見出し画像

来なかったサンタクロース

今週土曜はクリスマス。
街はクリスマスソングが流れ、クリスマスのディスプレーに溢れている。

いつからこんな大きなイベントになったんだろう?
田舎育ちというのもあるが、私が子どものころはクリスマスは全然定番イベントではなかった。

小学生になって初めて、クリスマスとサンタクロースを認識した。
いい子にしてると、クリスマスにサンタクロースがプレゼントを届けてくれる。

サンタクロースが来るか来ないかわかんないけど、もしプレゼントが届いたら嬉しいなぁ、それくらいのゆるい感覚だったように思う。

12/26。
いつも通りの朝を迎える。
プレゼントはどこにもない。
そうか、サンタクロースはうちには来なかったのか。
ショックはなく、そのまま受け入れた。

いつものように幼馴染のよっちゃんと小学校に向かっていると、嬉しそうによっちゃんが言った。

「うちサンタクロース来たよ! えっちゃんちも来た?」


サンタクロースの存在は信じきっていた私。
うちに来ないなら、みんなのとこにも来てないものだと思っていた。

うちに来なかったサンタクロースが、よっちゃんのとこには来たという事実。
私はいい子じゃなかったのか…とショックを受けたことを今でも鮮明に覚えている。

そして翌年も、さらに翌年もうちにサンタクロースが来ることはなかった。
来る気配さえなかった。

小学5年生くらいになると、サンタクロースからのプレゼントはどうも親の仕業らしいとわかってきた。
なので、クリスマスプレゼントが欲しい!と母親に直訴した。

クリスマスイベントを完全スルーしていた我が家。
母親が用意したプレゼントは、その辺にあるお菓子を広告の紙で包んだものだった…。
クリスマス感なんて皆無だった…。

私は諦めた。
そして誓った。

将来自分に子どもができたら、絶対クリスマスをやってあげるんだ!
サンタクロースからのプレゼントを用意するんだ!

残念ながら私に人間の子どもはいない。
黄金さんはワンコなので、クリスマスを理解していない。

クリスマスの演出を一度もすることなく、現在に至っている。
小学生の頃の私の決意は宙ぶらりんのままだ。

でもいいのだ。
今は可愛い2歳の姪っ子がいる。
クリスマスやサンタクロースをまだ理解できてないようだが、「えっちゃん」(伯母とは呼ばせていない)の立場から、クリスマスプレゼントを贈ろう。
今年はクマさんのバッグだ!

今、クリスマスは大きな定番イベントとなった。
世の大人たちは、子どもたちのためにプレゼントを用意し、いろんな演出をしている。

サンタクロースが来なかった私は、ありがとうを言いたい。

当時7歳。
あのときはショックを受けたが、おかげさまで強くたくましく生き、笑い話になっている。

でもね、
サンタクロースは今でもいると信じてるよ。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?