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岡部えつ|エッセイ|Essay

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岡部えつ(小説家)のエッセイです。不定期に更新中。
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記事一覧

GIベビー、ベルさんの戦争が終わるときー天涯孤独に生きてきた“混血孤児”が、73歳に…

孤児院での約束ベルさんは、物心ついたときには横浜の児童養護施設にいた。 1949年生まれの彼…

岡部えつ
1か月前

妖怪"誤解"。口癖は「誤解させてすみません」

先日、小学校3年生の姪を連れて、『水木しげるの妖怪 百鬼夜行展 』に行ってきた。幼い頃か…

岡部えつ
2か月前

アンビエントな夜

荻窪ベルベットサンの、火曜日BARへ行く。 あっついあっついと言いながら入ると、先に来ていた…

岡部えつ
2か月前

新宿午後八時

新宿に、20年近いつき合いになる馴染みの店がある。 まん延防止とかのせいで、17時開店だとい…

岡部えつ
1年前

Fire Waltz --- スガダイロートリオ+東保光 at アケタの店

 彼の演奏は、上澄みの清らかな水面を見せてしんとしているわたしの、底を叩いて水を濁らせる…

岡部えつ
1年前

 いつの頃からか、季節とは、これまでの時間を五感から想起させるノスタルジアのことではない…

岡部えつ
2年前

闇の中のジュリエット

 読み返すたびに違う味がじゅわっと滲み出てくるのが名作というものであるわけだが、先般、訳あって古典の名作シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』(平井正穂訳)を久し振りに読み、またあらたな味わいに酔いしれるとともに、400年の時を経てなお現在に重く問いかけてくる問題に思いを馳せる機会があったので、読書感想文的に書き残しておこうと思う。      * * *  ロミオとジュリエットの恋は、暗闇の中で進んでいく。夜の舞踏会で出会い、その深夜にバルコニーで愛を告白し合い、ロレン

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コロナと友達と世界とピンチ

世界がコロナウイルスですったもんだしているこのとき、発熱してしまった。37.8℃。 まず、家…

岡部えつ
2年前

上を向いて歩こう、こんなときには。

新型コロナウイルスの英語表記は『novel coronavirus』だが、決して『小説・コロナウイルス』…

岡部えつ
2年前

ピアノのこと

わたしがピアノを習い始めたのは、4歳のときである。 望んで習ったのではない。神戸から父の…

岡部えつ
2年前

お弔い

父方の従妹が死んだ。死因は心不全ということだが、長年の持病の服薬と、少なくはなかったとい…

岡部えつ
2年前

あきらめるな! あきらめろ!

嫌になって放り出そうとすると「簡単にあきらめるな」と叱咤され、手放すまいとしがみつくと「…

岡部えつ
2年前

下手と努力と憧れと

バレエ教室の発表会を見てきた。6歳になる姪が出演したのである。 発表といっても、彼女が所属…

岡部えつ
2年前

「恋多き」と「だらしない」

恋多き女と、男にだらしない女は違う。 同じように、恋多き男と、女にだらしない男も違う。……はずである。 しかしどうも、女の場合は「恋多き」は好意的に、「男にだらしない」は心底からの嫌悪感を持って語られるのに対して、男の場合は「恋多き」は好意的に、「女にだらしない」は憎めない欠点、あるいは色男の証明として語られることが多い気がしてならない。 つまり「だらしない」ことに関して、世間様は女には厳しく男には甘いように思えるのである。 実際、不倫が露見したとたん問答無用に迫害され排

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