マシュマロ回答(大学院に行かないと国際協力業界は厳しいか)

こんにちは!ご質問頂きありがとうございます🙇🏻‍♀️​

大学院に行ってから国際協力業界に入った私が「大学院は行った方がいいですよ」とお答えするのはポジショントークっぽいのでかなり悩んだのですが、私としてはやはり「絶対に行った方がいい」という結論になりました。
その最大の理由は大学院に行っていないことで可能性を狭めないためです。

質問者様の年齢や職歴を存じ上げないので、質問者様が大学生or若手の社会人であるという前提のもとに回答していることをご承知おきください。


(1)若手の登竜門は軒並み修士号が必要

国連ジュニア・プロフェッショナル・オフィサー(JPO)世界銀行ヤング・プロフェッショナル・プログラム(YPP)外務省在外公館専門調査員など、国際協力業界を目指す若手の登竜門と言われる試験は軒並み修士号がないと受験することができず、また各国際機関の空席公募でも修士号以上が必須条件になっているポジションがほとんどです。

JICA海外協力隊国連ボランティア(UNV)国連YPPOECDヤング・アソシエイト・プログラム(YAP)など大学院に行っていなくても応募できる仕事は確かにあるのですが(※ただし国連YPPは分野ごとに1か国60人しか書類審査を通過せず、最終学歴・国連公用語の運用能力・関連する職歴によって順位が付けられると募集要項に書いてあります)、
問題は2~3年の任期後に国際協力業界でキャリアを継続したい場合に修士号がないと困るということです。

海外協力隊のOBOGを対象とした大学院奨学金制度や、世界銀行による若手の日本人対象の奨学金制度が設けられていることからも分かるとおり、業界で長く働くことを目指しているのであれば基本的には大学院に行くべきです。

例外として、日本のNGOの駐在員であれば応募要件として修士号を求められることは基本的にありません。
また外務省、JICA、JBICなどの日本の公的機関の場合も新卒で入るのであれば修士号は必要ありませんが、専門性が高い任期付きのポストだと求められる確率がかなり上がります(外務省は総合職・専門職ともに入省2~3年目で強制的に留学させられますし、JICA総合職も大学院に行かれている方が多い印象ですが)。

(2)競争相手は日本人だけではない

ここからは質問者様が
●英語ネイティブスピーカーではなく、ネイティブに近いレベルで英語を運用するわけでもない
●多言語話者ではない
という前提で回答していますが、もしこれらの条件に当てはまっていなければスルーしてください。

日本の組織でずっと働くならばまだしも、そうではなく国際機関など多国籍の職場を目指す場合、英語ネイティブスピーカーand/or多言語話者、かつ修士号・博士号も持っている他の候補者たちとの競争を勝ち抜いてポジションを獲得しなければなりません。
ただでさえ語学面が弱い日本人が大学院も行っていないというのは弱みにしかなりません

特段の専門性がない人や今後のライフプランがはっきり定まっていない人こそ、自分の可能性を狭めないために、そしてスタートラインにすら立てないという事態を避けるために大学院に行くべきです。
そこに行く理由はあってもあえて行かない理由はありません。

ただし行く時期はいつでもよく完全に人それぞれだと思います。
大学卒業後にすぐ進学する人もいますし、専門にしたい分野が定まっていないだとか、お金を貯めてから行きたいだとか、社会人になってから国際協力業界を志した人は職務経験を積んでから行く人もいます。

(3)情報収集の方法

もし既にご覧になっていたら申し訳ありませんが、外務省の国際機関人事センターのHPや、JICAが運営するキャリアサイト「PARTNER」も是非チェックしてみてください。
業界で活躍されている先輩方のインタビューを読めば、タイミングは人それぞれながらもほぼ全員が大学院に進学されていることが分かります。

質問者様が学生の方なら、ご自身の大学のグローバル教育センター的なところに相談してみるのも一案です。


不躾な書き方で申し訳ありませんが、ご参考になりましたら幸いです。

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