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ポルトガルで初めてクレジットカード付帯の海外旅行保険を使って学んだ事

こんにちは。以前こちら↓の記事で書いた、買ってから1年9ヶ月しか経っていなかったM1チップのMacbookAirがホテルの水の事故でご臨終してしまった話。ずっと事故が起きたホテルと揉めていたが、4ヶ月経って、今週やっと解決した。

40カ国以上旅行しているが、実は海外旅行保険を購入した事が無かった。幸運な事に、今まで海外で入院が必要な病気になった事も無いし、酷い事故や怪我に遭った事も無い。電話とラップトップ以外10万円以上の物を持ちあるいていないのもあってか、盗難も確か1度しか経験していない(中国でカメラを盗まれた)。なので、保険が必要と感じたことが無かった。それに、クレジットカードには大体海外旅行保険が付帯されているので、わざわざ別途購入する必要など無いというのが私の考えだった。

しかし、クレジットカードに保険が付帯されていると言っても、どういう場合に使えるのか、使えない時があるのか、補償額はいくらなのか等、気にも止めていなかったし、ルールなど全く理解していなかった。今回水害事故にあって初めて、それらを確認して学ぶ事となった。

先ず、今回学んだのは、私が所有しているクレジットカードの付帯海外旅行保険を利用するには、持っているだけでは駄目だと言うこと。知らなかった。日本から海外へ出る際又は旅行中に、飛行機のチケットや電車やバスの切符(空港に向かう電車やリムジンバスなど公共の乗り物)をそのクレジットカードで購入していないといけないのだ。

これを利用付帯と言うらしい。しかし、クレジットカードによっては自動付帯と言って、使わなくても日本を出発した日から保険が適応されるサービスを提供するものもある。びっくりだ。

そして、期限もある。基本的には日本から海外に出発してから90日間以内しか保証されないのだ。これも今回知る事になって良かったと思ったルールだ。(しかしカードによっては120日保証があるのも初めて知った)。

ラップトップや洋服だけでなく、本もポーランドで友人にもらったチョコレートも汚水でぐしょぐしょに。😭
ロンドンのハリーポッターのギフトショップで購入した
友人との記念写真も駄目になった。

私の場合は緑のアメリカンエクスプレスと伊勢丹三越のゴールドのビザをメインで使っていて、ビザでは飛行機のチケットを、アメリカンエクスプレスでは空港に向かう電車の切符の購入に使っていた。しかし、海外旅行保険のスーツケース等付帯品損傷の補償金額が緑のアメリカンエクスプレスでは30万円まで。ゴールドのビザでは100万円までだったのと、対応がゴールドの方が楽かもしれないと思い、こちらの保証を利用する事にした。

補償額の部分に関しては、クレジットカードのグレードが高くなるほど補償額も大きくなる可能性が高いのでは?と考えたが調べたらそうでもない。私はセゾンアメリカンエクスプレスビジネスプラチナカードも持っているが、付帯品の補償額は50万円までだった。

クレジットカードのサービスページで探した海外旅行保険用の電話番号に電話を掛けると、損保ジャパンの専用デスクに繋がった。なるほど、クレジットカード会社自身が保険の部署を持っている訳では無く、保険が専門である保険会社と業務提携しているわけだ。クレジットカード会社が対応するのでは無く、保険会社が最初から対応するのは無駄が省けて良い。そして、ラインに専用チャットがあって、そちらで必要な書類や証拠画像などのやり取りが出来る。これもメールで送るより楽で良かった。

クレジットカードで日本を出る際の飛行機のチケットを購入した領収書、実際に水害事故が起きたと言うホテルからのメッセージのスクリーンショット、後は実際のダメージを示すビデオや写真(スーツケースを開けた際にちゃんと撮影しておいた)、ラップトップに至っては、ダメージが大きすぎで修理が不可能な為AppleCare+の保証でカバーしないと言うアップルからの手紙の写真など、求められるままにラインのチャット上で送った。

損保ジャパンで担当された方は被害を受けた側の気持ちに寄り添う態度で、作業も早く、支払いも早かった。しかし、保証自体は1つの物の損害に付き最高10万円迄で、おまけに3000円支払う必要があるのと、何故か購入した物が購入した日から減価償却されるので、どうも腑に落ちない。3,000円は1つの損害に付きでは無く1回の全部の保証に対してだが、5,000円くらいの物だけだったら3,000円引かれて更に減価償却で1,000円くらいしか支払われなかったり、3,000円以下なら支払いは0だ。勿論、その物を買った国に行く交通費や滞在費など考慮されるわけもない。そして、今みたいにインフレで物を購入した時点から物の値段が上がっている場合はとても損をした気分になる。

それでも、申請をしてからやり取りも含めて2週間ぐらいで直ぐに支払われたのでそこは評価したい。

しかし、20万円以上の、まだ1年と9ヶ月しか使っていなかったラップトップに対してアップルも修理を拒否し、保険会社も10万円しか支払わなかったのは悲しすぎる。なので、水害の遭ったホテルに連絡し、購入金額から保険会社が支払った10万円を引いたお金を支払ってもらいたいと丁寧に要求した。

ホテルも元々は汚水のパイプが壊れたのは自分達の責任では無く、ホテルも被害者だと主張していたが、ホテルは事業なので保険に入っているし、私に対して賠償金を支払うと合意してくれた。

しかし、ここからが長い心理戦だった。請求書を作ってくれと言うので、エクセルで請求書を作成してPDFファイルにして直ぐに渡した。銀行口座を送ってくれと言うので日本の三菱UFJの日本円口座とWISEのマルチカレンシーの口座情報を直ぐに送った。口座情報の他にもIBANと言うヨーロッパだけで使われている口座IDを送れと指示されて、調べて直ぐに送った(三菱UFJはIBANは無いと伝えた)。

しかし、結局支払われたのは今週である。その間WhatsAppで送ったメッセージは何十回、わざわざ電話をして督促したのが5回で、本当は支払う気持ちが無いのでは、とやり取りしていて何度も心が折れそうになった。ポルトガル側ではこれが普通なのだろう。何にせよ、諦めないで良かった。

今回の件で身に染みたのは、携帯品に至っては、事故に遭わないようにするのが1番と言う事だ。「海外旅行携帯品損害保証」でインターネットを探してみたが、クレジットカード付帯の保険であろうが、わざわざ海外旅行用に購入した保険であろうが、この【1品につき最高補償額10万円まで】というのは業界基準と言う事。なので、

  1. お金を払って滞在ホテルや荷物を預ける場所の品質を上げて事故の可能性を限りなく減らし、何かあっても手厚い保証や対応が受けられるようにする、

  2. それが出来ないのなら、荷物を預けないでも行動出来る様に持ち物の量をぐっと減らす、

  3. それか持ち物は最初から無くしたり壊れても精神的ダメージを受けない、安い物、直ぐに買い直せる物に絞る、

  4. 携帯品保証に至っては、3ヶ月以内の旅行ならわざわざ海外旅行保険を買う必要は無い。

と言うのが私が今回の事故で学んで辿り着いた結論だ。


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