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スリッパとパカピック(トムテ)

ベッドに入る前に窓のところにきちんとスリッパを並べる長女のメイ。

「あっ!サデの分がない!」

と慌てて妹の分のスリッパももってきて自分の隣に小奇麗に並べて満足気の様子。明日の朝はなにかなー??とワクワクを抑えながらもベッドに入り、今日も一日が終わる。

エストニアではサンタのお手伝いをするエルフ(?)のことをPäkapikk ・パカピックと呼びます。日本ではスウェーデン語のトムテの方が認知度が高いようだけど、おとなりのフィンランドではトントゥ、ノルウェー・デンマークではニッセとそれぞれ呼び名が違うみたい。

そんなパカピックはクリスマスへのカウントダウンともなるアドヴェントの期間、毎夜お菓子を子どもたちに持ってきてくれる。という伝統があるんです。

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お菓子をもらうためにはスリッパを窓のところに置かなければならないので、いつも寝る前にちゃんと配置されているかを確認してからベッドに入る娘たち。もちろん、お菓子をもらうための条件②は「良い子」でいること。

もちろんキャンディーなんかの甘いお菓子じゃないといけない。という決まりもないので、その辺は各家庭でクリエイティブになってスリッパに入れる、小さなプレゼントを考案するのがこの時期の親たちの行事です。

我が家でこれまで過去に入れたものとしては、

キャンディー・ナッツ類・チョコ・みかん・リンゴ・きれいな石ころ・ヘアピン・髪ゴム・スーパーボール・などなど

友人宅はブルーベリーを小さな瓶にいれてそれをスリッパに入れたとか。。(手こってんなー。。。)

できるだけお菓子ばっかりにならないように、また同じものが続かないように毎日考えるのは大変だけど、子どもたちのリアクションを想像しながらプレゼントを考えるのはやっぱり楽しい。

12月に入ってからはワクワクの所為か、ほぼ毎日子どもたちに起こされている。笑 この時期のエストニアはとにかく暗い。朝起きるのも起こすのも一苦労だから、自分たちから起きてくれるのは良いといえば良いんだけど、

「見てー!!@@!今日はこれだったー!!」

と6時台に起こされることもたまにある。笑

去年は1,2度ほど自分たちがスリッパに入れる作業を忘れてしまい、朝からギャン泣きされたこともあったなー。。今年は今のところ皆勤賞。 またスリッパを置き忘れた時はお菓子はもらえないので、たまには教訓として娘が忘れているとこに気づいても黙って、翌朝泣いてもらいます。(ひどい?)

キンダーサプライズが欲しー!としょっちゅう言うので、「お父さんに言わんで、パカピックにお願いしなさい」というと、

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パカピック、キンダーサプライズちょーだい

リクエスト書いてました。笑 しかもスリッパの形に合わせて切るという斬新なデザイン。翌朝、リクエストの紙が無くなっていることに気づいてないようだったので、

「あれ?あの紙はどこいったの??」 

と聞くと、ちょっと間をおいてから、

「( ゚д゚)ハッ!ツ」と驚きと喜びの混ざった顔。たまらなく可愛かった。


メイが5歳でサデが3歳半。何歳までパカピック信じてくれるかなー??


今晩はこれにしよっと

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見出し画像 by  https://unsplash.com/@bamin

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