見出し画像

突然目が見えづらくなった経験について

実は現在入院中です。ちょうど一週間前、あまりにいつもと違って視界が曇るような感じがし、また、眼球そのものが若干痛いような気もして、さらには飛蚊症のような症状があったので、昔、飛蚊症はあなどれないと言っていた人のセリフを思い出して、コンタクトレンズをもらいがてら眼科を受診しました。

そうしたところ、今まで受けたようなことのない検査を一通りしたあと、先生がうーんと画像などを見ながら考え込んでいて、いくつか持病のことなども聞かれたのですが、私は特に持病もなく、最近風邪などを引いたこともないということで、思い当たるのは2か月ほど前にかかったコロナくらいですとお伝えしたところ、やはり先生はうーんといいながら、また月曜日に受診をしてくださいといわれたのでありました。

言われた病名

そういうわけで、月曜日の午前中はその眼科の人気の先生ともう一人先生が見る二診制になっていて、人気の先生に診てもらうためには朝早くから並ばなければならないのですが、私は別件で別の病院で別の科の検査の予定が既に入っていて、それを変えられなかったため、慌てて地元のその眼科に戻り、もう一人の先生に診てもらうことになりました。

そのもう一人の先生は、やや高齢の方でしたが、大御所といった感じの先生で、診察室に入った瞬間からなんだか嫌な予感がしたのですが、先生はしばらく黙り込んだ後、これは大学病院に行ってもらいましょうかね、明日いけますか?と尋ねられました。

土曜日の先生から病名は聞いていたのですが、やはり「ぶどう膜炎」、私の場合は後部ぶどう膜炎とのこと、進行が速いので、少しでも早く診てもらったほうがよいとのことでした。

確かにたった4日ほどで、毎日どんどん視界がぼやけていて、自分でもこれはおかしいと思っていたので、仕事などすべての予定をリスケして、次の日に大学病院に行くことにしました。

大学病院での診察

大学病院に行く日も、視界は順調にぼやけていて、どうにかえっちらほっちら病院についたところ、覚悟はしていましたがやはりすごい混雑ぶりで、朝8時半に到着したものの、検査検査で、お昼までずっと検査や、問診のようなものを受けていました(その大学病院では若い先生の診察をまず受けた後、主治医の先生の診察を受ける流れのようでした)。

そして午後もいくつか検査を受けた後、ようやく紹介をしていただいた先生の診察を受けたところ、その先生も、これは重症のぶどう膜炎で、進行もはやいから、まずは原因を調べましょうということで、先生の臨床研究に参加する形の検査もさらに受けることになりました。

ぶどう膜炎というのは、いくつかの病気の症状として出ている場合と、原因不明の場合と、感染による場合とがあるようで、原因不明のケースが多いとのことなのですが(結局私の場合もそうでした)、この時点では進行の速さから念のため感染性のものじゃないかも調べましょうということで、目から前房水というのを取っていただき、それをすぐ検査してもらうことになりました。

そして結局帰りは夕方になったのですが、目から水を取ったため、左目は眼帯となり、もともと視野も悪くなっていたので、もうほとんど目が見えていない状態で帰宅しなければならなくなり、迷ったのですがどうにか電車で帰ることにしました(しかし後で調べて分かったのですが、こういったやむを得ない場合にタクシーを使っても、その交通費は確定申告時の医療費控除に組み込むことができるので、こういう時こそタクシーなどを利用すべきだと痛感しました)。

視覚障害になるかもと思い、色々と調べてみる

結局紹介してもらった先生にまた見てもらうために、翌々日に大学病院を再び訪れるように言われたのですが、眼帯をして帰宅後も、どんどん視野はぼやける感じで、最初に大学病院に行った次の日には、ついに手元の文字が見えなくなり、よって自力で紙で字を書くことすらできなくなりました。

それでもまだぼんやりでも見えている間に調べておくべきことは調べておこうということで、高額療養費、医療費控除、そして入院した場合の限度額適用認定証の申請方法と、自分が入っている保険の手続きについて、すぐに確認をすることにしました(実は6年ほど前にも入院をしていたので、このあたりの手続きについてはすぐに思いつくことができました)。

