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らむね。紙芝居シアター「新しいお友だち」

紙芝居のストーリー募集で、ご応募いただいたお話を元に作りました。応募してくれたのは、いつも応援してくれて、時々、パフォーマンスをしている時に会いに来てくれる、まゆちゃん。ありがとね♫

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それでは、はじまり、はじまり~

「新しいお友だち」

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ある森に住んでいる、仲良し3人組。

いつもやんちゃで元気いっぱいのリス君。落ち着いているようで、実はうっかり者のタヌキ君。優しいお姉さんのような、ウサギちゃん。

いつも一緒にいる3人には、それぞれの仕事がありました。タヌキ君は、山に行って、たき火に使う薪を持ってくること。ウサギちゃんは、お野菜やお花を育てること。リス君は、みんなの公園をお掃除すること。

毎日楽しく仲良く、たくさん遊んだり笑ったりしながら、お互いにお手伝いをして、お仕事も楽しく頑張っていました。

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ある時。ウサギちゃんの畑に、ピーマンが実りました。

「今日は美味しいサラダを食べましょう!」

採れたてのキャベツやニンジン、ピーマンがもりもり入った、色とりどりの綺麗なサラダ。みんなでニコニコしながら食べ始めたのですが・・・。

「う・・・。これ・・・。苦い・・・」

リス君がピーマンだけ残しました。

「え?苦いかしら?でもね、ピーマンは身体にとってもいいのよ」

「そうだよぉ、リス君。ピーマン、美味しいよーぉ。いらないなら、おいら、食べちゃうよぉー」

「ピーマンなんて、食べなくていいもん。タヌキ君、あげるー」

「まぁ、リス君ったら、しょうがないわねぇ・・・」

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そんなある日。タヌキ君が言いました。

「あ、そうだぁ。リス君って、明日、お誕生日でしょ?なにか、お願い事、するのぉ?」

リス君はちょっと考えてから言いました。

「うーん、そうだなぁ。・・・。うん!ロボット!ロボットが欲しいな!」

ウサギちゃんが聞きました。

「どうして、ロボットなの?」

「あのね。こないだ、お友だちのスズメさんに聞いたんだけどね。ロボットっていうのは、動いたり、物を持ち上げたり、おしゃべりをしたり、できるんだって!だから、ロボットがいれば、タヌキ君が山に行ってていないときとか、ウサギちゃんが畑に行ってていないときとか、お手伝いをしてくれたり、おしゃべりをしてくれたりして、とっても助かるし、寂しくなくなるでしょ?だから、みんなのためにも、ロボットが欲しいんだ!」

タヌキ君とウサギちゃんが言いました。

「それは凄いねぇ!ロボットがいれば、もっともっと楽しくなるねぇ!」

「ほんとね!毎日がもっと素敵になるわね!」

「よし。ぼく、お月様に、ロボットが欲しいなってお願いしてみるね!」

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その夜、リス君はお月様にお願いしました。

「お月様、みんなのお手伝いをしてくれて、みんなとお友だちになってくれる、ロボットをください!」

そして、リス君は、ロボットを囲んでみんなで笑っている夢を見ながら、ぐっすりと眠りました。

朝、目が覚めると・・・。

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枕元に、かっこいいロボットがいました。

「あーーーーーー!お月様が、ボクのお願いを聞いてくれたんだ!」

リス君は大喜びで、ロボットをタヌキ君とウサギちゃんに見せました。

「わぁ!すっごぉ~い!かっこいいねぇ~!!」

「素敵だわ!お名前はどうするの?」

「お名前はね、もう決めてあるんだぁ。あのね、ココ君っていうの!」

「良い名前だねぇ。ココ君、おいら、タヌキ君。よろしくねぇ!」

「うふ!あたし、ウサギちゃん。ココ君、仲良くしましょうね!」

「ココクン、デス。ヨロシク、ネ」

こうして、ロボットのココ君が、仲間入りしました。ココ君は、いつも一緒にいて、まるで本当の兄弟のように仲良くなりました。時にはケンカもするくらい、仲良しになりました。

