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糖尿病専門医と労働衛生コンサルタントの二刀流内科医。自分の適性が人文学にあることに今更…

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糖尿病専門医と労働衛生コンサルタントの二刀流内科医。自分の適性が人文学にあることに今更気付き、方向転換中。患者さんも社員さんもやる気を引き出すことが永遠の課題。拙い経験ではありますが、記録に残してますので参考にしていただけたら嬉しいです。

最近の記事

糖尿病専門医試験受験のススメ⑤

どーも、みなさん、えとえんです。 さてさて、ここからは二次審査対策に実際行ったことを時系列で纏めつつ、試験本番の実況中継についてつらつらと書いていきます。 一般的に試験対策までに必要な時間は3ヶ月程度と言われています。実際、7月中旬から本格的に勉強を開始して間に合ったので、概ねこれくらいの勉強時間があれば問題ないと考えます。 ネット上では3週間で合格した人とかおられるようですが、そこまで攻めたスケジュールは怖くてできませんでした。あくまで一般的な能力の持ち主ではどうだっ

    • 糖尿病専門医試験受験のススメ④

      どーも、みなさん、えとえんです。 さてここから本題に入ります(長かった…) 一次審査である書類審査を突破したあとに待ち構えるのが、筆記・口頭試験から構成される二次審査となります。 筆記試験は論述・選択に分かれており、口頭試験も含めてそれぞれ各60%以上、全体を合わせて70%以上が合格基準となります。 ネット上の情報や合格者の声を統合すると、パーセンテージの計算はおそらく小数点切り上げの様子です。なので、各項目は60点以上、全体で208点以上取れれば合格☆ ちなみに、ど

      • 糖尿病専門医試験受験のススメ③

        どーもみなさん、えとえんです。 さて今回は糖尿病専門医試験の一次審査(書類審査)についてお話しようと思います。 糖尿病専門医試験には書類審査である一次審査と、筆記・口頭試験である二次審査に分かれています。 一次審査で落ちたという事例を聞いたことはありませんが、審査はかなりねちっこ厳しく、再々提出もありえますので(私だ)、気合を入れて書くことをおすすめします。 専門医試験の書類は早めに入手しよう 専門医試験の申請書類は糖尿病学会のホームページから入手できます。毎年書類の

        • 糖尿病専門医試験受験のススメ②

          どーもこんにちは、えとえんです。 前回は糖尿病専門医のメリットについてお話致しました。 さてここからはどのようにして糖尿病専門医試験合格までのロードマップを描いていくかというお話になります。 医局選びがとっても大事 専門医試験を突破するにあたり、最も重要な点は、「医局選び」となります。 私は日本専門医機構の支配をぎりぎり免れた世代なため、専門医プログラムには乗っていないのですが、今後糖尿病専門医を取ろうとされる若い先生方はほぼ100%どこかしらの医局に属する必要がありま

        糖尿病専門医試験受験のススメ⑤

          糖尿病専門医試験受験のススメ①

          どうもみなさんこんにちは、えとえんです。 去る2021年10月24日に糖尿病専門医試験を受験し、無事に合格することができました! せんもんいしけんってなーに! そう思われた方のために説明すると、お医者さんがそれぞれの専門分野で3−5年研修して、専門能力があるよと世間に知らしめる試験のことです。 一言で専門医試験といっても、合格率90%の激あまホットチョコレートなものから、50%に満たない激渋青汁ストレートなものなど千差万別多種多様であり、糖尿病専門医はその中でも青汁寄り

          糖尿病専門医試験受験のススメ①

          労働衛生コンサルタント口述試験体験記③

          試験直前、自分が用意した一問一答はほとんど暗唱できるレベルに達していましたが、なにかそこはかとない恐怖感に苛まれていました。 第六感というものなのでしょうか、まったく言語化ができていなかったのですが、試験3日前くらいから、「なにかおかしい、このままでは絶対に落ちる」という感覚が。 そんな状況では勉強にも身が入らず、不安に駆られてネットでの情報収集をポチポチとしていたところ、ある掲示板でこんな書き込みを見つけました。 「大阪会場で業務上過失致死傷罪と安全配慮義務違反の違い

          労働衛生コンサルタント口述試験体験記③

          労働衛生コンサルタント口述試験体験記②

          さて、前回の記事で労働衛生コンサルタント口述試験の概要について説明しました。 今回から、口述試験の対策として実際に行ったことを記載していきたいと思います。 ここで、改めて私が受験した際の産業保健的スペックについて確認しておきます。 産業医歴:取得して3年目 実務経験:スポーツクラブ1店、アパレル6店 有害業務歴:なし ちなみに、産業医科大学の卒業生でもありません。公衆衛生の大学院なども行ってません。おそらく、この記事を読んでいる皆さんの方が産業保健に携わっているのではな

