エトナ

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エトナ

好きなものや好きなことを更新していきます。 https://www.youtube.com/channel/UC2S35CEkURTPHl0ACmP1loA

マガジン

  • ブログ・エトナさんとこ

    雑文とかエトナさんの好きなものの紹介。

  • わたしは今日も絵を描く

    小学生の夏目アリスは、心に湧き上がる「描きたい」という気持ちにまっすぐに、毎日絵を描いて過ごしていた。終業式に表彰されるのも、もう数えられないくらい。そのたびに一人きりで上がる壇上は少しだけ寂しい。 「別に、いいけどね」 夏休みが楽しみだった。いくらでも、好きなことに打ち込むことができるから。そわそわした心に押されるように、アリスは、自然と駆け足になった。 これは才能と、挫折と、情熱の話。  ◇ ◇ ◇ この作品は、小説家になろう、カクヨム、アルファポリス、ノベルアップ+、Pixivにも掲載しています。

  • 白瀬 直

    自作小説まとめ

  • ネタ帳

    小説を書くときに使ったネタ帳です。 基本的に掌編はプロット無しで書いているので、乱雑なメモです。 ご支援していただける方のみ、ご購入ください。

最近の記事

映画感想文「Stand by Me」

 映画「Stand by Me」を見て最初に感じたのは日本とアメリカの文化の違いについてでした。思い出という形で綴られる主人公の幼少期は、秘密基地でタバコを吸っている友人たちとの交流から始まります。小学生くらいに見える子ども達が、タバコを吸っている。もちろん彼らも不良の子達であろうとは思うのですが日本ではなかなか見ないような光景にまず驚きました。  彼らの少し上の世代、いわゆるギャングに居そうな少年達は車に乗って郵便受けを破壊して回っています。この行為がアメリカでどれだけメ

    • 「クイズで覚えるアメリカ大統領」に使った予習メモ

      どーも、エトナです。 最近youtubeの企画で「クイズで覚える」というシリーズをはじめました。 普段遊んでるクイズやってる友人sの中で、これ覚えたいなってお題でクイズを作って来て、遊びながら覚えてしまおうという企画です。(QuizKnockさんの「10問でマスター」シリーズリスペクトといえなくもない) 第2回は「アメリカ大統領」について。見ると「それ知らなかった!」が沢山あると思うので、是非アーカイブもご確認ください。事前に言っておくとアメリカ大統領45人全員覚えられると

      • 【APEX】「ゲームが上手くなる」ためのたった一つの近道【初級者向け】

         早くゲームに慣れたい、上手くなりたい皆さんへ。  同じものを使い続けましょう。 あけましておめでとうございます。 年明けから、長いこと使い続けたキーバインド「マウスホイール↓」を「武器切り替え」から「前進」に切り替えて悪戦苦闘しているバーチャルライブラリアンのエトナです。 さて今回は、FPSゲーム「ApexLegends(以下、Apex)」における初級者向けの記事です。 ここでいう「初級者」とは、「ゲームを初めて、基本的な操作が出来るようになって、好きな武器やレジェンド

        • 【APEX】マップ理論【中級者向け】

          どーも、バーチャルライブラリアンのエトナです。 今回は私がよく遊んでいるFPSゲーム「Apex Legends」におけるマップ理論について話したいと思います。 マップ理論とは?「マップのどこに移動すると順位が上がりやすいか」を考える理論のこと。基本的には「有利な位置に移動する方法」で、知識ではなく考え方なのでどんなマップにも適用できます。 Apexプレイヤーとしての私は、撃ち合いが特別強いというわけではありません。ダイヤ帯は言うまでもなく、プラチナ帯にいるプレイヤーと真正

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          【ブログ】ラジオ企画をはじめた話

          ◆はじめにどうも、バーチャルライブラリアンのエトナです。 小説系VTuberの書三代ガクトさんとラジオ企画をはじめましたので、そのお話を少し。 学生の頃、ラジオ「さよなら絶望放送」をずっと聞いてました。ジングルを聞くだけで今でも変な笑いがこみ上げてきます。何が好きだったかなぁ。千和さんゲスト会で攻められてる神谷さんとか好き。 同じことがしたいと思ったわけではないんですが、人と話す楽しさとかラジオの面白さを感じたのはその辺が最初ですね。 元々人と話すことを楽しいと思う質で、

          【ブログ】ラジオ企画をはじめた話

          あとがき

           はじめまして。白瀬直です。  普段は、バーチャル図書館司書の「エトナ」として、YouTubeやTwitterで活動しています。 「わたしは今日も絵を描く」は私が初めて書いた長編小説です。  蒼山サグクリエイターサロンで作った三題噺を、長編化してみようということで挑戦し、出来上がった話になっています。  今まで短編や掌編しか書いてこなかったので、苦手意識はまだ拭えていませんが、それでもなんとか書き切り、こういう形になりました。  web掲載にあたり、なろう系VTuber

          あとがき

          第25話 わたしは

           お母さんと一緒に寝るのは久しぶりだった。  まぁ、十歳にもなれば大体自分の部屋を持ってるだろうし、一人で寝るのは当たり前だと思う。  触り心地のいいシーツは今日も真っ白で、お母さんがさっきちょっとぐしゃぐしゃにしてしてしまった以外はベッドを綺麗に包んでいる。布団がちょっと厚いものに変わっていて、これもお父さんがやったのかなってちょっと疑問。お父さんは何から何までやってくれているけど、それをしているところはあまり見たことがないのだった。  実は知らないお手伝いさんとかがいる

