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自分の資産なのに出金できない?!- FTX騒動からよみとく「もしも」

今日はいまHOTなFTXのお話です。筆が遅すぎて、なかなかドバイ移住したあとの話に入れないまま日々が過ぎてしまうので、たまに自分が思考したことについてのnoteも、メモがてらポストしていきたいと思います。

今はドバイに住んでいますが、ここへ流れてきた経緯はこちらから綴っています(まだドバイ篇にたどりつけていませんが)

もともとこのnoteは、移住話だけではなく、自分が思考したことを理解できる人と共有したいと思って始めてました(そうなんです)。ではいってみましょう。


FTX出金停止

ここ数日、世界中を賑わせているのが大手・仮想通貨取引所FTXの破産についてです。いまだ事態回収ができていないこの騒動は、ごろごろと転がり続け、まるで劇場のような様相です。

FTXに資産を預けていた人々は、FTXの一方的な出金停止により、資産がブロックされる(出金できない)自体が起こっています。つい最近(たしか今年)、本体とセパレートされたFTX.JPやFTX.USについては、分別管理になっているので本体と連動しつつも、出金されつつあるようです。

わたしも、資産の一部をFTXに入れていました。海外在住なので、FTX.JPには移行しませんでした。入れていた通貨は、主にBTCやUSDT、ETH、SOLなどです。仮想通貨の管理を分散しているため、あくまで余剰資金でしたが、もし無事に出金できたら、はじめからなかった物として気持ちよく使ってしまおう← と思える程度です。

経緯

詳細な経緯はいろんな方がきちんとまとめているので、ここでは私が捉えた経緯をさらっと書きます。この事件を詳しく知りたい方は、他のニュースなどを検索することをオススメします。いずれ、NETFLIXあたりでエンタメドキュメンタリーになりそう。

  1. FTXと、その関連会社の資金繰りが疑われる報道が出る

  2. FTXのトークン「FTT」を保有するバイナンスのCZが事態を受け「FTTを精算する」とTwitterで宣言

  3. クリプト民たち(この時点ではまだ一部の)危険を察知、FTXから資金を引き上げる

  4. 取り付け騒ぎ&FTT売り圧

  5. ユーザーの資産が出金停止される

  6. 唯一の希望だった、バイナンスのFTX買収案なくなる

  7. FTX破産

  8. FTXがハッキングされ資産の一部が持ち逃げされ泣きっ面に蜂

  9. つづく

自分がとった行動

深夜に、「バイナンスのCZがなんか言ってるな。これはFTXやばそうだな。でも、あのFTXだから大丈夫だろう」と思って、眠いのでスルーしました。

そして、その翌日に出金停止になりました。

出金停止かも? と騒がれている最中に、他へ送金しました。ブロックチェーン上以外でも出金を試すために、USDTは米国銀行口座に送金依頼をかけましたが、いずれもまだトランザクションされていません。

また、流動性が低いと思われる取引所からも、資金を引き上げました。このような行動を皆がとることから、他の取引所にもリスクが波及していきます。

思ったこと

あぁまたか。と。
諦めでも驚きでもない、軽めのトーン。
仮想通貨業界では、とりつけ騒ぎや、トークン価値の暴騰・暴落、詐欺が横行しているのでこのような騒ぎは日常茶飯事です。つい数ヶ月前も、LUNAトークンによる騒動が起きたばかり。

でも、タイムリープしてあの夜に戻れるなら「これは歴史的事件の前夜だよ。眠い目こすって、さっさと送金しときな」って自分のほっぺたをつねります🤗

あとは、やっぱり仮想通貨は流動性がまだまだ低いんだな、と。世界人口からすると、仮想通貨を日常的に触っている人はごく一部(クリプト民)。そして、大量保有するほとんどのクリプト民は、情報のキャッチアップが早い(情報感度が高い)= だから事態の展開が早い。

流動性が低いということは、バタフライエフェクトがあっという間に(数時間で)起きることを意味します。トークンの大量売却や取り付け騒ぎがすぐさま波及し、あっという間に価値が暴落し得ます。

また、FTXの関連会社である投資会社やリサーチ会社の内情はどうなっていたんだろう? FTXのアフロ(Sam)は、今も事態の収拾に奔走しているようだけれど、彼はスマートで利他的な人物だと思っていたけど違ったのか? 何か政治的なパワーバランスが内うちで働いていたのでは? でも彼自身が詐欺師だった可能性もあるのか? etc…まだ明らかになっていないことが多く、なんともいえません。

仮想通貨はアブない?

ちょうどこの騒動の只中で、日本から友人が来ておりこのことについて話しました。その人は仮想通貨を保有しないものの、界隈ニュースはなんとなく把握していました。その人のコメントは「仮想通貨は、トークンの乱高下が激しいし、やっぱりアブない感じがしちゃうよね」でした。間違っていない。

法整備されておらず業界が未熟だし、過渡期であるがゆえ、開発者もいろんな試みをするわけです。その状況を逆手にとる人間がいるから、たくさんの詐欺が生まれます。ぼんやりしていると、根こそぎ資産をもっていかれることもあり得ます。

ただ、わたしが考える今回の事件の肝は、おおまかに以下の3点。

  • 何をもって企業価値が担保されていたか

  • 顧客資産の管理方法

  • 信用創造のもろさ

じゃぁ銀行はどうなの?

勘の良い人はもうわかる通り、これは決して、仮想通貨業界だけの話ではないと考えています。法定通貨を扱う銀行だって、いつなんどき取り付け騒ぎが起こるかはわからない。ここでは詳細を省きますが、たとえば…

何らかの理由で出金停止が起こったら?
街中にあるATMにどれだけキャッシュがある?
銀行のウェブやアプリはシステムダウンすることはない? 
ひとまず円高方向に振れたけどこの先どうなる?

などなど。

余談ですがここドバイでは、銀行サイドの理由により、簡単に銀行口座が凍結されることがあります。聞くところによると、ほとんどは「この資金の源泉が不明瞭」という理由です。そのエビデンスが出せない人が、ということなのでそこはお察し、という感じではありますが、

つまりは、中央集権型である限り、自分のものであっても失うリスクと常に隣り合わせ、ということかなと、私は思っています。


正常性バイアスに絡めとられないために

あの夜、眠さに負けて、わずかな風の変化を「嵐の前夜」と察知できなかった自分。SamやFTXのイメージが先行して、バイナンスからの売り圧がかかったとしても、FTXはなんとか乗り越えるだろうと思ってしまったこと。ひとたび事が起きれば、時すでに遅しなんですね。

自分自身のアタマでもっと思考し、行動を起こせること。

私にとっては、ここ数年間で得た学びの、総まとめみたいな事件でした。


海外移住以外のこんな話も、また見てみたいという方がもしいたら、いいねでお知らせいただけると嬉しいです!

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