双極性障害は本当に「障害」だ

こんにちは。Natsuです。双極性障害Ⅱ型の診断を受けて服薬治療中です。

症状が落ち着いてきたので薬が1種類減り、
今はエビリファイとデパケンを飲んでいます。


この病気とわたしの付き合い方は、今となっては普段は意識されることのないものです。
習慣として夕食後には薬を飲むし、定期的に病院に行くけれど、それ以外は特に病気について考えたり悩んだりすることなく生活しています。

このままの状態が続く限り、わたしは(少なくともメンタルヘルスに関しては)「普通の人」言い換えれば「健常者」として生きていられます。

病気あるいは障害とは、当事者が困って初めて「障害」だとわたしは思っていますので、特に何にも困っていないこの状況は、診断名こそ「双極性障害」であるものの、自分にとっての「障害」ではないと思いながら過ごしていました。

それが、つい先日、体調は落ち着いたまま変わらないのに、「双極性障害」の診断が、突如「障害」となって襲いかかってきました。

転職エージェントによると、精神疾患罹患者は、一部の求人に応募することすらできないというのです。

わたしは現在転職活動中です。今の仕事は今の仕事でありますが、これはあくまでつなぎであり、長く続ける前提のお仕事ではありません。
定職を求め、転職サイトや転職エージェントを利用して活動している最中です。

転職エージェントとの面談の際に、「これまでに病気をしたことや健康面での不安はありますか?特に精神疾患などあればそれによって推薦できない企業さんもありますのでおっしゃってください」と言われました。

そもそも、就職活動においては健康診断受診義務がある場合や特別尋ねられた場合(現職でも就業前健康診断においては医師に話をして就業可能との判断をもらっています)を除き、わたしは精神疾患のことをクローズにしています


一生治ることのないこの病気の話をすることで、自分への偏見や不利益が発生するのがとても嫌だからです。
病気をオープンにすること自体が非常にセンシティブな話題ですし、その上精神疾患ともなれば、正直言って「素直に双極性障害のこと話しておいて良かった!」なんて未来は想像できません。

それでも転職エージェントから明確に「精神疾患の既往を懸念する企業があるので該当する場合は申し出てください」と言われてしまったら、騙し通す訳にもいきません。
モヤモヤした思いを抱えながらも正直にお話しました…。

その転職エージェントを介して応募した企業には全て病気のことがオープンにするなっている可能性があり、そのことが選考の際の懸念点になっている可能性があり、また、病気によって書類選考をしてもらえる企業の数自体が健常者より減っているかもしれない、というのがわたしの直面している現状です。

転職活動においては露骨に不利益を被っています。

これまで「双極性障害」という言葉の圧も薬を飲み続け病院に通い続けることも、自分の内部だけで完結させれば良いと割り切ってきましたが、ついに「外からの見え方」の問題に引き合わせられてしまいました。

つくづく、医師の出す診断書の重みを実感します。それ次第で人間ひとりの人生はどうにでもなってしまいます。
一度指示に従って薬を飲み始めれば、その後落ち着いて生活出来ているのが薬のおかげなのか、その人にはもともと薬なんて必要なかったのか、評価することはできなくなります。
一度指示に従わず薬を飲まずに問題を起こせば、問題そのものの大きさを知らない医師から「重症化した」との診断を受け、より一層薬からも治療からも、つまり障害/病から逃れられなくなります

実際にどれくらいの数の求人が、双極性障害の既往によって弾かれてしまったのかは知ることができませんが、
どれだけ「わたしはこういう人間だからいいの。アブノーマルであってもそんな自分のことを愛しているからいいの」と思っていても、「受け入れた」つもりになっていても、
こうして「障害」として見える形で目の前に出てこられると、悲しいし悔しいです。

近頃は「自分は本当に病気なのか」なんて思案することも無くなっていましたが、久しぶりに「自分は病気なんかじゃない」と歯を食いしばりたくなる、風の強い夜です。

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