見出し画像

ニッポン移民の町ツアー【第4回:茨城県の県南、県央、県西のタイ🇹🇭】

トップ写真は、1年前に出来たばかりという茨城県笠間市にあるタイのお寺「ワットメッタダム」。街から小高い山を少し登ったあたりにあります。

この他にも北関東には、タイのお寺がいくつかあります。というのも、バブル期に多くのタイ人が、茨城県土浦市の荒川沖に住んでいたからではないかと言われています。

90年代初頭の「バブル景気」のとき、荒川沖には日本人相手のスナックがあり、そこで働く多数のタイ人女性がいたそうです。それとともに、多くのタイレストランやお店があり、「リトルバンコク」とも言われていたのだとか。しかしバブル景気の後退と不法滞在の摘発によって衰退しました。

当時のことを良く知っているという、下川裕二さんがそれについての記事を書いていました。下川さんと言えば、私にとってバックパッカーを学生時代にやるきっかけとなった本を書かれた方!その方が、こんなことも取材していたことを知り、とても感慨深いものがあります。

茨城県のデータを見ると、多くのタイ人は帰ったとは言え、2020年におけるタイ人の人口は、4984人。数年前に比べるとやや増えているんですね。

さらに、こちらを見ると茨城県のタイ人は、人口1万人あたり16.55人で、人口比で全国1位なのです。今までも、スリランカ人やインドネシア人のコミュニティを追っかけていますが、とにかく茨城県は、数字からも分かるように外国人比率がすごいのです。そんな魅力的で多様性のある先進社会が「体験王国いばらき」と言われる茨城県には、存在しています。

今回もタイ人コミュニティを見ていくと、改めて、茨城県のタイ人がいかに多いかを実感しました。そして「微笑みの国」と言われるだけあって、なんだか皆さん穏やかで楽しそう!というわけで、今回は、茨城県のタイ人たちの様子をなんとなく伝えられればと思います。

画像22

こちらの写真は、タイのお寺で歓待され、お菓子を頬張ってる時の様子。右に写っているのは「ルポ新大久保」の室橋裕和さんです。

室橋さんは、タイ語も堪能!なので、ご一緒してくださったお陰で色々な情報を知ることを出来ました。改めて感謝でございます!

また、今回の旅には、noteで有名なじょいっこさんもご一緒しております。なので、速筆なじょいっこさんは、noteに、すでに今回の記事に載っているお店のことはほぼ書き終えてしまっていました。

じょいっこ

なので遅筆な私は、軽く補足情報とじょいっこ情報をカンニングしながら、以前に行った時の情報や、私が別のメンバーと数日後に訪れているタイのお祭りや別店舗の料理なども紹介しております。なので...

「え、じょいっこと記事同じ?!意味なくない?!」

とか言わずに読んでくださいまし。今回は、すべて無料ですので。また、じょいっこさんの記事のリンクを、それぞれの場所に貼ってあるので、ご覧いただければ主要情報とポエムをゲットでき、私の感じたタイとの比較が出来る構成となっております。

では「体験王国いばらき」でタイツアーです。どうぞ!

①居酒屋 桜波(土浦市荒川沖が最寄り駅)

画像78

こちらは、私が初めて県南の荒川沖を訪ねた時に撮影した、タイ関連のお店の写真いろいろでございます。冒頭でも書きましたが、荒川沖は、かつて「リトルバンコク」として知られた町です。その後、多くのタイ人たちが帰られたとはいえ、今もこのようにタイコミュニティとしてお店がいくつも残っております。

今回も、そんな荒川沖は、外せません。どこかのタイ料理に入ろうとお昼頃に車で荒川沖を走らせるとオープンしたばかりのタイ料理店を発見!

画像8

こちらの「桜波」(住所は稲敷郡阿見町)を選びました。新店には、目がないじょいっこさんも大満足です!

こちらが、その記事です。大体、料理の感想は一緒ですが、微妙に感じ方が違う部分もありますので、併せてお読みいただくと面白いかと!

