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NEW STANDARD#04 Part1

CRAZY WEDDINGプロデュースのもと結婚式を挙げた1組のストーリー。人と地球に優しいライフスタイルを目指す私が 「エシカルウェディング」と検索してもなかなか選択肢を見つけることが難しかった経験から、どこかの誰かのヒントになったらという思いで綴っています。

今回は、プレ花嫁さんなら誰もが気になるであろう、ウェディングドレスをどのように選んだのかご紹介します。

妥協はしたくないという想い

ドレスを検討するにあたり、まず、CRAZY WEDDINGから提携先のドレスショップをご紹介いただきました。自分でもいろいろなレンタルドレスやセカンドハンドのドレスを調べたのですが、なんだかどれも自分にはしっくりきませんでした。

その大きな理由が、「どこでどんな人が作ったドレスなんだろう?」が見えなかったこと。美しいインポートドレスなど選択肢はたくさんあるけど、これはどんな人の手で作られたのかな?が見えるものはなかなか見つけられませんでした。

そんな中で「エシカル」「ウェディングドレス」と検索して出てきたうちの1つにピープルツリーさんのドレスがありました。フェアトレードで作られているもので1つの選択肢として検討しましたが、ドレスというよりはワンピースに近い柔らかな印象のデザインは、私が思い描いていたデザインとは異なっていました。(私の求めるデザインではなかっただけで、ガーデンウェディングなどと相性がよさそうなデザインなので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね!)

ドレスに限らず、「人や環境に配慮していればいい」ではなく、デザイン性や「こんなモノを身につけたい」という理想に対して妥協したくありませんでした。それはもちろん人生で一度(なはず)の結婚式で着るドレスだからということもありますが、それ以上に今回の結婚式で「人や環境への配慮=何か自分の希望を犠牲にして成り立つもの」というわけではないことを、1日を通じてゲストの方に伝えたかったからです。

自分が心惹かれるモノ。美しいと感じたモノ。
手に取ってみたら、人や環境に優しいモノだった。

そんなことが当たり前になったら理想だと考えています。だから「デザインが好みではないけど、エシカルなモノだからこれにしよう。」という選び方はしたくありませんでした。

そんな中で私がダメもとで無理をお願いしたのが、友人が手掛けているインドの職人さんの手仕事による刺繍を用いたエシカルブランドを展開しているitobanashiでした。

ダメもとでも…

当時itobanashiは、主にレディースのブラウスやワンピース、スカーフなどを商品として展開していましたが、ウェディングドレスの制作実績はありませんでした。

いま考えても、ドレスを作ったことがないブランドさんに「ウェディングドレス作ってください!」ってどんな無茶振りだよ…と思いますが(笑)、itobanashiの代表でありトビタテ!留学JAPANの先輩として活動的な伊達さん(以下、伊達ちゃん)を見ていて、どうしても彼女にお願いしたかったのです。

「インドの伝統的な刺繍を施す職人さんの手仕事」というストーリーを大切にし、そのストーリーを含めて一着を愛してくれる日本の消費者に届けている姿を見ていて、ブランドはもちろん個人的に伊達ちゃんの大ファンでした。itobanashiでは、刺繍の技術とかかる時間に見合った適正価格を独自に定め、現地価格の約2倍の価格で買い取っています。

洋服を機械で量産すればより多くの人に早く届けることが可能になります。一方で、1針1針職人さんの手によって丁寧につくられるというモノづくりはいまの時代においては貴重で、見方を変えればとても非効率なモノなのかもしれません。

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それでも、私個人としてはそんなスローなモノづくりの過程も含め1つのストーリーであり、職人さんの想いが込められた一着になると考えています。一生に一度しかない結婚式という日に、そんな想いを身に纏えたらどんなに素敵だろうと勝手に心躍る、そんな感覚でした。

ダメ元なのは承知の上で、でもこれはitobanashiにとっても「未来に繋がる可能性のあるチャレンジ」として受け止めていただけないか。そんな想いを乗せて、伊達ちゃんに正式に依頼をしたのが2020年8月初旬。私たちの結婚式のコンセプト提案書や根底にある想いよ届け!と念じながら、検討してもらえますか!意を決してメッセージを送りました。

無茶振りな上に、「え、挙式11月末なのにぎりぎりきすぎない?」と思いますよね。笑 そうなんです。11月に実施すべきか否か、延期をぎりぎりまで悩んでいた経緯があり、無茶振りを重ねたなと反省です。。

いま振り返っても、無茶苦茶なお願いだったにも関わらず、予算や実際に使用できそうなインドの生地、仕立てなどもろもろを踏まえながら前向きに検討します!と返事をくれた伊達ちゃんには頭が上がりませんでした。泣

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当日は、ゲストの皆さまに#03で紹介したロスフラワーや、itobanashiの背景にあるストーリーをご紹介するお時間を披露宴の冒頭でいただきました。itobanashiの素敵なお洋服、ストール、マスクを身にまとって皆さんに向けてお話してくれた伊達ちゃん。

ドレスができあがるまで

そんなこんなでitobanashiの初ウェディングドレス制作のプロセスがスタート。

洋装の場合、一般的にはウェディングドレス+お色直しでカラードレスなどが多いですが、結論から言うと、私はウェディングドレス一着でシーンごとにアレンジできるように制作いただきました。ドレスのパターン詳細はPart2でご紹介します。

私は当時、旦那の職場がある石川県金沢市に在住しており、伊達ちゃんと縫製士さんは広島を拠点とされていました。一度伊達ちゃんに採寸してもらって以降、フィッティングは大阪で2回していただいたのみです。

*今回は特別に時間が限られる中で制作いただきましたが、ドレス制作依頼を検討される場合は、半年以上は余裕をもってお問合せいただければと思います!

もともとCRAZY WEDDINGからの指示もあり、前もって当日のイメージ共有のため、私は装飾やヘアメイク、ウェディングドレスのこんな雰囲気にしたいをPinterestで集めていました。そのイメージを共有するところから始まり、当日まで以下のような流れでした。

・2020.8月末  イメージをPinterestで共有
・2020.9月初旬 オンライン打ち合わせ
・2020.9月中旬 採寸
・2020.10.22  仮縫いフィッティング
・2020.11.12  本縫いフィッティング
・2020.11.26  納品 ※挙式2日前

デザイン提案

オンライン打ち合わせの際に、私が収集したPinterestのイメージと照らし合わせる形で伊達ちゃんからデザインを提案いただきました。そして、縫製士さんも入ってくださり私の要望を細かくヒアリングして下さいました。

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仮縫いフィッティング

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仮縫いフィッティングでは、まず刺繍が入っていないべつの生地を使い、採寸したサイズ感に合わせて作ってもらったものを試着しました。

その際に、あわせてスカート(刺繍の入っている生地以外の部分)の素材選びなどをしました。

本縫いフィッティング

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本縫いのフィッティングは刺繍が入った生地で、ほとんど仕上がっている状態で試着しました。購入したヒールに合わせて裾の長さを決めていただいたりと細かい部分の最終確認/調整という位置付けです。

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このタイミングで、挙式時につけるリボンの色などを決めました。下の写真は、「ピンクベージュはキャラではなくてちがうな…うーん」のシーン。笑

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さて、そんな爆速スケジュールで進めていただいた制作過程ですが、最終的にどんなパターンで当日を迎えたのか…?

当日のドレスパターンは次回Part2でご紹介します!

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