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【編集のススメ】第2の法則「編集とは結ぶこと。人は物語という連続性を生きている」

〜人はみなこの世界を編集して生きている〜

 「人は、日々、自分の人生やこの世界の認知を編集しながら生きている」 

様々な思考法、考え方が世の中にはありますが、私たち的には「編集思考」が、全ての人々のOSとしてセットされているのでないかなと考えています。

しかし、多くの人が、内なる「編集思考」を無意識に使っているため、自らの「編集思考」のスタイルに気づかず、仕事や人生の技としてもあまり使えていなくて、もったいないとも感じています。

世の中には編集の達人が数多くいることに驚くと共に、それを意識していない人も多いのです。 クリエイティブやコンテンツだけの方法論としてではなく、子どもから大人まで、多くの人にとって、これからの時代を楽しく生きるための「編集のススメ」講座です。

presented by 【エッセンシャル出版社・価値創造部】
エッセンシャル出版社の公式部活「価値創造部」。
自分を、人生を、世界を、学び遊びながら探求し、
「次代の物差し」という価値を創造していくプロジェクト集団です。

講師:ISOO(イッソー)
世界中を旅しながら、「コトバの神秘」を探求している、編集プロデューサー。上智大学外国語学部出身。エッセンシャル出版社価値創造部員。

第1回はこちら

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編集の基本の1つとして、「順序」があります。
例えば、高いメロン。美味いメロン。
本来、その形容詞はそれぞれ並列です。

「高いメロンです。でも、美味しいです。」
「美味いメロンです。でも、高いです。」

その順序によって、伝わる価値や印象は変わってしまいます。

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例えば、評価やイメージも「順序」によって、変わってしまいます。

普段とってもいいイメージの人が、ちょっと間違いを起こしたり、たまたま良くないことをしてしまったりすると、その人のイメージは、途端に結構悪くなりがちです。
普段、プラスの印象も、ちょっとマイナスの印象が後から付け足されると、「実は、結構悪い人ね」と、マイナスのイメージが強くなります。
好印象の芸能人が、実は、1つのスキャンダルで、イメージガタ落ちとか。そういうことです。

一方、そもそもあまり素行が良くなかったり、印象の良くない人が、ちょっと良いことをしたり、実は結構真面目なんだという行いをすると、その人の印象は、概ね、良くなりがちです。
普段、マイナスの印象なのに、ちょっとプラスの印象が後から付け加わるだけで、「実は、結構いい人ね」と、プラスの印象が強くなります。
不良学生が、実は、動物にはチョット優しかったとか。そういうことです。

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方法論の話です。
「物語」や「コンテンツの構成」を作り出すとき、「スタート」から考えるか、「ゴール」から考えるか、その順序で、生み出されてくる展開は変わります。

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方法論としては、
一枚の絵のような「一点」から始めて、コンテンツや物語を展開していくやり方もありますし、設計図のような「全体像」をまとめてから、1つ1つをクリアしていくように展開していくやり方もあります。

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編集の仕方には、「足す」という順序で、まとめていく方法もあります。
「引く」という順序で、整えていく方法もあります。

いきなり長い文章を書いたり、重厚なプレゼン資料を作ったりするのが苦手な場合、まず、「小さな点」、つまり、箇条書きやメモみたいなものをとりあえず、たくさん集めて、そこからキルトのように、少しずつ組み合わせたり、紡ぎ合わせていく方法、それが「足し算」的な編集です。

上手くまとめられないけれど、10ページの分量が必要な場合、その何倍も、とにかく山のように文章や思いつくことを書き出して、そこから盆栽のように、少しずつ削ったり、落としたりしながら整えていく方法、それが「引き算」的な編集です。

どちらもありです。自分のタイプによって、編集のスタイルは選べます。


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「編集」とは「結ぶ」ことです。

人は時間軸・連続性という物語の中を生きています。

つまり、人生も、物語も、プレゼンの資料も、全て、1つ1つのシーンを順序に沿って、繋ぎ合せ・組み合わせることによってできています。

その結び方次第で、人生という物語も、コンテンツや仕事の出来も、変わっていくのです。

この結び方のことを、「編集」と呼びます。



音声による詳しい解説はこちらから。



想いを込めて作った書籍を応援してもらうことに繋がり、大変嬉しく思います。 また本が売れなくなっているというこの時代に、少しでも皆様にお伝えしたいという気持ちの糧になります。