画像24

タムカイケム
塩漬け卵のパパイヤサラダは、初めて食べました。卵が濃い塩味で、他の食材との味のバランスがとても素晴らしかったです。ただ辛さの刺激が、私的にはちょっと物足りなかったです。これを辛くしたら、相当好みのソムタムになるかと思います。

画像24

イェンタフォ
ピンクに色づけしたラーメン!色付けは、紅腐乳という中華料理の叉焼の周りに使うものを入れているのだとか。スープが、かなり甘い味付けで、独特な味わいでした。どこか日本食で飲んだことがあるようなスープだったのですが、結局分からずじまい。

画像24

ただ、この独特の甘いコクのあるスープとセロリが、素晴らしい仕事をしていて、このコンボが今ままでに食べたことのない組み合わせを体験できました。見た目も味わいも楽しい料理です。

画像24

パネーン

こちらも甘かった。かなり甘口な美味しいレッドカレー。そんな印象です。ただ、こちらも色々な具材が入っていて、バランスが良い!あと名前が「パネー!」みたいで気に入りました。

とにかく、どの料理も美味しいのですが、この店は甘めです。さらに、どうもいつもタイ料理やスリランカ料理で発生する、

「日本人は辛くて食べられない手加減」

が発動しているらしく、辛さがいまいち。一応、辛くて大丈夫と言ったのですが、やはり辛さ控えめに作っていたみたいです。ちゃんと、辛くしてくださいとかなり念を押さないと、現地仕様にはならない店のようです。

じょいっこさんも書いてますが、娘さんが美人さんで、料理も間違いなく美味しいので、行く価値ありありなお店ですよ!

画像25

ちなみに、前回行ったのは、およそ1年前。その時は、木曜休日の店が多かったようで、このタイ料理居酒屋の「あかね」しかやっていませんでした。

画像26

画像27

画像28

その時、食べた料理です。どれも、あまり映えない色使いですが、タイの田舎料理をいただいているみたいで、どれも美味しかったのを覚えています。ランチは、限られたものしか作っていないようですが、夜は、メニューがそれなりに豊富そうでした。桜波のちょっと先くらいにあります。

荒川沖周辺には、まだまだタイ料理店がいくつもあるので、また再訪して、タイ人のコミュニティがどんな感じなのかもっと探っていきたいと思っています。

②サームピーノン(稲敷市月出里)

画像13

続いて、荒川沖から霞ヶ浦駐屯地を抜けて、郊外型の車社会ならではのチェーン店が並ぶエリアを抜け、さらにのどかな田舎道を車で走ること20分。稲敷市の農家が並ぶエリアに、突然タイの看板が現れました。

住所は、稲敷市月出里。これで「すだち」と読むらしい。今回、後半に出てくるタイのお祭りも月の満ち欠けが関係しているので、月の満ち欠けを意識するタイ人的にも住所は縁起良さそう。

画像3

こちらの店は、とてもモダンで小綺麗な民家!現地っぽくない日本人がカフェ飯でもやってるのか!?と、ちょっと期待が下がりましたが...

画像14

入った途端にアゲアゲです!

店の中に入ると、女将さんたちがタイの野菜を小分けにしています。タイの食材売り場もあり、これは、かなり期待大!料理を注文するやいなや、食材物色に立ち上がって漁りはじめました。ちなみに、あそこにおわします高貴な青い服の後ろ姿こそ、誰あろう、じょいっこ様でございます!

というわけで、じょいっこ様は、このように書かれておいででございます。

画像28

プラークン

さて、ここの料理は、どれもかなり満足行くものでした。前の店で「日本人は辛くて食べられない手加減」が大発動していたので、ここでは、女将さんたち(数人いた)に徹底して、辛くしてと念を押したのです。

そうしましたら、この料理は、本当に程よい辛さに作ってくれて、甘いタレとパクチーの力強さがたまらない一品に!エビもぷりぷりでございました。

画像28

カイヤッサイ

「こちら、かなり映え感が素敵ですわ!」

とじょいっこさんがリクエスト!確かに見た目も良いし、優しいお味でナイスチョイスでした!

