人には得意・不得意があるよねって話
どうも、エトウです。
ライターをしていると、よく「国語得意だったんですか?」と聞かれる。
期待に添えず申し訳ないのだけれど、私は小学生の時から勉強はからっきしダメで、中学2年からまともに学校に行かなかったから、一般教養そのものが身についていない。
なんであんなに勉強ができなかったんだろう?
そう考えてみたら、「人には得意・不得意があるよね」と思いつき、私の場合〝答えが決まっている問題が不得意〟だと気付いた。
今回は、人には得意・不得意があるよねって話を、私の経験を交えながら喋っていく。
どうして勉強が苦手だったのか?
古い記憶を辿ると、小学校で黄色い時計を片手に勉強していた風景が見えてくる。
「先生、12時を過ぎると1なのになんで13時なん?」
時計は1〜12までの数字しかないのに、13という数字の出現が理解できなかった。
掛け算では、一の段から九の段を丸暗記できず、先生が黒板に書く全ての九九を毎回書き写していた。
それでも覚えられない。ちなみにいまだにできないところが多い。
少し時間が過ぎ、社会や理科が始まるとまた勉強のハードルが上がる。
特に都道府県の位置は今もわからない。最近滋賀県に穴(琵琶湖)が空いていることに気付いたからわかるようになった。
一方で好きな科目があった。
家庭科や美術、体育は直観的に学べるから好きだった。
比較的国語も得意だったけれど、漢字は読めるのに書けないし、字は汚くて読めないと言われる。
でも、国語の中でも作文は好きだった。
作文はひとつのテーマに対して、自分の意見や感想を自由に伝えられる。
テーマが決まっていれば、それに書きたいことがブワーッと溢れてきた。
だけどそれは私の記憶だったり、感じたものだったり、曖昧でふわふわしたものだから、文章として繋げていくことでようやく私が伝えたいものに仕上がる。
伝えたいことを作り上げる感覚が、たまらなく好きだった。
作文を書くのが楽しくて、楽しくて、2枚目、3枚目と原稿用紙を取りに行くのはクラスの中でいつも1番だった。
この「作文が好き」という記憶は大人になってからもずっと残っていて、ライターをはじめるきっかけにもなった。
思い出を振り返ると見えてくるのが、私は答えがあらかじめ決まっている問題を解くのか苦手だっていうこと。
一方で答えが決まっていない、私の匙加減で0点にも100点にもなるような、直観的に挑める問題や課題が得意だった。
学校で学ぶ時間が不快な時間になっていく
作文を書くことなんて、ひとつの学期中に1〜2回程度だし、家庭科や美術の時間も多くはない。
ほとんどが数学や国語、社会、理科と苦手な科目と戦う時間に費やされる。
子供はあれもこれもと全て満遍なく学び、良い成績を収めなければならないプレッシャーと常に戦っている。
これがメインの理由じゃないけれど、私は中学2年生から少しずつ学校に行かなくなり、中3の初夏にはまったく行かなくなった。
学校に行かなくなった、行けなくなった日の朝をよく覚えている。
いつもの時間に起きて、朝食を食べ、制服に着替えて、靴を履き、あとは玄関のドアを開けて行くだけ。
このときに、涙が溢れて止まらなくなった。
その日から私は不登校になったわけだけれども、意外にも不登校中の学びは多かった。
学ぶことは学校の勉強だけじゃない
学校に行っていない間、暮らしの中心となったのはインターネットだった。
当時は今のように誰もがパソコンを持っていたわけではなかったけれども、父が仕事で使っていたお古のノートパソコン(WindowsXP)をもらい、1日中ネットの中にひたっていた。
あまりにも没頭するものだから、無線のカード(けっこうゴツい)を抜かれて隠されたこともあった。今ではあのカードは古のものになってしまったなぁ。
今はなきYahooチャットや、お絵かき掲示板に入り浸り、見様見真似でhtmlを触ってホームページも作った。
そのうちブログサービスの存在を知り、日記がてら毎日投稿していくうちに、同じような悩みを抱える子と出会い、直接会って遊んだ子もいる。
高校生になってもこの暮らしは相変わらずで、なんとか入学した単位制高校に通いながら、ニコニコ動画で生配信をしていた。
そのうち簡単な動画を作って投稿するようにもなり、ハウツーサイトを見ながら動画制作をかじった時期もあった。…そんなに視聴されなかったけれども。
こんな感じで家にいながらいろんなことに挑戦するようになり、今ではネット上に公開される記事を書くライターをしている。
もし私のなかでネットという存在が遠ければ、パソコンで何かをつくるという経験がなければ、きっとライターをやってみようと考えつかなかったと思う。
不得意をしないという選択もアリなのではないか
フリーランスは組織に属さない働き方なので、ある程度融通を利かすことができる。
例えば会社勤めなら働く時間が決まっていたり、働く上でもルールがあったりするけれど、フリーランスは自分でルールを決められる。
このルールの中に、私は〝不得意なことはしない〟というものを設けている。
開業当初、むっちゃくちゃ悩んだ帳簿付けは会計ソフトで日々管理して、定期的に税理士の先生にチェックしてもらう。
長い時間作業すると記事の質が落ちるから、営業時間は短めに。
私ができること・できないことを洗い出し、できないことは「対応できない内容」としてクライアントに事前に伝える。
こうして「不得意なとこをやらない」を徹底して、得意なことを思いっきりできる環境を作った。
おかげで子供の時よりも毎日が楽しく、充実している。
ここで大切なのが、「不得意なことはやりません」と思考を停止するのではなく、「じゃぁ、どうすればやらずに済んで、さらに問題にならないのか」を考えることだ。
例えば帳簿付けを「苦手だからやりません」と全放棄すれば、確定申告どうすんの?となる。
だから比較的に簡単な管理ができる会計ソフトを活用して、たまには税理士の先生と答え合わせをする。
多くはないが収入があるんだ、カネにものを言わせるのもアリだろう。
人には得意・不得意がある。
不得意なことをやるよりも、得意なことをやっていたほうが楽しいし、何より自信につながる。
だったら不得意なことは置いておいて、得意なことを自分自身で伸ばせるように環境を整えることは、決して悪いことではないと思う。
たまには不得意なこともしなければいけないこともあるけどね。
でも、このときは子供の時とは違うんだから、〝大人の対応〟でスマートにある程度は解決できる。
少しでも生きやすく。
誰かのためではなく、私自身のために。
今後の記事作成に役立てたいと思うのでサポートいただければ幸いです