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涙が止まらない、それでも話し続ける

今日は、数年前に受けたコーチングが印象的だったので、その光景をシェアしたいと思います。


涙があふれてきて、止まらない

それは、体験セッションを経て、2回目のセッションでした。どんな問いかけで涙があふれたのかは覚えていませんが、おそらく始まって10分も経っていない頃だったと思います。1時間のセッション中、涙は最後まで止まりませんでした。

当時、転職したばかりでしたが、違和感を感じ始めていました。いや、もしかしたら入社前から感じていたのかもしれませんが、気づかないふりをしていたのです。仕事内容というより、価値観や人としての在り方において、何かが違っていたのです。

でも、いろいろ考慮して自分で決断した道です。そんなにすぐに辞めるわけにはいかないと理性では判断していた一方で、心は「自分にとって何が幸せなのか」を考えたいと思っていたのでしょう。そんな時に、たまたまSNSで知ったコーチに連絡を取り、セッションを受けることになりました。

と、今振り返りながら書いているので、心の声を理解していたような表現になっていますが、実際にはわかっていなかったかもしれません。ただ漠然と「このままでいいのだろうか」という思いがあり、コーチングに救いを求めていたのかもしれません。

いや、「仕事だから仕方ない」「所詮こんなものだ」「いろんな価値観があって当たり前」、そんな風に考えながら、この場所で頑張る理由を見つけたかったのかもしれません。

いずれにせよ、モヤモヤした気持ちを抱えていて、それを解消したかったことは確かです。

問いかけに応え続ける

当日、コーチからの問いかけに対し、最初の方、私は理性的で冷静に答えていたと思います。ただ、ある問いかけを受けた瞬間(ここの記憶はあいまいですが)、涙がこぼれました。「あっ、やばい」と思いました。なんで涙が出るのだろう、と。しかし、そんな私の想いとは裏腹に、涙はこぼれ続けました。

そんな私に対して、コーチは「いいですよ」「ゆっくり話していきましょう」と声をかけてくださったと記憶しています。私のリズムに合わせながらも、コーチは問いかけを止めませんでした。私はその問いに答えようと、自分の中にある思いや考えを表す言葉を必死に探して話し続けました。

そして、自分が話している言葉、その内容が自分にとっても新鮮でした。「私ってこんなことを思っていたのか」「私ってこんなことを求めているんだ」って。

自分の本当の想いを知る

1時間のセッションが終わり、Zoomを切りました。気づけば涙は止まっており、ちょっとぐったりしていましたが、とても清々しい気持ちでした。晴れやかな気分でした。

泣いてすっきりしたこともありましたが、それ以上に、自分の本当の想いに気づけたことが大きかったのだと思います。もちろん、この時点では問題は解決していません。現実とは違う自分の想いに気づいてしまったので、これからどうしようかと考える必要はありました。でも、知れて良かったと思っていました。

コーチの問いかけ

涙を流し続ける私に対しても、コーチは問いかけを止めませんでした。そして、私の言葉を待ち、受け止め続けてくれました。だからこそ、私は話し続けることができ、自分の本当の想いを言葉にすることができました。

友人や家族と相談するのと、コーチングを受けることの違いは、コーチの問いかけにあります。友人や家族は、課題を解決しようとするためか、どうしても結論を急ぎがちな気がします(もちろん、そうではない方もいらっしゃいますが)。

一方で、コーチの問いかけは、その人が気づいていないかもしれない、言葉にできていない想いを顕在化させることに注力します。だからこそ、話した後の気づきが深いと、私は考えています。

ねじれ杉 瀧原宮(伊勢神宮 別宮)

今日はここまでにします。またお会いできたらうれしいです。

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