そして念のため、市役所にヘルプマークをもらうための申請書も用意しました。確かに眼帯(大きめだったのですが)をつけているだけでは、だれも体に不自由があるとは思ってくれるわけではなく、電車では一度も席をかわってもらえなかったので、今後ずっと目が見えにくくなった時を見据えて、ヘルプマークは取得しておくこととしました。

それにしても、紙に字を書くことはできなくなったのに、パソコン、スマホなどは使えるのです。それはなぜかというと、ちゃんと視覚障害の方のための機能がついているのですね。しかもそんなに考えなくても、大体のせッテイングはすぐに行うことができました

例えば私の場合、まぶしさもダメになったので、まず背景を全てダークモードにしました。その上で、字もなるべく大きくし、アップル製品については、拡大鏡等フル活用しました。さらに見えなくなったら、VoiceOverという機能も使おうと思っていました。VoiceOverを使うと、読み上げ機能を使うことができ、しかも例えば銀行口座の入力等、プライバシー保護の必要な画面については、そもそも画面を見ないで操作をしているわけなので、スクリーンを隠す機能もあるとのことでした。

さらに色々調べていると、もともとある視覚障碍者向けのアプリなどは、ChatGPTから最近出たという読み上げ機能を早速搭載するなどして、さらにバージョンアップしているとのことでした。自分自身視覚障害者になるかもしれないと落胆しかけた矢先、すぐに思いついたのがIT技術の駆使でしたが、まさかここまで進んでいるとは、といった感じでした。

外来からそのまま入院

翌々日に大学病院に向かう日は、最も見えづらくなっている状態で、いよいよ大学病院に行くまでも大変な感じでしたが、この日もどうにか行きは自力で電車でいくことにしました。
そしてその日は造影剤を入れた検査があったので、早速その検査を行い、その検査の後割と早く先生の診察も回ってきました。

そこで言われたのは、今回のは感染性ではなく、また今は病状が変わっていて、網膜の色素上皮というところに炎症が起こっているとのことでした。症状としてはぶどう膜炎の原因の一つである原田病の症状の軽いバージョンとのこと、ただ私の場合は原田病ではなく、突然起こった自己免疫異常によるものとのことでした。

先生に治りますか?と聞いたところ、はっきりこれは回復しますよ、と言われた時が、わずか1週間で視覚障害まで覚悟していたので、本当に1番安堵した瞬間でした。なのでその直後、これは治療にタイムリミットがあるので、今すぐ、帰宅せずにそのまま入院してもらえますか?と言われた時も、治るならそれくらい、と思ったくらいなのでした。

そんなわけですぐにステロイドパルス療法といって、たくさんのステロイド剤を点滴で入れる治療が始まりましたが、今のところこれといった副作用もなく、順調に快方に向かっているようです。

今回はかかりつけ医の方がすぐに専門の先生に繋いでくれたことが功をなしたと考えています。普段からかかりつけ医を見つけておき、おかしいと思った時はすぐに診察してもらうことの大切さを痛感した一件なのでありました。

※それにしても今これだけ文字を書いていて見えているのでは?という感じなのですが、見えづらくても少しでも見えるようになると文字を書いたり追ったり、今回の件でつくづく自分の活字体質を痛感したのでした。。回復が遅れてもあれなので、健忘録としてこれを書いたら、またおとなしくしておきたいと思います。。

※追記
ようやく目が見えてきて、自分の病名を確認できました(先生にも確認しました)

急性後部多発性斑状網膜色素上皮症(APMPPE)

という、大変長い名前の、突発的な病気のようで、自己免疫疾患や難病とはまた違うもののようでした。
何はともあれ回復の目処がついてきて何よりでした。。


*エトワール国際知的財産事務所 

*事務所へのご依頼はこちらをご覧ください

*lit.link(SNSまとめサイト)




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?