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ステレオタイプに腹がたつ。 とあるヨーロッパ人とのバトル。

人生楽して楽しむが勝ち!今日も日常の出来事をあの手この手で修飾して書き綴ります!イギリスの大学生Ettiです。

さて今日のテーマはズバリ、海外から見た日本のステレオタイプ。

よく国内では「世界から賞賛される日本!」のような圧倒的ポジティブな視点でイメージを作り上げるテレビ番組で溢れていますが、それとは真逆のネガティブな目でみた日本人。皆さん誰かから言われたこと、ありますか?
例えば日本社会は同調圧力が〜やら、つまらないやら。

https://m.youtube.com/watch?v=LiaYDPRedWQ
ちょっと古いですが、東アジア人差別ではと炎上した米歌手アヴリルラヴィーンさんのMVがいい例です(終始無表情の日本人ぽいバックダンサー、大体海外から見た日本人の性格の悪いイメージはこんな感じです)。

え?日本人すごい系のテレビを見ていたらそんなことを海外の人に言われるのなんて想像できない?
そう、そんな方にこそ見ていただきたい現実の一幕が今日の記事です。
(ちなみに余談ですが、最近では上のような日本賞賛系の番組に違和感を感じる方も増えて、愛国ポルノなる言葉も生まれているようです。https://www.co-media.jp/article/22402 )

これはヨーロッパ在住歴7年、教室から日々のふとした瞬間、はたまた日本に帰っても外国籍の友達をツキジやらアサクサやらに案内し非日本国籍の方に接してきた私が体験した、日本人のステレオタイプを押し付けてくるヨーロッパ人とそれになんとか反論を試みた私の実録バトル備忘録です。


ケース1:無表情な日本人
これは、来日中だったオランダ人の院生の友達を東京◯ームシティーに連れて行ったときの話です。ちょうどお昼どきだったので私達はレストランを探していました。ところが入ろうとしたお店は長めの列ができており、他のお店にするか決断するきっかけをお店から出てくるお客さんの反応で決めようとしていました。

1人でて、、2人出てきて観察すること1〜2分

オランダさん
「レストランから出てくる日本人の表情を見ても、そのレストランがいいサービスだったかまったく読めないよね。ヨーロッパだったらお店から出てくる人の顔つきでレストランを決める参考になるのに。日本人の表情はつねにシリアスすぎるわ笑。」

ぐぬぬ....。

これは少しディスられてはいたものの事実なので、正直反論のしようがありませんでした。国と地域にもよりますが、ヨーロッパではお客さんが満足したらお店の人に声をかけてニコやかに出てくるということが多いです。お店の中でのいい体験を素直に感情で表現する。お店のドアを開けて半分パブリックな空間に出かかってもその瞬間まで美味しかった&楽しかったを周囲に滲ませる方が多いなと思います(ランチだとそうでもないですが、ディナーは特に顕著)。

ちなみにその時の私の反応は

「お昼だしみんなアトラクションメインに来てるから、ご飯の後の計画で頭がいっぱいなんじゃない?」

でした、おそらくフォローになってませんでした。
ちなみに和食は美味しかったです。


ケース2:食事を楽しめないほど忙しい日本人
再びレストランでの一幕、アメリカとイタリアの知人を東京駅構内で案内していた時のこと。今回はベジタリアンでせっかく来日しても和食を楽しめないアメリカの知人のために東京駅にあるベジタリアンラーメンのお店 ソラノイロさんを訪れた時の一幕でした。

東京駅ラーメン街(八重洲南口改札近く、階段降りて徒歩1分)、忙しい丸の内ビジネスマンの補給地点。今日も昼から夜までハンカチで汗を拭き拭き並ぶおじさんでいっぱいのエリアです(ソラノイロさんは塩分控えめ野菜メインのラーメンのせいかサラリーマンでごった返し席が無い、というのはめったにありません)。

しかし昼時のソラノイロさん、その日はラーメン街自体が混んでおり案の定食券機の前に長い列ができていました。

イタリアさん
「こんなに列長いんじゃ時間がもったいないね、駅を出てもいいから空いてるお店を探そうか。」

アメリカさん
「いや、その必要はない。たぶんこの列そんなに待たないと思う。
なぜかというと”日本人は忙しくて食事に時間かけないから”、
たぶん15分も待てば入れるよ。」