画像28

ラープヌア

なぜ、ナイスチョイスかと言うと、このラープがなかなかの辛さだったのです。後から結構辛くなっていったので、卵料理が救いになりました。ありがとう、じょいっこ様!

あと、この手前にあるタイの丸ナスがとても良い仕事をします。ラープと相性最高!丸ナスってタイのカレーに使うだけかと思っていたのですが、生で食べてもすごくフレッシュで美味しいということを学びました。

ちなみに、女将さんが、タイ人と一緒の辛さだけは止めた方が良いと言って、あまりにも引かなかったので、唐辛子一つ辛さを抑えた味で注文しています。女将さんが正しかったですw

③チェンマイプーピン(稲敷市江戸崎)

画像18

さて、さらに森林が続く道路を稲敷市の東の奥の方へと車を10分ほど走らせました。まわりにこれといった民家のない場所に、こちらのレストランの看板が見えてきます。

画像4

到着した途端、皆歓喜の声をあげます。というのも、ここは、じょいっこさんのタイ料理の師匠クンプーさんが、オススメしていた店だったからです。

こちらが、その記事!すっごく行きたくなりますよね〜!

画像20

しかし、残念ながらコロナの為、レストランは休業中とのこと。しかし、充実したタイ食材のラインナップです!

画像19

店の入り口付近には、東京では、あまり見ることのない商品が並んでいました。近辺には、タイ人の方で、農家をやられている方が多いのだとか。

かつて、スナック街だった荒川沖から稲敷市は、程よい距離。きっと昔、荒川沖で出会った日本人の農家の方々が、タイ人の女性と恋に落ちて、ご結婚されて暮らしているのかなあとか、想像しちゃいました。

画像21

ちなみに、レストラン&カラオケセクションはこんな感じ。コロナでこちらは完全休業中です。でも、レストランを再開する気は、あるとのことなので、落ち着いた時にまた行ってみたいと思います。

ちなみに、じょいっこさんは、この話と次のタイのお寺のことを一緒の記事にしておりますので、併せてご覧いただければ!

④ワット メッタダム(笠間市池野辺)

今度は、圏央道と常磐道を駆使して、一気に県央へ!

目指すは笠間焼きで有名な、笠間市です。

画像29

と言っても市街ではなく、笠間市の郊外を少し行き、さらに小高い山の上の方に向かいます。すでに4時近くになり、景色が夕景に。

画像30

緑の深い、空気の綺麗な感じのところに突如、タイ語の看板が!ここを左折して、さらに少し登ると...

画像31

ワットメッタダムというタイの寺院に到着です!出来てからまだ1年くらいした経っていないとのことです。

画像5

ちょっと前にお祭りが行われたばかりなのと、この週末に別の祭りがあるということで、このような水辺が用意されていました。

画像78

迎えてくださったのは、こちらのタイから赴任してきたお坊さん。日本語は話せませんが、ものすごくフレンドリーで楽しい方でした。

画像33

お寺に訪れた途端に、祝福の儀式をしていただきました。タイのお寺でこんなことをしていただけるとは!

画像47

続いて、芋の揚げ物とお茶で歓待を受けます。

画像77

バナナの揚げ物もご馳走になりました。

画像35

室橋さんがタイ語を駆使して、色々とお話を聞いてくれたおかげで、コミュニケーションもスムーズに!

画像37

生活感あふれるお寺の中。

画像38

ストーブの上にもタイの神様っぽいシールが貼ってあった。熱さで溶けないのかな...

画像39

タイ人の方々が作った食事を持ち寄っていて、皆で食べたりするみたいです。この時も、食事のお誘いを受けたのですが、この後もタイツアーが続くので、涙を飲んで諦めました。

画像41

こちらは、室橋さんと私と以前インドネシアツアーに参加されたSさんの3人とお坊さんで撮った記念写真です。じょいっこさんが撮影してくれました。とにかく、このお寺では、本当に素敵な時間を過ごせました。帰り際には、お守りまでプレゼントしていただき、車が出発するまでお見送りしてくださいました。また行きまーす!

