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フランスはいつからフランスになったのか?


「フランスはいつからフランスになったのか?」という質問がよくあります。最初から国なんて統一していいませんでしたからね。

まず、フランスにはケルト人がいた、そこにローマが侵入し、拠点を現在のリヨンとした。そのローマ人がフランスに住んでいたケルト人をガリアと呼んだんですね。その後ライン川のほうからゲルマン人が移動してきました。そしてゲルマンの血を引くクロヴィスが初代フランク王国の王になり、最初の王朝カロヴィング朝を築く。
が、決して国としては統一しておらず、それから土地の分割、領土の奪い合いがあり、まあまあフランスとして形になっていくのが、12世紀、フィリップ2世の頃だとのこと。フィリップ2世はイル・ド・フランスの所領があるだけでしたが、婚姻や内紛に乗じてその領土を拡大し、パリという都市を首都として整備した王様。ルーブルをパリを守る城塞として築いたのもこの王様でありました(その後は王宮になり美術館に変貌)。

フィリップ2世は、カロリング朝、メロヴィング朝の次のユーグ・カペーが立ち上げたカペー朝の人ですが、このカペー朝、なんと15代341年間続いたとかで、徳川幕府より長い!その間直系男子の後継ぎを絶やすことがなかった(側室とかに産ませた子供ではない、こりゃ、すごいこと)というのが大きな要因だそう。さらにヴァロワ、ブルボンとつづくその後の王朝も、カペーの血がうっすらだけど入っている(Branche des Capétiens)ので、ブルボン王朝最後のルイ16世は、何かの映画でその裁判の光景を見たことがあるが、「ルイ・カペー」と呼ばれていたのを覚えています。

フィリップ2世の城塞が一部残っているというので、次回はそれを見に行きたいです。

切手左端1番上は、フィリップ2世の孫で王で唯一聖人となった、あのパリのステンドグラスが素晴らしいサントシャペル教会を建立したルイ9世。中央列1番右は、ジャンヌダルクが戴冠させたシャルル7世。

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