私「」

いや、ご明察。ご明察なんだけどね、なんだろうこのディスの余韻。
そして案の定アメリカの知人が見込んだ通り3mくらいの行列が7〜8分で動いて席に座ることができました。日本の一番の強みは個人的には安定した生産力だと思っています。その最たる例がサラリーマン、日本の経済を支え働き蜂のように働き、短い時間でご飯をかきこむ。まさに兵隊。

こういう企業戦士が日本人にばかり多いかというともちろんそんなことはありません。アメリカの東海岸のできるビジネスマンなどは野菜とタンパク質豊富なサラダの昼食を10分ほどで済ませ、食べてる最中も顧客とのミーティング調整のために電話に応対するような方がチラホラいます。

しかし、ヨーロッパはもっと食事の時間を大切にする人が多く仕事でご飯も楽しめないほど時間がないなんて何のために働いてるの?という彼らの感覚が在住歴7年も経つと分からなくもないのです。

この時は

「今は平日でビジネスマンの忙しい時間だから。週末だったらもっとリラックスしてご飯を楽しむ人で溢れかえってるよ。(汗)」
とぎこちなく一言いいつつもやはり反論しずらいなと思う自分がいました。

日本のビジネスマンはスペインのシエスタを楽しむビジネスマンと足して2で割るくらいが丁度いいかもしれません笑。


ケース3:日本の就活はヤバイ

こちらはブルガリア人の知人含む友達同士で食事をしていたときのこと(食事のエピソードしかない)。エンジニア系の修士で日本のアニメや漫画をよく見ていたという彼に、日本人の私は時たま日本の話題を振られることが多く、その日も

ブルガリアさん
「僕できれば日本で仕事見つけたいんだよね。この冬日本に行こうかと思ってる。」

とな。ふむふむ、興味のある国を選んで就活しようとはなんとも意識が高い。
ついこの間ロンドン大学で同じエンジニア系の博士号を取ったイギリス人の知人が見事日本の会社の研究職をゲットしていたので、私はその人の就活の話も交えつつ相槌を打っていました。

だが、途中から彼の就活不安話になり

ブルガリアさん
「でもね、いくつか日本で働くので嫌だなって思うポイントがあるんだよね。」
「まず職場でダークスーツ(就活生の真っ黒スーツみたいな)を着なきゃいけないこと。2つ目はどの会社もビジネスレベルの日本語を求めてくることなんだ。」


「スーツについて:
うむ。日本の真っ黒スーツでの就活風景が世界的に見ても異様なのは頷ける。
けどわざわざ真っ黒スーツの同調圧力にあなたが合わせる必要ないじゃん。
あと、最近はクールビズでラフな格好の社員さんは増えてるしオフィス街ではグレーとか黒じゃないスーツも増えてるけどなぁ。
銀行とか金融系なら毎日スーツ着てなきゃいけないかもしれないけど、エンジニアでそんな人は聞いたことないよ。

日本語ビジネスレベルについて:
これは別に日本に限ったことじゃなくて例えば非英語圏で現地の企業に就職するとしてもビジネスレベルの現地語は求められると思うよ。
私の博士の友達でこの前日本の研究職についた人はリサーチャーだから日本語は全然求められてなかったし、正直彼の日本語は全然うまくないから。
大丈夫だよ。」

このブルガリア人とのやりとり、周りの友達も聞いているが故に私の反応次第で日本の仕事環境に変なイメージがついてしまう。なので割と自分でも当たり前の線を攻めながら的確に反論できたなと思いました。

案の定、彼の顔は微妙。
そもそも彼が述べていた日本に対する不満は就職するための一般的なクリア事項みたいなもので、それを日本の非常識のようにすり替えて言い訳にしているだけだったように思うので...つい(汗)。

その後はなんとなくフォローして、ダークスーツも日本語勉強するのも嫌だけど日本で就職したいなら、エンジニアか研究職を探せとアドバイスして終了しました。

いかがでしたでしょうか。
国内ではポジティブな日本人への賞賛に気持ちよくなっている方が多い中、
海外にいる日本人達は日常でふいに飛んでくるステレオタイプの流れ弾を避けたり打ち返したりしています。

海外経験が浅かった頃、語学も拙かった私はたまにこうしたステレオタイプの論調にさらされても満足に自分の意見を言えない時期がありました。
でも今はそれは違うよ!とダンガン◯ンパの苗◯くんばりにガンガン打ち返してます。また、私も自分のよく知らない国を短絡的な目で見たり、決めつけたりしないようにしています、その国の人に会った時相手に嫌な思いをさせてしまうからです。

というわけで今日はこの辺で。
以上、イギリスからの独り言でした!

Photo by Alain Pham on Unsplash



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