⑤プッタランシー寺院(筑西市神分)

ふたたび、高速道路に乗り、北関東道を西へと向かいます。目指すは、県西の筑西市です。この町も色々な国の人が住むエリア。

過去の私のニッポン移民の町ツアーを見ていただくと分かりますが、筑西市には、インドネシアやスリランカのお店がいくつか見つけることができます。令和元年の統計では、2700人ほどの外国人が住んでいるみたいです。

画像6

今回、タイ人のコミュニティを茨城県で検索したら、この筑西市には、かなりのタイ人が集まる町だということを発見。そして、見つけたのが、こちらの巨大なパチンコ屋を改築したプッタランシー寺院だったのです。

画像71

こちらは、後日、昼間に行った時の写真。元パチンコ屋の看板の上を見てください。「楽園」の文字が!お寺にピッタリ!そして、「楽園」の文字を残すあたりのセンス最高!中をのぞくと...

画像40

見てください、この大きさ、豪華さ!パチンコ店をリノベーションすることで、こんなに素敵な寺院が出来るとは!

画像42

仏像は、ミャンマーから持ってきたものだと、お寺の方が言っていました。とにかくキラキラで美しいです。

画像43

タイの今の国王と、前の国王の写真が飾られています。

画像45

壁には、独特のタッチで描かれたブッダの生涯の出来事が並んでいました。外に目を向けると...

画像46

タイと日本の国旗が、綺麗に飾り付け!先ほどのお寺同様、この日より数日後に祭りが行われるとの情報が。

その祭りとは、ロイクラトン祭り。灯籠(クラトン)を川に流す(ロイ)という河川の水位がもっとも高い旧暦12月(今年は11月)の満月の夜に、人々が川岸に集まり、川の女神へ感謝の気持ちを捧げる祭りだそうです。

何時頃か聞いたら、朝でも昼でも夜でもやってるよとのこと。今回、参加の3人は、都合が悪かったのですが、私は、何気に空いていたので、昼過ぎに別の友人3人と行って参りました。

画像49

いつでもということなので、午後2時過ぎに行ってみました。すると、準備する人たちが何人かいるだけ...

実は、朝と夜にやっているという意味だったようで、朝の行事は終わって、あとは午後6時以降に来れば「料理とかあって、みんな踊ったりするよ!来てね〜!」とのこと。

画像48

そうですよね。灯籠流しって夜のイメージですものね...

なんとなくそんな気もしていました。というわけで、午後2時から6時の間、筑西市のタイ料理店で時間を潰しますが、それは、次の次の章で紹介!

画像51

というわけで、18時になりました。パラパラとタイ人たちが集まってきます。女性は、着飾っている人たちが多かったです。音楽もゆる〜い感じで、タイの歌謡曲みたいなものが流れていました。

画像81

こんな感じで、タイのお姉さま方が踊ります。なんか本当にタイの田舎にトリップしたかのような緩やかな時間を過ごせて、すごく幸せな気分に!

画像52

続いて、タイのナンパラや卵を塗った焼きおにぎりをいただいたり...

画像53

タイのハーブが効いたお粥。

画像54

シロップをかけたバナナ揚げなどをいただきました。どの料理もすごくシンプルですが、タイならではの風味や味付けがされた優しい味。タイの田舎とかに行くと、こんな料理出てくるのかなあと、思わせてくれる料理でした。

画像82

とにかく素敵な時間が流れており、一同大満足。完全にタイにいる気分に浸れました。今度は、一つ前に行った笠間市のワットメッタダムの祭りにも顔を出してみたいと思います。

ちなみに筑西市は、灯籠流しの祭りで知られる町でもあるので、是非このタイの灯籠流しも同じ会場でやってほしい!すごく話題になるし、それこそ多様性のある社会として、茨城の知名度めちゃあがると思います。それこそ「体験王国いばらき」ならではのことじゃないかと、考えちゃいました。

⑥ピッキーヌ2(筑西市下岡崎)

そんな立派なお寺がある筑西市内を、Google Map情報などで調べると10軒ほどのタイ料理店があることを発見しました。その中でも、笠間市のタイ寺でオススメされた店が2軒ありました。その一つが、この店になります。

画像7

もともとピッキーヌの1号店が市内の中心にあったようですが、今は、こちらの2号店だけみたいです。

画像73

メニューを見た時、意外に普通っぽくて、現地度はそんなに無さそうだなあ...とか思っていたところ!

