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全く心が動かなかったサプリ試供品のパッケージについて、セールスコピーの視点で考察する


「このサプリは……結局どんな効果があるんだろうね?」
「何が訴求したいのか、よく分からないね……」

ある日、夫のもとに、そんなサプリの試供品が届きました。よく名前は聞きますし、SDGsにも力を入れていますし、きっと良いものを作っているのだと思います。

でも、、、それを飲むとどういった効果があるのかが本当に分かりにくく「すごく、もったいないな〜」と思うパッケージでした。セールスコピーを学んだ身として、なぜ「飲んでみたい!」と心が動かなかったのか、考察してみました。

注:商品自体のダメ出しをしているのではなく、あくまでも訴求用のパッケージの「もったいない!」と思う点を、セールスコピーを学んだ私の視点から綴っています。


パッケージの表紙イメージ画


1)キャッチコピーが弱い


サプリメントなので、薬機法に抵触しないよう表現しなければなりません。そのため、言えることに制限があるので難しいですが、なんとなく言いたいことは分かるけれど、ふんわりとした印象。それに、他のサプリメントでも言えそうなキャッチコピーだなと思いました。

キャッチコピーでグッと読み手の注意を引かないとダメなのだと、改めて痛感しました。

2)どんな成分が入っているのかの記載が点在していて、どれが最も訴求したい成分なのか分からない


成分の推しポイントとしては、3つあるようなのですが、パッと見で認識できない。要するに視線を動かさないと認識できない点がもったいないと思いました。1)と被りますが、パッと見で読み手に伝わらないと、注意を引ける力も弱まるなと思います。

また、デザインの問題ですが、どれが一番訴求したい成分なのか分かりにくいなと思いました。もちろんどれも訴求したいのだと思いますが、その中でもメリハリ=優先順位をつける必要はあります。

おそらく、一番訴求したいのは会社イチオシの成分で緑色に白地の成分なのだと思いますが、パッと見ると、赤の「約60種類の栄養素」が目に入ります。そのため「ん?会社イチオシ成分が一番伝えたいのだと思うけど、栄養素が多いことがポイントなの?どっちなの?」と混乱しました。

3)中央のデザインで、商品を飲んだ結果が表されていない


商品のイラストが中央に描かれていました。それでも良いのかもしれないですが、読み手がその商品を使った結果どうなるのか、結果をイメージできるイラストの方が訴求力が高まると感じました。

我が家には、ちょうど別のサプリの試供品もありました。そのパッケージを見てみたところ、イラストは商品を飲んだ結果のイメージでした。その方が、飲んでみたいとの意欲が高まると思います。

4)背面の3分の2が成分表示


これが一番「もったいない!!!」と思ったポイントでした。どのような成分が入っているかを丁寧に示すことで、入っているものをしっかり記載していることからの安心感や、効果を訴求したかったのかな?と思いますが、正直、素人には全く分からない……(笑)。

限られたスペースなのに、3分の2も使ってしまっていて「あ〜この部分を使えば、もっと色んなことを訴求できるのに……」と思いました。研究者がパッケージデザインにも関わったのでしょうかね。

5)会社イチオシ成分の効果が書かれている部分が小さく、訴求につながっていない


おそらく一番訴求したいであろう会社イチオシ成分が結局、どういうもので、どういう効果があるのか、ちょっと探さないと見つからず、読んでも、いまいちピンときませんでした。

会社イチオシ成分は、テレビCMなどでも耳にしているので、名前は知っています。だからこそ、その成分の効果が分かりやすく書かれていないと「飲んでみようかな」と心が動かないと思いました。

結果を示すことは、薬機法に絡んでくるので表現が難しい部分でもありますが、会社イチオシだからこそ、そこには力を入れてほしかったです。

おわりに

せっかく力を入れて開発したのに、訴求の仕方でこんなにも売れる機会を逃していることに、本当にもったいないなと思いました(この会社の人に言いたい笑)。

同時に、セールスコピーの重要性、言葉とデザインの力のすごさを改めて確認。そこに携わる者として、もっと力になっていきたいと思いました。とても深い学びがありました。

「なるほどね!」と思った方はスキを押してもらえると、とても嬉しいです!




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