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経済学者は英国風の皮肉が好き?

 先日、ある学術雑誌に投稿していた論文の査読結果を受け取った。大雑把に

レフェリー1「言うことないので、すぐに公刊すべき」

レフェリー2「まともな人間が書いた論文とは思えない。理由は以下、…」

エディター「Reject」

と言う内容だった。

レフェリー2が指摘してくれた理由はどれも妥当なもので、rejectの決定に異論はない。レフェリー1のたった一文のレフェリーレポートを除いては。

このレフェリー1には然るべき立場の人から注意をしていただきたいものであるが、きっとお咎めなしであろう。

なお、レフェリー2の「まともな人間が書いた論文とは思えない」は辛辣なようにも思えるが、少なくとも私の見聞きしている経済学の分野では普通である。

着想から書き上げるのに年単位かかった論文を投稿した際、「まるで大学生が提出期限に間に合わせるために適当に書いたような論文だ」と言われたことがある。

ある環境経済学が専門の先生が論文を投稿した際、「この論文を読むために紙に印刷することがよっぽど環境破壊だ」と言われたそうである。

経済学研究者は英国風の皮肉がみな好きなのであろう。


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