          労働衛生コンサルタント口述試験体験記②

          労働衛生コンサルタント口述試験体験記①

          さて、前回辛くも労働衛生コンサルタント筆記試験が終了し、各種掲示板などを活用して自己採点を行ったところ、おおよそ合格圏内であることがわかりました。 とはいえ、労働衛生コンサルタント試験は筆記試験はあくまで足切りライン過ぎず、本当の戦いはここからとなります。 そもそも、医師は指定の講習会を受講することで筆記試験は全免除でき、口述試験から受験する方がほとんどです。そのため、筆記試験合格者よりも口述試験受験者のほうが多いという摩訶不思議な状況が形成されます。 口述試験は15分

          労働衛生コンサルタント口述試験体験記①

          労働衛生コンサルタント筆記試験体験記⑤

          長かった筆記試験も大詰め、最後の関門にして最強の難敵、労働衛生関係法令です。 15問と問題数が少ない上に、単純に難解な問題、重箱の隅をつつくような問題、条文を丸暗記していることを前提にした問題など、一筋縄では行かない問題が多く、6割を確保するのは至難の技です。 過去問を解説付きで解いていると「あ、ここがわかってれば解けたのね」なポイントがわかるんですが、それはあくまで解説ありき。初見は発狂必至な問題のオンパレードということがすでに予測されていました。 そんな気持ちで挑ん

          労働衛生コンサルタント筆記試験体験記⑤

          労働衛生コンサルタント筆記試験体験記④

          前回記事の続きです。労働衛生一般の16問目から始めます。 問16: オルト-トルイジンに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (1)常温で無臭の気体であり引火性がある。 (2)膀胱がんを引き起こすことが知られている。 (3)アゾ系及び硫化系染料の原料として用いられる。 (4)神経毒性は確認されていない。 (5)経皮吸収により健康障害を起こすおそれがある。 やっぱり今年もオルト-トルイジンきたー!今回は物性を聞いてきたのね。(2)(3)(5)は紛れもない

          労働衛生コンサルタント筆記試験体験記④

          労働衛生コンサルタント筆記試験体験記③

          前回、筆記試験1週間前に衛生管理者試験対策テキスト&YouTube勉強法で安全圏まで引き上げることに成功し、いよいよ試験直前期を迎えました。 ここで筆記試験の概要を紹介します。筆記試験は全国7会場で同日同時刻に開催されます。東京都内ではTOC五反田メッセが会場となり、労働安全コンサルタント試験も同時に開催されています。 試験時間は労働衛生一般が10時から12時、労働衛生関係法令が13時から14時、専門科目が14時半から16時半となっています。 択一式の労働衛生一般と労働

          労働衛生コンサルタント筆記試験体験記③

          労働衛生コンサルタント筆記試験体験記②

          前回なんとか労働衛生のしおりを読めるようになったものの、試験まであと1ヶ月、募る危機感、解けない問題、急変する患者と最高にイケてない状況に陥っていました。 この時点での正答率は労働衛生一般が6割程度、関係法令は5割程度と、合格ラインの6割まではあと一歩、安全圏にはまだ遠い、という感じ。 ちなみに、記述式の健康管理は免除してもらいました。「せっかくだから、全部受けるぜ!」と考えている皆さん、可能ならば記述試験は受けない選択も検討してください。記述試験の問題のレベルは結構、い

          労働衛生コンサルタント筆記試験体験記②

          労働衛生コンサルタント筆記試験体験記①

          さて、前回労働衛生コンサルタントとはなんぞやという解説をおこないました。ここからは、実際どうやって労働衛生コンサルタントになったのかについてお話したいと思います。 労働衛生コンサルタントの試験は2回に分かれており、一次試験は筆記試験、二次試験は口述試験となっています。筆記試験は3科目あり、労働衛生一般、衛生関係法令、専門科目です。専門科目は記述式の問題で、健康管理か労働衛生工学の2つがあり、自身の専門性に併せて選択します。医師は健康管理の専門になるので、私の受験科目は健康管

          労働衛生コンサルタント筆記試験体験記①

          労働衛生コンサルタントって?

          世にいう〇〇コンサルタントって、なんだか怪しい。金のロレックス付けて、高級外車を乗り回して、情報商材とか売りつけてきそう。皆さんそうお考えと思います。私もそうでした。 世の中にはコンサルタントと名乗る方が多くいらっしゃいますが、その殆どが名乗るための条件ははなく、「自分は〇〇コンサルタントです」といえば、その瞬間から〇〇コンサルタントなんです。簡単ですね。 そうなると、コンサルタントという肩書には何も意味がない、でも自信満々にいろいろ語っている姿をみると、なんだか怪しいと

          労働衛生コンサルタントって?

          はじめに。

          どうもはじめまして、えとえんです。 都内で勤務しているアラサーの内科医で、高血圧症、脂質異常症、糖尿病の3大生活習慣病を中心に日々診療を行っています。 もともと研修医のころから「起業したい、スーツを着てオフィスで仕事がしたい」という謎の野望を抱いており、お医者さんの王道コースに疑問を抱えながら勤務していました。 コロナウィルスの蔓延による医療崩壊や、専門医機構の横暴を目の当たりにし、「このままお医者さんだけやってちゃあかん!」との強い危機感を覚え、臨床医脱出を計画、現在

          はじめに。