絵とワードの物語 『いっぱいしゃべるきみがすき』
その口は留まることを知らないみたいに、次から次へと言葉を降り積もらせていく。その話が続く間に、後ろを何人もの客が通り過ぎて行ったが、彼はおかまいなしだ。
まぶしくて目が潰れそうなのに、ガラスを見る目はそんなことお構いなしにきらきらと輝きを増していくから不思議。どうしてそんなに夢中になれるんだろう。
ねえ、きみは気付いている?
その横顔に、きみと同じ熱量で、じっと当てられている視線があることに。
「そういうところが、好きなんだよね」
語り終えて少し息をついたその姿に、