じょいっこさんも一押しな、どれも美味しくてびっくりな料理の数々でした。ちゃんと現地っぽい良い店を紹介してくれていたのです!

画像78

店内は、こんな感じ。飲食エリアにも、タイの食材がぎっしりです。これは、室橋さんが撮ってくれたものです。

画像69

品物の数の多さからも、このエリアにいかに多くのタイ人が住んでいるかが分かります。

画像78

ヤンネム

タイのソーセージのサラダです。半生っぽい感じの食感が素敵な一品で、発酵の酸味と唐辛子や生姜の刺激が絡み合って最高!

画像71

コームヤンナント

味付きトントロ焼き。コームヤーン(トントロ)の辛み和え物という感じですかね。肉のトロトロ感が最高です。カオクア(米にハーブなどを入れて炒ったもの)もふんだんに入ってて、これ本当にやばい!

画像72

パッテパードゥ

ナマズの辛い炒め物です。ナマズがホクホクに炒められていて、野菜とのバランスともよくあっていて、すごく美味しい!

3品とも全部ハズレなし!多分、ここは何食べても美味しいと思われます。料理の選び方も、肉や魚、味付け、そのどれも違った味わいが楽しめたのも良かったです。もちろん辛さは、現地仕様!みなさん、ホクホクでこの店を後にしました。

⑦筑西市に集まるタイ料理店

で、これだけ美味しかったので、もう一つのオススメ店にも行ってみたくなりました。ピッキーヌの近くにあるバンコクというお店です。

画像56

車で数分ほどの場所にありました!しかし、すでに夜遅かったため閉まってました。残念...

画像56

というわけで、数日後、ロイクラトン祭りが始まる前に、行きそびれたバンコクに行きました。で、この店の面白い所は、3軒のタイ料理店が並んでいることです。左から順にバンコク、チェンマイ、イサーンの料理を出す店がそれぞれ並んでいるのです。

画像57

当然、バンコクに行ったのですが、午後3時頃ということもあり、ランチが終わってやってないとのこと。イサーンの店は、やってるからそちらへと案内される。バンコクの店とこちらの店は、経営が同じなのだそうです。イサーン出身のママさんが、料理を作ってくれます。

画像58

ソムタム

王道のソムタムをここでいただきました。ちゃんと辛いソムタムです!文句ありません。味のバランスパーフェクト!

画像60

ムーピン

豚の串焼きです。シンプルですが、本当に上手い焼き方で仕上がっていて、素晴らしいの一言。これを食べると、中々、これを食べない宗教に改宗するのは難しいなあ...と考え込むほど美味しかったです。

画像59

ナムトックコームーヤーン

これ、メニュー表記は違いますが、おそらくピッキーヌ2で食べたコームヤンナントと一緒の料理ですかね?写真からも分かると思いますが、こちらの方がよりタレと和えてる具合が強く、ちょっとしたラープっぽい感じ。これが最高に美味しかった。ピッキーヌ2のものと甲乙つけがたいです。

画像62

全部食べ終える頃、ふとバンコクのシェフが作業している様子を見てみると、こんな素敵な映え料理が並んでいました!

画像61

ホーモックタレー

こちらが、その料理。バンコクの料理だそうです。今日はロイクラトン祭りだから、特別料理として50個お寺に持っていくのだとか。私たちもロイクラトンに行くよ!と話が盛り上がっていたら、なんと一個サービス!