          第25話 わたしは

          第24話 森白雪

          「龍之介さん、こんにちは」 「? あ、こんにちは。おめでとう」 「ありがとうございます。今、ちょっと時間いいですか?」 「あぁ、いいけど、何?」 「あの、アリスちゃん、なんですけど」 「アリス? うん」 「アリスちゃん、なんか、都知事賞で怒ってたみたいなこと、母から聞いたんですけど、本当ですか?」 「あー、うん。本当だね」 「それって、わたしと同じ賞だからですかね?」 「あーー、いや、こころに負けてるから、だね、多分」 「こころさんに、ですか?」 「うん」 「…………あ、

          第24話 森白雪

          第23話 授賞式

           マイクを通して講堂に朗々と響く声に、緊張が和らいでいく。  日本絵画大賞展の授賞式は、都内の美術館の講堂で行われた。  特別賞以上に入選した十五人が壇上に上がって、それぞれが壇上で審査委員長から賞状や副賞を受け取っていく。  その光景が、なんだか学校の終業式で見た光景と似ていてちょっと笑ってしまった。 「続きまして、東京都知事賞。自由表現部門。夏目アリスさん」 「はい」  名前を呼ばれて立ち上がる。起きた拍手は終業式のそれよりは多くて、そういえばここはそういう人しかい

          第23話 授賞式

          第22話 負けず嫌い

          「はい、どーも、龍之介です」 『龍之介! おめでとーう!』 「はいはい、しづかさんありがとうございますぅ、うー……ぅー? 何かあったっけ?」 『何かって、アリスちゃんのことですけど!』 「アリス? が何か?」 『え、いや絵画大賞。日本絵画大賞よ。発表あったでしょ』 「あったけど……あれ、しづかさんってそういうことする人だったっけ?」 『あ? そういうことって?』 「なんか、負けた人煽るみたいな」 『はぁ? 何言ってんの?』 「いやだから、おめでとうって言ったじゃん」 『そりゃ

          第22話 負けず嫌い

          第21話 風呂場にて・2

          「アリス?」  小さく声が聞こえて、暗い部屋に廊下から一筋、光が差し込む。  部屋のドアを開けたのはお母さんだった。  ベッドから体を起こす。音が聞こえたのか、ドアをもう少し開いてお母さんは一歩部屋の中に入ってきた。 「なに?」  不機嫌を隠す気ははじめからなかったけど、自分でもびっくりするくらい低い声が出た。 「あの」  お母さんの声は、ぼそぼそとして聞き取りづらい。 「ん……なに?」 「……お風呂よ」 「……………………え?」  多分、何か効果音を付けるなら「

          第21話 風呂場にて・2

          第20話 夏目龍之介

          「こころちゃん」 「何ー?」 「ちょっと」 「はいはい」 「真面目な話」 「……はい」 「アリスと、ちゃんと話してあげてくれないかな」 「アリスと?」 「うん」 「……話してるわよ?」 「そうじゃなくて」 「?」 「アリスがさ、……こころちゃんの、なんていうか、真似してるってのは、知ってるだろ?」 「知ってるわよ」 「どう思ってる?」 「……………………」 「それをさ、こころちゃんから、アリスにちゃんと話してあげてほしい」 「え、でも」 「でもじゃない」 「でもよ」 「でも

          第20話 夏目龍之介

          第19話 誕生日

           その日、お風呂から上がっても、わたしの体はまだ震えていて、お父さんに付き添われながら自室へ戻った。  入口にある電灯のスイッチを押す指は震えていたし、スイッチを付けた感覚を指に感じても部屋の明るさが判らないくらい視界が狭くなっている。  心臓ははっきり判るくらい早鐘を打っていて、閉じなくなった口からはずっと息が切れる音が聞こえていた。  苦しい。苦しい。  足取りも重く、這うようにしてベッドに横になってようやく、自分の意思で息を吐くことができた。  ゆっくり、なるべくゆ

          第19話 誕生日

          第18話 日本絵画大賞

           心のどこかで「来なければいいのに」と思っていたような気もする。  昼過ぎ。アトリエで、お父さんが持ってきた封筒を受け取った時の記憶は曖昧だった。ありがとうと声に出しただろうか。ちゃんと笑えていただろうか。 「日本絵画大賞」  大書きされたその名前はあのパンフレットで見て以来意識してきた名前だ。  お母さんが最年少で受賞した、日本で一番大きな絵画コンクール。  その結果を通知する封書は、思っていたよりとても小さかった。  正直、夏休みから色んなコンクールに挑んでみて、

          第18話 日本絵画大賞

          第17話 比較

           秋になった。  九月は、一応秋だと思う。  ここのところ残暑と言うか猛暑が続いているから、感覚的に秋になったってのは掴みにくいけれど。まだ蝉も鳴いてるし。  わたしは、学校には最初の始業式だけ出席して、それ以降は休学中。  特別仲のいい友達とかも今はそんなにいないので、始業式の後の学活の時間でしばらく休むことを伝えた時にも、特別声が上がったりはしなかった。  心配してくれる人は居なくて、物珍しそうに声を駆けてくる子が精々だった。  今はそれを寂しいと思うこともしない。

          第17話 比較

          第16話 夏の終わり

           夏休み最終日。それまでで一番の暑さになった。  台風が冷たかった空気を全部持って行って、雲一つない晴天に包まれたその日。まぁわたしは外の天気に関係なく空調の効いたアトリエに居るんだけれど、今日はその様子が少し違っていた。  わたしの前にも、複数のキャンバスがある。  いつもより狭く、暗く感じる作業室。ほんの少し気圧されて、ペットボトルから水を一口半。 喉を流れ落ちていく水の感触、喉の渇きが癒えていくのを感じてようやく目を開く。 「よし」  わたしは今日も、夏目こころを

          第16話 夏の終わり