そして、タヌキ君が重い木を運ぶときには、軽々とたくさんの木を運んだり、ウサギちゃんの畑のお手伝いをしたり、リス君と一緒にお掃除をしたり、お手伝いもたくさんしていました。

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ある日、ウサギちゃんの畑に、立派なパプリカがたくさん実りました。このパプリカは、ココ君が、リス君に食べてもらいたくて育てたものでした。でも、リス君はピーマンが嫌いなので、形が似ているパプリカも嫌いでした。黄色と赤とオレンジ色のパプリカを持って、ココ君が言いました。

「リスクン、コレ、パプリカ。オイシイ。パプリカ、タベヨォヨ」

リス君は首を横に振りました。

「やだ!ピーマン、すっごく苦いから、それも絶対苦いよ。食べなーい!」

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すると、ココ君の目から、涙がこぼれました。

「ココクン、パプリカ、イッショウケンメイ、ソダテタ・・・。リスクンニ、タベテホシクテ・・・。ガンバッタ・・・」

ココ君の目に、涙がどんどんあふれてきました。

「でも・・・。ピーマンみたいで、嫌なんだもん・・・」

「ココクン、カナシ・・ィ・・・・・」

そう言って、ココ君の動きが止まりました。

その様子を見ていたタヌキ君が言いました。

「あぁ、大変だ!ココ君が涙でサビてしまって、動けなくなったみたい!」

「えーーーー!?どうしよう・・・???」

「そうね・・・。きっと・・・。きっとリス君が、ココ君のパプリカを美味しく食べることができたら、また動いてくれるわ!」

ウサギちゃんが、そう言うので、リス君はココ君の手にのっていた赤いパプリカをつかみました。

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「リス君、頑張るんだぁぁぁ~!」

「そうよ!リス君、ココ君のパプリカを食べて、ココ君に美味しいって伝えるのよ!」

手に持ったパプリカを見て、リス君は考えました。

「でも、ピーマンにそっくり・・・。前に食べたピーマン、すごく苦かったから、食べるの怖いなぁ。嫌だなぁ。。」

リス君はぐっと顔を上げて言いました。

「でも、ボクがそんな風に好き嫌いをするから、ココ君が心配して、ボクのために一生懸命、パプリカを育ててくれたんだよね。わざわざ、ボクのために、種を撒いて、育ててくれたんだよね。」

リス君は、悲しげに止っているココ君を見て、大きくうなずきました。

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ぱくりっ!

リス君は、パプリカをかじりました。

「あれ?」

もう一口、もう一口。ぱくり、ぱくり、もぐもぐもぐ。

「あま~~~い!!!」

リス君は夢中になって、赤いパプリカと黄色いパプリカとオレンジ色のパプリカ、ココ君が持っていたパプリカを全部食べました。

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「美味しい!ココ君、甘くて美味しいよ!ココ君、ごめんね。ココ君、ありがとう!もう、好き嫌いをしないから!ココ君、動いて!動いてーー!!」

リス君が泣きながら大きな声で言うと・・・。

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「ガガガガガガ・・・・」

なんと、ココ君が動き始めました!

「まぁ!ココ君が動き出したわ!リス君、すごいわ!」

リス君はココ君に抱きつきながら言いました。

「ココ君、ココ君、ごめんね!ありがとう!ココ君のパプリカ、とっても美味しかったよ!これからは、ボク、好き嫌いしないで、なんでも食べるようにするよ!」

タヌキ君がうなずきながら言いました。

「そうだね!食べ物には、栄養がいっぱいだから、感謝しながら、なんでも美味しく食べようねぇ!」

「リスクン、イッショニ、ピーマン、ソダテヨウ」

こうしてリス君は、なんでも美味しく食べられるようになって、夜ご飯のサラダも、残さずペロリと食べられるようになりました。

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窓の外では、お月様が優しく輝いていました。

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おしまい

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