食べてみると、魚がいくつもの層になっていて、ラザニアのようです。上からかかるココナッツのソースの甘みと魚の塩加減などが絡まった複雑な味は、感動的な美味しさでした。カンボジアにあるアーモックに似ています。

そんな素敵な時間を、筑西市で2日に渡って過ごさせていただきました。

室橋さんやじょいっこさんと一緒のツアーでは、その後、私がどうしても行きたかった古河市のある店へと向かいます。すでに時間は午後8時過ぎ。

画像8

その途中、筑西市内で写真のような一本松遊楽町というスナック街を見つけます。そこにタイの国旗がチラリ!急遽、そのスナック街の駐車場へ。

4、5軒のスナック街があり、タイマッサージの店と料理店が並んでいました。中をのぞくと、常連さんで賑わっている感じだったので、今回は、素通りしましたが、筑西市には、このような知る人ぞ知る素敵なタイ料理店がいくつもあるのが分かりました。いずれ、全店制覇したいと思います!

⑧バンパイ タイレストラン(古河市フラップタウン)

そして最後に訪れたのは、最近ツイッター上で第2の「亀仙人街」となるのでは?と話題となっているスナック街「フラップタウン」です。そのタウンの夜9時過ぎの写真がこちらです。

画像69

どーん!真っ暗の広い駐車場です。廃墟感があって、ちょっと怖いくらい。

画像77

何も見えないので、昼間の写真です。1枚目の写真の一番奥はこんな感じです。「PUB六本木」というネオン看板らしきものが見てとれます。ほぼ廃墟のように見えますが...

画像74

手前を見ていただくと、最近、お店が続々と入居しているのが分かります!

こちらは、フラップタウンに出来たパキスタン料理店のツイートです。今、古河市は、フラップタウンが熱いのです!ツイッターで「フラップタウン」で調べると2010年代初め頃は、お姉さま方のツイートが多いのですが、最近では、カレー系の方々のツイートが多く見られる現象が起きてるのです。

画像75

しかも超多国籍!左手には、タイ人メインの食材店とレストランが並び...

画像76

食材店は、こんな感じで、一応レストランにもなっていて、ハラールのタイ料理も提供しています。

というわけで、写真からも分かるように、私は、過去に何度もここを訪れ、顔も覚えられるくらいになっているのに、一度もレストランで食べたことがなかったのです。というのも、いつもスリランカ、パキスタン、インドネシア、ブラジルのいずれかの料理店に行ってしまうからです。

画像1

というわけで、ついに食材店の隣にある店「バンパイ」というタイレストランに行くことが出来ました。

じょいっこさんも、ここのディープ加減はお気に入り!来てよかった!

画像63

中は、こんな感じ!明らかに元スナックの居抜きですね。壁に貼ってあるメニューの紙は、タイ語表記です。

画像64

メニューももちろんタイ語表記!室橋さん、注文お願い!そして、出て来たのが、こちらの2品です。

画像78

ラープ ゴイ

という名前の料理と言われたのですが、以前私が書いたラオスの10皿を見ると、ラープグアが牛の生肉(低温調理してある)を使っていたので、その聞き違いかもしれません。なにせメニューがタイ語しかないので...

じょいっこさんも書いていますが、とにかく苦い料理でした。ラープで苦味があるものは、食べたことはありますが、ここまで苦目のものは初めてです。タイの東北部イサーン地方では、これくらいのものを食べるようです。タイの女将さんから説明を受けると、牛の体の中のものが入っているみたいなジェスチャー。おそらく牛の担汁を入れているのかと思われます。

こちらの1皿目のラープの章に、生肉を使うラープグアのことを書いております。そこでも、担汁を使っている料理が出てくるので、この調理の仕方がいかにガチなイサーン料理なのかが分かります。(イサーンとラオスは同じ系統の民族で、料理もほとんど同じだそうです)

画像68

やはり味付けが強いので、カオニャオ(もち米)と一緒にいただきました。

画像66

苦味と辛味が全面に出てきて、肉の旨味やほどほどの塩味や甘味、肉とカオクア(炒った米)の食感、そしてハーブが複雑に絡みあったこのラープと、カオニャオを合わせた味わいは、まさに至福!

