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[SNEAKERS TEXT] ゴージャスなのに、なぜかしっくりくる 〈INSTAPUMP FURY OG CITRON〉

ゴージャスなのに、なぜかしっくりくる

2020年の復刻から約1年ぶりとなる名配色、通称「シトロン」の〈INSTAPUMP FURY OG〉。5月15日に制定されたインスタポンプフューリーを祝う「PUMP DAY」に合わせ、2021年も登場しました。

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Reebok / リーボック
INSTAPUMP FURY OG CITRON / インスタポンプフューリー OG シトロン
ITEM CODE:V47514
¥19,800(税込)
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奇抜でありながらクラシックになり得た存在

今回は日本だけの限定復刻。〈INSTAPUMP FURY OG〉が初めて世に披露されたのが1994年。日本ではバッシュブームやハイテクブームの真っ只中で、突如としてこのカラーが現れスニーカーの常識が覆される出来事となりました。私にとってはポンプといったらコレ。〈香港返還〉も良いカラーですけど、やっぱりシトロンがオリジナルって感じがして好きですね。コレがファーストカラーというのもデザイナーの並々ならぬ情熱があったからこそ。


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〈INSTAPUMP FURY〉はその名の通り〈リーボック〉が開発した独自のフィッティングシステム「ポンプシステム」を導入しています。システム自体は1989年誕生ともう30年以上前に作られたもので、「ポンプチェンバー」と呼ばれる空気室をアッパーに設置し、シュータン部分のポンプを押し込むことで空気が入り膨張、足との隙間を埋めるというアイデアです。 

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シトロンという名称は「レモン」の意味。発色が強いながらも明るく爽やかなイエローが記憶に残ります。1994年から数えて27年経過した今も鮮烈な印象を与えてくれます。しかしながら、これだけ強烈な配色にもかかわらずずっと高い水準で人気を保っていられるのは配色に起因しないクラシックがこのモデルに宿っている証ではないでしょうか。


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機能面では、アッパーは伸縮性と柔軟性の高いネオプレン素材。ポンプを使わなくても足馴染みが良くて、心地良い肌触りが味わえます。クッショニングは「HEXALITE(ヘキサライト)」というリーボックの代表的な衝撃吸収システムを搭載しています。ソールの側面や底面に窓があって蜂の巣構造が見えていますね。NASAとも提携するファイバーグラスメーカー「HEXCEL社」と共同開発した経緯があります。


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履き心地自体はこの当時のシューズから考えても異常に良いです。まず足入れした時のフィット感自体が素晴らしいですし、比較的軽量で負荷が少ない。スニーカーでは珍しくブーツのように前足部とかかとでソールが独立させたスプリットソール、そして橋渡しのようにグラファイトプレートを使っているという、構造的にも今でもなかなか見かけない斬新なデザインです。


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私の知り合い曰く「長く歩く時はポンプフューリーが一番履き心地が良い」。出勤で使うそうで、長時間の歩行が苦にならないと絶賛していました。その知り合いは東京に住んでいて、駅から駅までくらいの距離は平気で歩くそう。ポンプフューリーは軽く、シューレース特有のグッと締め付けるホールド感がありません。もともとランニングシューズとして開発されたくらいですから、歩くのには最適です。
ポンプフューリーは自分の視点から見た時の面が良いんですよ。くびれが思ったより少なくて丸みがあります。複雑なカッティングの割にシンメトリーで美しいデザインが真上からはよく分かります。


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男性はもちろん、女性にもぜひお使いいただきたいですね。94年〜95年あたりのリアルタイムだった方は特に思い入れがあるモデルだと思うのですが、女性の場合、当時はビョークが着用していたこともあって意外と女性にも評判が高かったのではないかと思います。ビョークは当時ファッションアイコン的な立ち位置。日本でのストリートシーンが盛り上がっていた時代とリンクして、〈MILKFED.〉〈X-girl〉と合わせていた人も多かったかもしれませんね。

今の時代ならストリートガールっぽいのは当然のこと、モノトーンに足元だけシトロンを使う一点派手主義や、ロングスカートだけどレギンスのように足首がタイトなスタイルに合わせてで使うと良いでしょう。シトロンを履いている女性は絶対に可愛くなります。


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男性もどちらかと言えば直球のストリートからは外れた組み合わせがおすすめです。色数の多いスニーカーですから、洋服の方は抑えめで。全体が派手派手しくなるよりは、アクセントのように使うのがおすすめです。今回組んだようなイエローのカラーリンクというようにスニーカーの色から参照しても良いでしょう。いずれにせよ足首がシュッと細く着こなしにするのが良いかなと思っています。

95年前後のいわゆるハイテクブームの頃に登場したスニーカーって色が明るいものが多い気がします。ポンプフューリーのシトロンはイエローとレッド、ナイキのエアマックス95ならイエローグラデ、プーマのディスクブレイズならオレンジとグリーンといったファーストカラーが用意されていました。ハイテクっていうのは明るい未来みたいなものが表現されていたのかもしれません。


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