年に出版されており
若干の古さは感じるが
心理学、幸福学好き向けの良書


絶版となり
2020年に新刊が出て
心理学書からビジネス書よりになっている


『目からウロコ〜』の古本が手に入りにくいので
アップデートされたこちらをおすすめする





幸福学、ウェルビーイングが馴染みやすくなった現代
2024年4月には大学にウェルビーイング学部まで誕生している

以前は幸福といえばあやしいそうとか
幸福を扱うことは
心理学ではふわっとしすぎて
認められていなかった分野
時代背景があったと書かれており
そういう私も
なんとなくこっそり読んだ


お金と幸福度の関係について
興味のある人はたくさんいるだろう


消費社会にどっぷり浸かった私も
とても興味があった



人間の脳に組み込まれた幸福プログラムの目的〜現在の年収二万ポンドの生活より、三万ポンドの生活のほうがずっと幸せになれるはずだと誘っておきながら、そのゴールが達成するやいなや、この至福が長つづきするためには、四万ポンドの年収が必要だとささやく。

P 56


比較と適応が幸福感、幸福の研究に多大な影響を及ぼしている。

P 56


望ましい状態を手に入れるたびに、わたしたちはそれに慣れっこになってしまい、満足度は以前の状態に逆戻りしてしまう。〜再度がんばって進もうとするけれども、ねずみの回す車輪とおなじで、結局どこにもたどりつくことができない。
『幸福の回し車』1971年 ブリックマン, キャンベル

P 92


自分が理想とする生活に必要だと考えるアイテムは、所有率が高まれば高まるほど、それと同じスピードで、理想的な生活は遠のいていく。
若い頃は家と車とテレビだったのが、年を取るにつれ、どうしても別荘を持たないとやっていけない、と思えてくる。
いつになっても2つばかり足りないと感じてしまう。

P93


生活に必要な消費財(家、車、海外旅行、プール、別荘など)については、たいてい手に入れるだけでは幸福度、満足度は向上しない

P93


社会というピラミッドの上方にあっても、生活を自分で管理できる機会が与えられて初めて、幸せを感じることができ、逆に所得がたとえ低くても、自分で自分の生活の管理をできる道があれば、やはり幸せだと思える。

P 91


宝くじを当てると程なく
元の幸福レベルに戻ってしまうような
新しい状況にすぐ慣れてしまうという
適応現象が起きて


ある一定の年収を得ると
それ以上増えても
幸福度は横ばいとなり
幸福度は上がらない
というのだ


自由に人生を操縦できるかどうか
お金があっても自由がなければ
幸福度は上がらない


幸せになるには
ある程度以上
お金は必要ない


何が幸せか
測る基準は
人それぞれ違うのは
当然なのだが


お金が増えれば増えるほど
幸福感、満足感、充足感が
伴うということではないらしい




世の中には
欲しいもが溢れていた
毎シーズン毎シーズン
お買い物するのが当たり前の世界



トレンドから外れたら仕事ができない
新しいものを買わなければいけない
ダサい
と思っていた



欲しいものはそこそこ手に入れていた
なのに幸せを感じていない
満足度がない



人間の脳に組み込まれた幸福プログラムの目的とは、
人間をより幸せにすることではなく、幸福になるための努力を続けさせることにある

P 55



もっともっとって
何かにせかされて
永遠と満足がない世界で
ずっと生きてきた


モノは好きだけど
モノじゃないのかもしれない


欲しいものは
モノじゃない


満足感が欲しい
幸福感が欲しい


目指すものは
モノじゃなかった
モノを手に入れることじゃなかった


私が欲しいのは
ココロなんだ




*絶版『目からウロコの幸福学』2007年 ダニエル・ネトル
新刊『幸福の意外な正体〜なぜ私たちは「幸せ」を求めるのか』2020年
タイトル変更されています


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(#4へ続きます)


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