ラープは、小乗仏教の「ラーパ(ລາພະ)」から来ており「幸せな料理」と紹介されると、ラオスの10皿を書いた時に学びました。この料理は、まさにそんな体験を味わえた料理でした。

画像80

ネームクルック

こちらは、イサーンソーセージのネームと米の揚げたものを混ぜて作るサラダとして紹介されている料理。

これ、ラオスの10皿で食べた「ネームカオ」(9皿目にあります)の別名になります。カリカリ食感で、美味しいのですが、前に食べた時は、おつまみ程度の量。今回は、もうチャーハンレベルの量!

こんなに、この料理を食べられるってなんて幸せなんだ!本日、お昼から4軒目なのに、美味しいからどんどん進みます。ただ一抹の不安が...
東京で食べた時は、1皿がこの3分の1くらいだったので、4人前で出て来てスナック価格になってるのではと思ったのです。おそるおそる価格を見ると、なんと激安!飲み物も含めて、多分4人でおよそ4000円くらいだったんじゃないでしょうか?

このお店には、ベトナムの実習生とかがよく食べに来るそうなので、安くしているのよと女将さん。もう、タイの人たちどんだけ素敵なんだ!

画像70

「体験王国いばらき」「タイ王国体験」最高〜!そんな言葉をマイクで歌い上げたい!そんな気分の1日でした。

※ 実際に歌っていたのは、ラルクのflowerです。

あとがき

画像79

今回、文章の途中にやたらと出て来た「体験王国いばらき」。いばらきの観光キャンペーンのコピーなんですね。でも、私が知っている茨城県が、一切でてこないんです。

茨城県は、スリランカやインドネシアの回でも書いてきましたが、移民の方々が穏やかに暮らしています。最近では、エスニック料理が好きな日本人もこうした移民の方々が経営する料理店や食材店、モスクやお寺、農園にも足を向けるようになっています。

今、コロナで海外へ行けない中、茨城県はこういう所こそ取り上げて「体験」させるよう取り組んでほしいと思っています。そこから、交流が生まれ、偏見が減り、真の国際化へと繋がると思うからです。

今回は、タイのコミュニティに特化したツアーを行いましたが、実は、今までタイは避けていました。北関東にタイ料理店がたくさんあるのは知っていましたが、都内にもタイ料理がいっぱいあるし、タイ料理は普通過ぎるかなあと思っていたのです。

ところが!!

はっきり言って、過去の3回より面白かったです!料理の味付けの違いや、見たことのない料理の数々は、目から鱗でしたし、お祭りやタイの地方におけるの文化的な豊かさなど、楽しみまくってしまいました。

また、タイ人は、本当に明るくて親切。日本人もコミュニティに入っていきやすい気がしました。多くのタイ人の方がイサーン出身ということもあり、田舎住まいの方が多いというのも理由の一つでしょう。今回は、実に充実した移民ツアーでした。

さて、次回のツアーは、いよいよパキスタンを書いてみたいなあと思っています。というのも、今年の夏からこちらのチャンネルを開設したからです。

こちらのチャンネルは、私が日本にあるパキスタンのコミュニティや料理店などを訪れ、パキスタン人たちと交流しながら楽しむというYouTubeチャンネルになります。興味ある方、是非サブスクお願いいたします!

画像80

ただ、その前に10皿シリーズを書くと思います。実際、ガーナ料理の10皿を書いておりまして、この国の料理がまた独特で面白い!研究がつきません!まだ、ちょっとかかりますが、年末前には書き終えたいと思います。では、また次回!

カフェ・バグダッドさんが提案された「世界を知るための10皿」という企画に乗り、様々な国の料理を取り上げていきます。料理を通じて、移民の方々や、聞きなれない国に親しみをもってもらいたいと考えてます。今後はYouTube「世界のエスニックタウン」と連携した企画をアップしていきます。